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不眠症とは?4つの症状と原因

更新日:2018/05/09 公開日:2015/11/30

不眠症の基礎知識

不眠症は、決して珍しい病気ではありません。日本では、成人の約21~22%が不眠に関する悩みを抱えているとされています。今回はドクター監修のもと、不眠症の4つの症状や原因、不眠症によってもたらされる弊害などをご紹介します。

最近では、多くの人が眠りに関してなんらかの問題を抱えているといわれていますが、その中でも、もっとも多いのが「不眠症」で、成人の5人に1人がその悩みを抱えているといわれています。今回は、この不眠症の症状や原因をお話していきます。

不眠症とは

不眠症とは、「寝つけない」「夜中に目が覚めてしまう」などの睡眠トラブルを感じることがしばしばあり(週2回以上)、少なくともそれが1ヶ月以上続き、結果として苦痛を感じたり、あるいは日中に倦怠感、意欲低下、集中力低下などが現れたりして、日常生活に支障をきたしてしまう状態と定義されています。緊張や興奮などで、一時的に眠れなくなることがありますが、こうした一過性のものは、不眠症とはいいません。

不眠症は、次の4つのタイプに分類することができます。

入眠障害
床に入ってもなかなか寝つけないこと状態です。眠りにつくまでに普段より2時間以上かかってしまう場合をさします。原因には、さまざまなものがあります。
中途覚醒
一旦寝ついたあと、夜中に2回以上目が覚めてしまう場合をさします。加齢にともなって眠りは浅くなっていくので、このタイプは、高齢者によくみられます。
早朝覚醒
本人が望む起床時刻より2時間以上早く目覚めてしまうことです。一般的に年をとると、体内時計のリズムが前にずれやすく、夜早くに寝て、早朝に目覚めるようになります。このため早朝覚醒は、高齢者によくみられます。またうつ病が原因になることもあります。
熟睡障害
睡眠時間は十分足りているのに、眠りが浅く、熟睡感が得られないことです。熟睡障害には、「睡眠時無呼吸症候群」「周期性四肢運動障害」など、眠りに関するほかの病気が関係していることがありますが、こうした病気は、自分ではなかなか気づけないのが厄介です。

不眠症の原因は体内時計の乱れかも

不眠症の原因には、さまざまなものがありますが、その1つが「体内時計の乱れ」です。

睡眠には、体に備わっている2つの仕組みが関係しています。ひとつは、「脳が疲れると眠くなる」という仕組みです。これは、目覚めている間に、脳に疲労物質が蓄積されると、恒常性維持機能(体内の環境を常に正常状態に維持する機能のことで、ここでは疲れに応じて脳を回復させようとする仕組み)が働き、眠くなります。そしてもうひとつは、「暗くなると眠くなる」という仕組みで、ほぼ1日周期でリズムを刻む「体内時計」の働きによって、日中は心身が活動的な状態に、夜は休息状態へと自然に切り替わるのです。

睡眠を司るホルモンの一種であるメラトニンは、「血圧」、「体温」、「脈拍」などを低下させ、自然と眠りに入れるように準備を整えます。体内時計は、起床後に日光などの強い光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制され、新しい1日のリズムを刻み始めます。これによって、心身が活動状態に入ります。そして、目覚めてから14〜16時間ほどで暗くなると、再びメラトニンが分泌されるようになり、体の内部の深部体温が低下し、眠気を感じるようになるのです。

ところが、夜更かししてTVやスマホの強い光をみつめたり、交替制勤務、暴飲暴食など、不規則な生活を送ったりしていると、体内時計が乱れ、睡眠のリズムが狂ってしまいます。

その他の原因

体内時計の乱れ以外に、不眠症の原因になるものに、ストレスや体・心の病気、ホルモンバランスの乱れ、腸内環境の悪化によるセロトニンの減少、冷え性、刺激物(カフェイン・ニコチン・アルコールなど)の覚醒作用、ほかの病気の治療薬の副作用、睡眠環境の悪さ(音、高温、振動、布団の中に長くいすぎること)などがあります。

不眠がもたらすリスク

不眠でぐっすり眠れないと、日中に眠気が生じ、集中力や記憶力、作業能力が低下しがちです。すると、仕事や学業の成績が落ちたり、大きな事故を起こしたりするリスクが高くなります。

また、不眠が続くと、ホルモンの分泌や自律神経の働きが乱れるため、食欲が高まって肥満になりやすくなったり、血糖値や血圧が上昇して、「糖尿病」や「高血圧」を発症するリスクが高くなったりします。肥満(内臓脂肪型肥満)に、こうした生活習慣病が重なると、動脈硬化が進行しやすくなるので、「心筋梗塞」や「脳梗塞」など、生命に関わる病気を引き起こす危険性も高くなります。

また、「うつ病」の人は、不眠症になりやすい傾向がありますが、逆に不眠が続くことによって気分が沈み込み、うつ病へと進展するケースもあります。

過眠症との関係

日中に激しい眠気を感じる「過眠症」は、不眠症と同様、睡眠障害のひとつにあげられます。 過眠症には、ナルコレプシーや突発性過眠症、反復性過眠症など、夜間の睡眠時間をきちんと確保していても日中に強い眠気を生じるものもあれば、不眠症や閉塞性睡眠時無呼吸症候群など夜間の睡眠に異常があるために起こるものもあります。 もし、しばしば日中に強い眠気におそわれる症状に悩んでいる場合は、専門医の診断を受けることが大切です。

不眠症は何科を受診すればよい?

睡眠障害の種類や原因によって受診する科が異なるため、実際に病院探しに苦労している方も多いようです。 睡眠について悩んでいる方は、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。もし専門でなかったとしても、専門病院を紹介してもらうことができます。また、睡眠障害を専門とした「睡眠外来」を標榜している専門医を探してみるのもよいでしょう。

とはいえ、睡眠の専門医はまだそれほど数も多くないため、どうしても近くに見当たらない場合は、総合内科や心療内科・精神科などで相談してみてください。 また、月経前になると不眠症を発症するなど、女性特有の体の変化が関係している場合は、婦人科や女性外来などを受診してみてもよいでしょう。

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