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使い過ぎによる膝の痛み(4):離断性骨軟骨炎

更新日:2018/05/22 公開日:2015/11/04

加齢・習慣・怪我による膝の痛み

成長期の子どもに見られる膝の痛みの原因には、使い過ぎによって起こる「離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)」もあります。病気の特徴や対処法について、ドクター監修の記事にて詳しくお伝えします。

使い過ぎによる膝の痛み(4):離断性骨軟骨炎

主に10代のスポーツ少年に多く見られるという離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)について解説します。主な原因と症状、治療法を見ていきましょう。

離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)とは

膝関節は、大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)の間にある関節ですが、それぞれの骨端は関節軟骨で覆われています。これが、半月板とともに衝撃を吸収するクッションの役割を担うことで、膝のスムーズな動きを助けているのです。

離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)とは、血流障害により関節軟骨の一部がその下にある骨とともに壊死し、軟骨に亀裂が入ったり、関節の中にはがれ落ちてしまう疾患です。膝関節や肘(ひじ)関節に見られることが多いですが、股関節や足関節でも起こることがあります。

発症はスポーツを行う10~20代に多く、なかでも成長期にある10代の男子に好発(割合は女性の3~4倍)するといわれています。

離断性骨軟骨炎の原因と症状

関節部の骨や軟骨が血流障害を起こす要因には、かかりやすい体質(先天性のもの)と、くり返されるストレスや外傷による軟骨下の骨への負荷が考えられています。成長期に起こりやすいのは、その時期の骨や軟骨はまだ柔らかいことから、スポーツなどでくり返される強い力の影響を受けやすいためとされています。

発症する場所は、大腿骨内側が約85%、大腿骨外側が約15%で、まれに膝蓋骨(しつがいこつ:膝のお皿)に起こることもあります。

主な症状は、軟骨のはがれ具合(進行の度合い)によって以下に分けられます。なお、はがれた部分の軟骨は、骨軟骨片(こつなんこつへん)と呼ばれます。

軟骨に損傷はあるが亀裂は見られない(外見上は正常に見える)
ごく初期の段階。運動後の不快感や鈍い痛みを感じる程度。
軟骨に亀裂が認められるが離脱(はがれ落ちること)はしていない
痛みが強くなり、スポーツ活動にも支障をきたす。
骨軟骨片が関節内にはがれ落ちる
痛みはさらに増強。膝を動かした際に引っかかりやずれを感じたり、膝に水が溜まって腫れたりする。骨軟骨片が大きいと、膝を動かした際に「ゴリッ」と音がすることもある。
関節の狭いすき間に挟まった場合は、膝をピンと伸ばしたり、しっかり曲げたりすることができなくなる「ロッキング」と呼ばれる症状が見られる。

離断性骨軟骨炎の治療法

骨が成長途中にある10代で骨軟骨片が完全にはがれ落ちていない安定した状態であれば、保存療法で自然に骨が癒合し、完治することもあります。この場合はまず運動を中止し、松葉杖を使うなど、免荷療法(膝に体重をかけず負担を軽減する方法)を行います。また、筋肉が衰えたり血行が悪くなるのを避けるために、膝に負担がかからないようなストレッチや膝の動きをカバーする太ももの筋肉強化などのリハビリを行いながら、定期的に骨の癒合状態を経過観察していきます。

成長期をすぎた成人の場合や、成長期であっても骨軟骨片が遊離している場合、保存療法では骨癒合が進まない場合は、外科手術を検討します。

初期の離断性骨軟骨炎は症状が軽いことから放置してしまいがちですが、症状が進むと手術が必要になることもあるので、できるだけ早い段階で適切な治療を行いましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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