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太りすぎは膝の痛みの原因になる?

更新日:2018/05/22 公開日:2015/10/30

よくある膝・膝関節の痛みの疑問

太りすぎが膝(ひざ)の痛みの原因になる場合もあると言いますが、それは本当でしょうか。また、太りすぎがなぜ膝に悪いのでしょうか。ドクター監修のもと、肥満と膝痛の関係について解説します。

膝痛を患うと、病院でダイエットを勧められることがあると言います。太っていることが膝にどのように影響するのでしょうか。体重と膝痛の関係について解説します。

太りすぎ(肥満)は膝の痛みの原因になる?

結論から言うと、太りすぎは膝の痛みの原因になり得ます。理由を、順を追って説明していきましょう。

加齢や生活習慣による膝痛のほとんどは、「変形性膝関節症」によるものとされています。軟骨や半月板も皮膚などと同様コラーゲンを柱とする組織です。コラーゲン組織の老化によって半月板が硬くなり亀裂がはいりやすくなります。これは、老化による膝関節機能の衰えや、長年膝を使いすぎたことによる消耗により、骨と骨の間でクッションの働きをしている半月板の亀裂に引き続き関節軟骨がすり減ることで膝痛が起こる疾患です。この変形性膝関節症の大きな原因のひとつが、肥満です。

では、なぜ太っていると変形性膝関節症になりやすいのでしょうか?

歩行時には体重の約3倍の負荷が膝にかかります[1]。つまり、体重50kgの人が歩いた場合は、膝に150kgの負担がかかっていることになります。体重がたった1kg増えるだけでも3kg分の負担が増すため、体重の増加は膝の負担に直に関わるというわけです。

また、肥満の人は運動不足の傾向があるため、膝関節を支える筋力が衰えている可能性も高いです。すると、膝にはさらに多くの負担がかかることから、膝を痛める確率はより高まります。実際に膝痛を患うとより一層動きたくなくなるため、筋力はますます衰え、膝への負担はどんどん増え、それにともない痛みも増すという悪循環に陥ってしまいます。

適正体重に保つには

膝痛を緩和・予防するためには、適正体重を保つことも大切なことがわかりました。それでは、実際に適正体重を保つための方法を見ていきましょう。

まずはBMIを計算し、自分の肥満度を確認しましょう。

BMIの算出方法
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

計算結果による肥満度の見方は、以下のとおりになります。

  • 18.5未満…やせ
  • 18.5以上25未満…標準
  • 25以上30未満…肥満
  • 30以上…高度肥満

統計的にもっとも病気になりにくい数値は「22」とされています。

自分の肥満度がわかったら、それに合わせて適正体重に近づけるための生活を送りましょう。

バランスのいい食事を心がける

極端な食事療法によるダイエットは栄養の偏りが生じやすいため、膝の各組織にも栄養が行き渡らなくなる危険性があります。また、筋肉も衰えるため、膝痛を緩和させるはずがかえって逆効果にもなりかねません。体重を適正に近づけ、かつ膝痛を緩和させるには、栄養バランスがよく規則正しい食事を心がけながら、摂取エネルギーを減らすことが大切です。

適度な運動をとり入れる

いきなりハードな運動を行うと、かえって膝を痛めたり、症状を悪化させる可能性があります。無理をせず、体の状態と体力に見合った運動を行いましょう。たとえば、1日30分程度のウォーキングを週3日行うだけでも効果があります。膝への負担が少ない水泳や水中ウォーキングもおすすめです。

膝の痛みがあって運動が困難な場合は、ストレッチによって筋肉や膝関節の柔軟性を高め、膝に負担の少ない筋力トレーニングを行うといいでしょう。筋力と柔軟性がつき、痛みなどの症状も治まってきたら、少しずつ運動量を増やしてください。

※膝痛の緩和・予防に効果的なストレッチと筋トレについては、下記をご覧ください。

体重を減らす目的は、膝の痛みを解消・予防することです。いつの間にか体重を減らすことに集中してしまい、逆に膝に負担をかけてしまっていた…という本末転倒の結果にならないよう、常に意識しましょう。

参考文献

  1. [1]川田 将之ほか. 斜面歩行における関節負荷の検討, 理学療法学Supplement 2015; 42(2)

この病気・症状の初診に向いている科 整形外科

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