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不眠症に効果的な市販睡眠薬と、その使用時の注意点

更新日:2016/12/15 公開日:2015/11/30

今すぐできる不眠症の解消法

不眠に悩んでいる人の中には、薬局・ドラッグストアなどで処方箋なしでも購入できる市販の睡眠改善薬を使ってみたいと考える人もいるのではないでしょうか。ドクター監修の記事で、市販の睡眠改善薬の効果や使用する際の注意点をご紹介します。

ドラックストアや薬局に行くと、市販の「睡眠改善薬」が並んでいるのを見かけますが、どんな効果があるのでしょうか。今回は、睡眠改善薬の効果と注意点をご紹介します。

市販の睡眠改善薬の成分はどんなもの?

ぐっすり眠れないけれど、病院に行く前に自分でなんとかしたいという人の中には、市販の睡眠改善薬の利用を検討している人もいるかもしれません。

睡眠改善薬は、2003年にエスエス製薬の『ドリエル』が登場して以来、他社からもさまざまな製品が販売されています。

その主成分は、ジフェンヒドラミンという「抗ヒスタミン薬」です。もともとは、風邪やアレルギー症状を抑える薬に使われてきた成分です。風邪薬を飲んだときに眠気を感じることがあるのは、この抗ヒスタミン薬の副作用によるものです。

「ヒスタミン」は、体内で作られて体の反応を調節する生理活性物質のひとつで、くしゃみや鼻水といったアレルギー症状の発現に関係しています。脳の中では、神経伝達物質として働き、目を覚ます覚醒作用を示します。抗ヒスタミン薬を使うと、脳内のヒスタミンの働きがブロックされるため、ヒスタミンの覚醒作用が抑えられて眠気が出てくるのです。

こうした副作用を逆に利用して、眠りが浅い、寝つきが悪いといった症状を緩和するための薬としてつくられているのが睡眠改善薬です。使用するときは、必ず就寝前に服用します。お休みの30分くらい前に服用することがよいとされています。

睡眠改善薬の注意点

睡眠改善薬には、眠気を誘う作用があるものの、その効果はそれほど強くありません。また連日服用していると、体が薬に慣れて効かなくなったり(耐性)、薬物に対する異常に強い欲望(依存性)が出てきたりする可能性もあります。このため、長期にわたって服用し続けてはいけません。2〜3日程度の服用にとどめ、使用量をなるべく少なくする必要があります。

というのも、そもそも睡眠改善薬は、慢性的な不眠を改善するための薬ではなく、一時的に眠りが浅い、寝つけないというときだけに使うものだからです。長く不眠に悩んでいる場合や、数日ごとに症状をくりかえす場合など、一時的な不眠とは言えない症状の人は、まずドクターに相談するようにしましょう。

また、睡眠改善薬を使う際は、次のことに気をつけましょう。

アルコールと一緒に飲まない

アルコールと一緒に飲んだり、アルコールが体内に残っている状態で飲んだりすると、作用が強く現れたり、副作用が増加する可能性があります。

ほかの薬との併用に注意

ほかの睡眠改善薬や風邪薬、解熱鎮痛剤、咳や痰を抑える薬、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬(鼻炎用内服薬、乗物酔い薬、アレルギー用薬など)とは成分が一部重なっているので、併用すると作用が強く現れすぎたり、副作用が強く出たりする可能性があります。

持続時間に注意

睡眠改善薬の持続時間は、個人差があります。中には、効果の持続が長すぎてしまう人もいます。薬を飲んだ翌日、眠気が続いたり、だるさを感じたりするときは、症状がなくなるまで、車の運転などは控えましょう。

睡眠改善薬を服用してはいけない人

妊娠または妊娠の可能性がある人、授乳中の人、15歳未満の人は睡眠改善薬を服用してはいけません。また、緑内障や前立腺肥大、排尿困難の人、医療機関を受診している人、アレルギー体質の人、高齢者も、ドクターや薬剤師などに相談してからにしましょう。

睡眠薬としても使われるメラトニンとは

海外では、睡眠改善薬の代わりに「メラトニン」を飲んでいる人もいます。メラトニンは、脳の松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモンで、体内時計に働きかけて、睡眠・覚醒リズムを切り替え、自然な眠りを誘う作用があります。

メラトニンは、主に光によって分泌が調整されています。朝起きて、明るい光を浴びると分泌量が激減し、日中はほとんど分泌されません。しかし、目覚めてから14~16時間たって暗くなると再び分泌量が増え、その後1~2時間たつと眠気が生じてきます。

しかし、一般的にメラトニンの催眠作用はそれほど強いものではありません。

慢性的な不眠症の人は

慢性的な不眠に悩まされている人は、自己判断で睡眠改善薬を利用するのではなく、まずはドクターに相談することが大切です。慢性的な不眠は、高血圧や糖尿病や心疾患や肥満、うつ病などのリスクを高めます。また、睡眠時無呼吸症候群やムズムズ脚症候群や精神疾患などが隠れていることもあります。病院で処方される睡眠薬というと、耐性や依存性がありそうで怖いと思う人もいるかもしれませんが、最近の薬剤は、耐性、依存性、副作用が軽減されており、ドクターの指示どおりに適切に服用すれば安全性は高いと言えます。副作用が気になる方は、‘睡眠を助ける漢方薬’も各種あります。その方の体質にあった漢方薬がみつかれば、良質な睡眠改善薬となるかもしれません。

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