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関節リウマチ治療中の妊娠について

更新日:2017/03/24 公開日:2015/11/30

関節リウマチの基礎知識

女性に多い関節リウマチですが、リウマチの治療中の患者が妊娠を希望する場合は少なからずリスクがつきまといます。ここではドクター監修のもと、関節リウマチと妊娠の関係や、治療薬のリスクなどについて確認します。

関節リウマチの女性患者が妊娠を希望する場合、治療中でもあっても妊娠することは可能なのでしょうか。関節リウマチの治療中における妊娠について解説します。

関節リウマチ治療のリスクとは?

関節リウマチ患者の妊娠に関しては、その状態、進行具合によって危険度は大きく異なります。また、薬の服用をいったん止めるのか、減量して継続するのかなど、どのような状態で妊娠に臨むかは、医師によってさまざまな見解があります。

症状の悪化、赤ちゃんへの薬の影響が問題

関節リウマチ患者が妊娠した場合のリスクとしてあげられるのが、症状の悪化と、薬による胎児への影響です。およそ10~20%の割合で、妊娠による関節リウマチそのものの症状の悪化がみられるとの報告があります。また、産後は子育てによるストレス・睡眠不足なども加わって、悪化するケースが過半数にのぼるといわれています。

妊娠・出産が不可能なわけではない

リスクはさまざまあるものの、関節リウマチの患者が必ずしも妊娠・出産をあきらめる必要はありません。妊娠中はむしろリウマチの症状が軽くなる人もかなりみられます。また、リスクを乗り越えて元気な赤ちゃんを出産している事例もあります。

男性側がリウマチ治療薬を使用している場合

男性側が使用した薬によって、赤ちゃんに異常が出るという科学的根拠は今のところありません。男性側による影響をはっきり示すことは非常に難しいと言えるでしょう。医薬品によっては男性の場合でも「使用を中止してから少なくとも3か月は妊娠を避けるように」との記述があります。

妊婦に対する治療薬のリスクについて

関節リウマチで使用する薬に限らず「妊娠中に服用しても安全です」と確実に言いきれる薬はありません。中には、妊娠中や授乳中は使用してはいけないとされているものもあります。そこで関節リウマチの治療中で、妊娠を希望する人が服用する薬について見ていきましょう。

治療薬の危険性による分類について

妊娠時に使用する治療薬の使用については、お腹の赤ちゃんへの影響を検討する際に参考にされることが多いのが「米国食品医薬品局」のカテゴリ分類です。これは、お腹の赤ちゃんへ与える危険性の観点から、医薬品をA、B、C、D、Xの5段階に分類したものです。

生物学的製剤やレミケードなどは「B」に分類

ほとんどの薬剤は「ほぼ安全」とされるBと「危険性を否定できない」とされるCに分類されています。注射で使われる生物学的製剤、レミケード、エンブレルはBに分類され、100%の保証はないものの、おおむね安全と考えられています。

ロキソニンやプレドニンは「C」に分類

関節リウマチの治療に使われる薬でも、ロキソニン、ボルタレンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤や、プレドニンなどの副腎皮質ステロイド剤はCに分類されています。非ステロイド系消炎鎮痛剤は、特に妊娠後半に多く服用した場合、赤ちゃんによくない影響が出る可能性があります。

抗リウマチ薬メトトレキサートは「X」に分類

リウマチ治療で使われる頻度の高い、抗リウマチ薬メトトレキサート(MTX)は、「妊娠中や妊娠を控えた女性には使用禁忌」とされるXに分類されます。メトトレキサートを服用中の方が妊娠にチャレンジする場合は、休薬期間を3か月以上おく必要があります。

リウマチ患者が妊娠する際のポイント

妊娠前にしっかり治療をして寛解(かんかい:症状が軽減、もしくはほぼ消失し、安定した状態)にもっていき、妊娠前に危険な薬から比較的安全な薬に移行しておきます。このようにリウマチの治療中でも計画的に安全に子づくりを行うことは、昨今では普通におこなわれています。そのため、関節リウマチだからといって妊娠をあきらめる前に、まずは医師に相談しましょう。

関節リウマチ治療中の妊娠は医師に要相談です

このように関節リウマチの患者が妊娠しようとした場合、医薬品を服用しているとリスクが発生する可能性があります。ただし、リスクはあるものの「非ステロイド系消炎鎮痛剤は、妊娠初期に数回服用する程度であればそれほど心配はない」など、医師によってさまざまな見解があります。主治医に相談のうえ、アドバイスを受けましょう。

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