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高血圧の主な合併症

更新日:2017/12/20 公開日:2015/12/25

高血圧が引き起こす合併症

血圧が上昇する「高血圧」は、自覚症状が出にくいだけに見過ごされがちですが、放っておくとさまざまな病気を引きおこします。ドクター監修の記事で、高血圧によっておこる合併症を、部位ごとに紹介します。

高血圧が継続すると、心臓や血管に関係した重大な病気のリスクが高まり、生命にも危険がおよびます。高血圧で発症リスクが上がる、冠動脈疾患や脳卒中、腎不全など、どのような病気なのかを含めてご紹介します。

心臓に起こる高血圧による合併症

高血圧と関係のある心臓病には心肥大、心不全、狭心症、心筋梗塞などがあります。血圧が高くなるということは、心臓から送りだす血流が増えるため、心臓にとってはより負担がかかる状態になるのです。そのような状態が長期間続くと、心臓の壁が厚くなり、心肥大をおこします。心肥大が進んでしまうと、心機能が低下して、心不全に進みます。高血圧は、心臓に酸素や栄養分を届ける血管(冠動脈)の動脈硬化を引き起こすことが多く、狭くなった血管によっては、狭心症の発作が出たり、心臓への血流がほとんど止まってしまい、心筋梗塞になったりします[1][2][3][4]。

腎臓の合併症

尿を作ることで不要物を排出するだけでなく、体内の水分量や電解質を整えたり、血圧を調整したり、大切な役割を担う腎臓ですが、腎臓の機能と高血圧には深い関係があります。高血圧が進むと腎臓への負担が高まり、機能低下を呼び起こします。高血圧と診断された方は、定期的に血液検査や尿検査で腎臓がきちんと働いているかを確認する必要があります[1][2]。

高血圧と密接に関係する腎臓

腎臓は主に血液をろ過して尿の元(原尿)を作る糸珠体と、原尿の中から必要な物質や水を再吸収する尿細管からできています。また、腎臓が尿を作り老廃物を排出することで、体内の環境を整えているのです。そのため、腎臓の機能が低下するとむくみなどの症状が見られ、血液量が増えるため、血圧が上昇するという悪循環に陥ります[1][2][3]。

脳の合併症

脳卒中や脳梗塞、くも膜下出血など、脳の病気と高血圧は切っても切り離せない関係です。脳卒中の危険因子には高血圧の他にも、糖尿病や心臓病、不整脈などさまざまな病気がありますが、高血圧はその中でもとりわけ危険であると考えられています[1][2][3]。

厚生労働省の調査によれば、脳卒中による死亡率が通常の血圧(110〜119mmHg)と比べると、収縮期血圧が180mmHgくらいの重い高血圧の人では約4.7倍にもなりました[4]。

その他の主な合併症

血管そのものにも大きな負担をかけているので、全身に合併症は及びます。眼底出血や大動脈瘤、大動脈解離、網膜静脈閉塞症、末梢動脈疾患などが挙げられます。

このように、高血圧は様々な重い病気を引き起こす要因となるのです。症状があらわれるまで当人はわからないため、「サイレントキラー」との呼び名もついているほどです。

高血圧にならないためには、普段の食事や生活習慣に気をつけることが大切です。『血圧を下げる方法について』でも詳しく紹介しているので、参考にしてください。

参考文献

  1. [1]日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会. 高血圧ガイドライン2014. 日本高血圧学会. 2014
  2. [2]デニス・L・カスパーほか編. ハリソン内科学 第5版. メディカル・サイエンス・インターナショナル. 2016; 1658-1673
  3. [3]MedlinePlus. "High blood pressure" NIH. https://medlineplus.gov/ency/article/000468.htm (参照2017-10-27)
  4. [4]Ueshima H, Epidemiological findings from a large-scale cohort study: NIPPON DATA. 脳卒中 2008; 30(6): 948-952

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