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ビタミンが効果的!肩こりの緩和が期待できる食べ物・食事

更新日:2016/12/09 公開日:2015/12/08

肩こりのセルフケア

運動しても身体を温めても肩こりがよくなる気配がない、というときには毎日の食生活を見直してみることをおすすめします。ここでは、ドクター監修の記事で、肩こりの緩和が期待できる栄養素や食材について解説しています。

運動不足を解消すべくストレッチや体操をしても、冷えをとるために肩を温めてみても、頑固な肩こりが改善しないときは、別のアプローチで原因を探ってみることをおすすめします。今回は、毎日の食事に潜む肩こりになりやすい習慣と、肩こりが和らぐ食材や食事について解説します。

肩こりにも関わりが深い食生活

一見、関係がなさそうな肩こりと食生活ですが、ストレスの多い現代社会や最近の食事事情には、肩こりの原因となる要素が隠れています。

たとえば、仕事などが忙しくて、食事を短時間で済ませようとインスタント食品などのジャンクフードに頼っていると、必要な栄養素が不足してしまいがちです。こうした栄養バランスの乱れが細胞の代謝や血流にも影響を及ぼすことがあります。栄養不足にともなう血行不良は、酸素や栄養が細胞に十分に行き届かなくなり、肩こりの原因になる可能性があります。

肩こりの解消には、ストレッチと並行して食生活の見直しも大切だと言えます。また、ストレス過多によって胃腸の調子を悪くして、体内の消化・吸収能力が十分に機能しなくなることもあるので、食生活による影響は大きいことが考えられます。

肩こり緩和が期待できるビタミン・ミネラル

肩こりの緩和が期待できる「血行促進」、「疲労改善」に役立つ栄養素とその効果、また、その栄養素を多く含む食材には何があるのか見ていきましょう。

ビタミンB群

私たちが生きるためのエネルギーをつくるのに欠かせない栄養素です。ビタミンB群は単体では効果を発揮しにくく、お互い助け合いながら働きます。そのため、ビタミンB群は一緒に摂るのが望ましいと考えられます。

ビタミンB群は主に動植物性食品に含まれ、普通の食生活では不足することはないと考えられがちですが、現代人では潜在性欠乏者が多いと考えられます。潜在性欠乏とは、明らかな欠乏症状は示していないものの、疲労感や倦怠感、イライラするなどの不定愁訴(ふていしゅうそ)が見られる状態です。

現代人にビタミンB群の潜在性欠乏者が多いとされる理由は3つ考えられます。

(1)ビタミンB群の消費量が増えている
ストレス、過度のアルコール摂取、精製された白い食べ物のとり過ぎ、過食、加齢などでビタミンB群消費量が増えます。
(2)食品の変化
食品の精製・加工・保存によってビタミンB群が減っています。
(3)抗生物質の使用
ビタミンB群は腸内の細菌がつくってくれますが、抗生物質を長い期間飲んでいる人は、腸内の細菌バランスが乱れ、ビタミンB6などの合成量が少なくなります。

ビタミンB群の代表的なものはビタミンB1で、疲労を回復し、代謝を助ける働きがあります。B1の不足は肩こりだけでなく、筋肉痛、疲労、アルコール依存、食欲不振、記憶力減退、集中力低下、聴覚過敏、神経炎、ウェルニッケ脳症、脚気(かっけ)に関与します。

ビタミンB1は、豚肉やウナギ、豆、玄米、チーズ、牛乳、緑黄色野菜などに多く含まれています。

ビタミンB12の不足も肩こりの原因になります。ビタミンB12は血液を作るのに必要で、特に赤血球を作り出す造血ビタミンと言いわれています。ビタミンB12が不足すると、末梢神経の修復作用が低下するので、肩こりだけでなく、神経痛、腰痛、しびれ、眼精疲労などの末梢神経障害をおこしやすくなります。

ビタミンB12は、動物性の食品に多く含まれていて、魚類、貝類、レバーなどの肉類、卵、牛乳などに多く含まれています。

ビタミンE・ビタミンC

ビタミンEは、血行を良くする働きがありますので、不足すると、肩こりや頭痛や腰痛、生理痛、冷えの原因となります。ビタミンEは油に溶けるので脂質と一緒に摂ると吸収率が上がります。ビタミンEは、アーモンドなどのナッツ類、うなぎ、アボガド、植物油などに多く含まれています。

