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妊娠中だと心配!妊婦の盲腸(急性虫垂炎)の原因・症状・治療について

更新日:2017/10/13 公開日:2016/02/22

盲腸の基礎知識

妊婦が盲腸(急性虫垂炎)を発症するケースもあります。危険がともなう妊娠中の盲腸について、原因や特徴、治療方法、注意点などを、ドクター監修のもと解説していきます。

「盲腸」とは俗称で、正式には「急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)」と呼ばれる病気です。ここでは、妊娠中の盲腸の原因、症状、注意点について紹介します。

妊婦の盲腸の原因と特徴

妊婦の盲腸発生率は、およそ1500人に1人といわれています。頻度としては約0.07%ですが、妊娠中に外科的治療が必要となる病気の中では、比較的高い発症率です。妊婦特有の発症原因は特にありませんが、「診断が遅れ、重症化しやすい」傾向があります。それには、いくつかの理由があります。

症状では気がつきにくい

盲腸の主な症状には、腹痛や発熱、嘔吐、食欲不振などがあげられます。しかし、これらは妊娠中の悪阻(つわり)などの症状としても起こりやすいため、盲腸だと気がつきにくいのです。

血液検査での判断が難しい

盲腸を発症しているかどうかは、血液中の白血球の数でわかります。発症している場合は、白血球の増多がみられますが、妊婦も同様に白血球が増多しているため、判断を難しくします。

お腹の触診ではわかりづらい

妊娠していると、子宮により虫垂が上へと押し上げられ、腹壁から遠ざかってしまいます。これにより圧痛点(指で圧迫したときに強い痛みが生じる場所)がわかりづらくなり、腹部触診に影響を及ぼすのです。

また、虫垂の移動により、腸の前にある大網膜(腹腔内の脂肪の層)の「細菌や異物を排除する」という機能が低下十分に働かず、その結果、腹膜炎が起こりやすくなり、重症化することがあります。

画像による診断をためらいやすい

通常、血液検査や触診で判断できない場合は、X線などで画像診断を行います。しかし、妊婦の場合は、放射線被曝や造影剤による胎児へのリスクから必要に応じての検査となります。

妊婦の盲腸の治療法

妊娠中に使用できる抗菌薬は限定されているため、基本的には開腹手術による虫垂切除を行います。治療が遅れ腹膜炎が子宮にまで達してしまうと、流産や早産をもたらす可能性があるため早期の手術が必要です。

妊婦の盲腸の治療時の注意点

妊娠中の盲腸は気がつきにくく、悪化してしまうことがあります。一般的に盲腸の死亡率は0%に近い数値ですが、妊娠後期の場合、母体死亡率は約5%にも。これは開腹手術の遅れが原因だと考えられています。

妊娠中の盲腸は命取りになることもあります。いつもと違う腹痛や発熱を感じた場合はすぐに、かかりつけの医療施設に連絡を取りましょう。

この病気・症状の初診に向いている科 消化器科

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