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年齢を重ねるごとに増加する「変形性関節症」とは

更新日:2018/05/15 公開日:2015/11/24

その他のリウマチ性疾患

変形性関節症とは、加齢などにより軟骨がすり減り、関節が変形することに関係して「痛みを生じる」状態を指します。ここでは、ドクター監修の記事で、変形性関節症の症状や原因、治療法について解説します。

リウマチ性疾患のひとつ、変形性関節症は、関節に痛みや腫れ、違和感がでる病気です。その主な症状や原因、また治療法と対策について見ていきましょう。

変形性関節症とは

変形性関節症は、関節周囲に疼くような痛みを感じたり、腫れ、違和感などが生じたりします。骨と骨の間でクッションの役割を担っている軟骨がすり減ることで大きな摩擦を生じるほか、関節の周りを囲んでいる滑膜が炎症するといった症状が現れます。50歳以上の1000万人が変形性膝関節症に該当するといわれています。

変形性関節症は、その原因によって「一次性関節症」と「二次性関節症」の2種類に分けられます。

一次性関節症

原因がはっきりせず、年齢や肥満などの要因がいくつか重なり発症します。ひざに起こる変形性関節症の多くが一次性関節症に該当します。

二次性関節症

病気やケガが原因で起こります。関節リウマチ、痛風などのリウマチ性疾患や、骨折、じん帯および半月板の損傷、先天的な関節構造の異常などは二次性関節症に該当します。

変形性関節症が起こる部位と症状

変形性関節症は全身の関節で起こる可能性があります。特に、体重の負荷が大きいひざや背骨、股関節で発症すると、日常生活に弊害が起こりやすくなります。変形性関節症は骨にも影響を及ぼし、軟骨の下の骨が硬くなったり、骨棘(こつきょく)という突起ができたりして関節が変形していきます。悪化すると、痛みや腫れのほか、関節を動かし始めるときに動きにくくなるといった症状も現れます。

変形性関節症の治療や対策

基本的な治療として、薬物療法や運動療法が有効とされています。

しかし、変形性関節症の治療は軟骨の摩耗を防ぐことが第一ですが、効果的な方法は見つかっていません。体重の負荷、使い過ぎ、ケガなどによって軟骨が摩耗し発症することが多いものの、必ずしも軟骨摩耗によって症状が起こるとも限りません。

薬物療法

痛みを和らげるための変形性関節症の薬物療法としては、炎症が原因のものには主に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使われます。ヒアルロン酸やステロイドを関節に注射することで関節の機能向上を図ったり、炎症や痛みを緩和させたりすることもあります。

しかし、炎症が存在しない痛みの場合これらの薬は効果がないため、弱オピオイド(トラマールなど)などの中枢性鎮痛薬や、プレガバリン(リリカなど)を使用することもあります。

運動療法(リハビリテーション)

炎症が原因でない変形性関節症の場合、運動療法が重要です。変形した関節が周囲の組織を刺激したり、変形のため異常な力が入ったりすることで筋膜がこわばり、痛みを起こすため、筋膜のこわばりを取る運動が効果的なのです。

たとえば、変形性膝関節症の場合、O脚によって太ももからひざの内側にかけて痛みが出ます。まずは関節周囲のこわばりを取ること、そして筋力を上げて関節を安定させること、姿勢や日常動作の改善を目的にリハビリテーションを行うことが効果的です。

装具療法や生活指導も

そのほかに、日常生活でも杖やサポーターなどの補助具を使用したり、肥満の改善や労働量の調節といった工夫をしたりすることで、関節にかかる負担を軽減することができます。ひざの場合は、サポーターやテーピング固定を行い、ひざ関節の安定を試みることも多く行なわれます。

外科治療が行なわれることも

上記のような保存療法で改善が図られない場合、部位によっては外科治療が選択されることもあります。手術の方法は関節鏡視下手術、高位脛骨骨切り術、人工関節置換術が一般的です。

疼くような関節の痛みを感じたら医療機関へ

関節周囲に疼くような痛みを感じたり、腫れ、違和感などが生じたりした場合、変形性関節症を疑いましょう。ただし、似たような痛みが現れるリウマチ性疾患として、『高齢者に多い!「リウマチ性多発筋痛症」とは』『全身性エリテマトーデスとは』などもあります。医療機関を受診したうえで、適切な診断・治療を受けることが重要です。