ビタミンCはストレスで消費されやすく、疲労感のあるときには積極的に摂りたい栄養素です。ビタミンCはレモン、イチゴ、キウイ、柿などの果物や、赤ピーマンやブロッコリーなどに多く含まれています。

カルシウム・マグネシウム

筋肉や神経の働きに関係し、丈夫な骨や筋肉を作るうえで不可欠な栄養素です。カルシウムとマグネシウムはブラザーイオン(兄弟)といわれるほど密接な関係を持ち、全身のひとつひとつの細胞の中と外にカルシウムとマグネシウムがきちんとした割合でいてくれることがとても大切になっていると考えられています。マグネシウムが足りなくなると、カルシウムの値も一緒に下がってしまうこともいわれています。

私たちは、ストレスがあったり、精製された白いお米やパンやお菓子を食べる機会が増えたり、アルコールをたくさん飲んだりすることにより、マグネシウムが足りなくなっているおそれがあります。また、ストレスにより、尿中に捨てられてしまうカルシウムとマグネシウムの量が増加している可能性もあります。マグネシウムはナッツ類、魚介類、大豆、昆布やワカメなどの海藻類などに多く含まれています。

カルシウムは、骨の形成や筋肉収縮、神経や筋肉の興奮性の調節などに関与しています。

カルシウムの吸収には、活性型ビタミンD3、マグネシウム、胃酸が欠かせません。そのため、胃腸が弱い萎縮胃の方や胃を切除した方はカルシウムの吸収が低下するので注意が必要です。

リンは魚類、乳製品、大豆、肉類など一般的な食品に広く含まれている成分ですが、スナック菓子や冷凍食品、加工食品などに含まれる過剰なリンは、体内に入ったカルシウムを排泄してしまいます。そのため、リンの過剰摂取には気をつける必要があります。精製された糖を摂りすぎると、食事で摂取したカルシウムの多くが体外に排泄されてしまうことがあります。

カルシウムは牛乳・乳製品、魚介類、大豆製品、ナッツ類などに多く含まれています。

その他

クエン酸

クエン酸は、疲労回復に役立つといわれています。クエン酸は、生体内では糖質や脂質から細胞のエネルギーを生み出すTCA回路(クエン酸回路)の構成成分です。

ここでクエン酸が不足していると、糖質や脂質が十分エネルギーに変換されず、乳酸としてたまります。ひと昔前までは、疲労物質の原因は乳酸が蓄積するためである、といわれていましたが、近年、乳酸は疲労物質ではないことが分かってきました。

運動をすると、体内のブドウ糖がエネルギー源として使われ、その燃えカスとして、焦性ブドウ糖が出来ます。これが筋肉に蓄積されると一部が乳酸に変化します。しかし、この乳酸は再び焦性ブドウ糖となり、アセチルCoA(コエンザイムA)というエネルギー産生物質になることができるのです。

そしてクエン酸を十分に摂ることでTCA回路が活性化され、乳酸を再度エネルギーの素として使えるようになります。クエン酸を摂る際に、ビタミンB群を一緒に摂ることで、より効率のよいエネルギー産生ができます。クエン酸は加熱しても壊れないため、料理にクエン酸の含まれた食材を利用することで無理なく摂取することができます。酸っぱいのはクエン酸によるものです。レモンやグレープフルーツ、梅干しなどに多く含まれています。

ショウガ(生姜)

体内の新陳代謝を活発にして筋肉疲労を回復させ、保温効果で血流をよくしてくれます。ジンゲロールは、生のショウガに多い薬効成分で、ビタミンEを上回るすぐれた抗酸化作用があり、体を温め、血液循環をよくして発汗を促し、消化機能を高める作用、殺菌作用があります。

ここで取り上げた食材を参考にするなど、栄養医学の知識をきちんと身につけて、栄養を意識した食生活を心がけることは、上記のように、『肩こりの解消』だけでなく、疲労回復や健康な体づくりにとても大切です。

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