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デンタルフロスの正しい使い方と注意点

更新日:2017/08/02 公開日:2016/02/29

デンタルフロス

デンタルフロスを歯磨きにとり入れると、歯ブラシだけでは取り除けなかった歯垢(プラーク)をきれいにすることができます。ここではドクター監修の記事で、デンタルフロスの使い方および注意点、その効果について解説します。

歯ブラシと合わせて使ったほうがよいといわれるデンタルフロス。こちらでは、具体的な使用方法や効果について解説します。

デンタルフロスとは

デンタルフロスとは、歯と歯の間に溜まった歯垢(プラーク)を取り除くための弾力のある糸のこと。いわば「糸式の楊枝」です。適当な長さにカットして使う「糸巻きタイプ」と、持ち手のついた「ホルダー(フロッサー)タイプ」があります。

デンタルフロスの使い方(1)糸巻きタイプ

糸巻きタイプは、使う前に下準備が必要です。

下準備
糸を1回分の長さ(約40cm)に切ります。長さは、指先からひじのあたりを目安にするとよいでしょう。糸の両端を左右の中指に巻き付けて固定し、糸の部分が10~15cmになるようにします
糸の持ち方
両手の親指と人差し指を使い、指の間の糸を1~1.5cmにピンと張って持ちます。長すぎると糸に力が入りやすく、歯茎を傷つけることがあります。
糸の動かし方
歯の場所によって糸の持ち方や動かし方を変えましょう。上の前歯は、一方の親指ともう一方の人差し指を上向きにして糸を押さえます。上の奥歯は、両手の人差し指を上向きにして糸を押さえてください。下はどの歯も、両手の人差し指を下向きにして糸を押さえます。

歯と歯の間に糸を入れるときは、斜めに滑らせながら歯茎に少し隠れるくらいまで奥に入れます。糸が緩んでいたり、無理に入れたりすると歯茎を傷つけますので注意しましょう。一度使った部分の糸は指で巻き取って少しずらし、新しい場所を使ってください。ただ挿入するのではなく、歯に沿って動かすことでプラークが取れやすくなります。

デンタルフロスの使い方(2)ホルダータイプ

ホルダータイプは糸の準備が不要で、デンタルフロスに慣れていない方におすすめです。

糸の持ち方
柄の前方を持ちます。後ろの方を持つとデンタルフロスの動きが大きくなり、歯茎を傷つける場合があります。
糸の動かし方
歯と歯の間にデンタルフロスを当ててから、ゆっくり横に動かしながら入れていきます。上下に動かしながら歯茎にが少し隠れるまで差し込み、歯垢(プラーク)を取り除きます。抜き出すときも横にゆっくり動かしましょう。

デンタルフロス使用における注意点

通常、歯磨きだけでは取りきれない歯垢(プラーク)が原因で、歯と歯の間には炎症が起きています。そのため、デンタルフロスの使い始めには、炎症部分から出血することがあります。毎日続けるうちに炎症が治まり、出血も少なくなりますが、出血が2週間以上続く場合は、歯茎に炎症や異常があるかもしれません。

また、糸を動かしているときに引っかかりを感じたら、詰め物が取れかかっていることもありますので、ゆっくりと抜いてください。毎回同じ場所で引っかかるようであれば、虫歯の可能性があります。これらの症状は、放っておくと虫歯や歯周病を引き起こすこともあるので、早めに歯科医を受診しましょう。デンタルフロスを正しく使って、歯垢(プラーク)を除去しましょう。デンタルフロスには滑りやすく初心者にも使いやすいワックス付きのタイプと、プラーク除去率の高いワックス無しのタイプがありますので、購入時には確認して自分自身に合ったものを使用しましょう。

デンタルフロスの効果

デンタルフロスを使うと、歯ブラシでの歯磨きだけでは得られない、次のような効果が期待できます。

デンタルフロス使用による効果(1)歯垢(プラーク)除去

歯ブラシだけを使った場合は、歯垢(プラーク)の除去率は61%に留まりますが、デンタルフロスを併用することで除去率は約80%にまで上がったという報告があります。

デンタルフロス使用による効果(2)虫歯予防

虫歯は歯と歯の間にできやすく、その割合は何と90%ともいわれていますが、デンタルフロスを使うことで食べかすや歯垢(プラーク)を除去して虫歯を予防することができます。逆にフロッシングの習慣がなければ、歯と歯の間に常に汚れがたまった状態が続くことになります。

また、デンタルフロスを使う際に、歯と歯の間にざらつきや引っかかりを感じる、糸の出し入れでバラけるといった場合には、虫歯がすでに発生している可能性があります。早めの歯科受診をおすすめします。

デンタルフロス使用による効果(3)口臭予防

口臭は扁桃にできた膿栓(のうせん)や、歯垢(プラーク)や胃腸不良などによって発生することがあります。デンタルフロスを使ってから糸のにおいをチェックして悪臭を感じるようであれば、歯垢(プラーク)が口臭の原因になっているかもしれません。日常的にデンタルフロスを使うことで口臭を予防しましょう。

デンタルフロス使用による効果(4)詰め物・かぶせ物の早期発見

デンタルフロスを日常的に使うことで、歯の詰め物やかぶせ物がきちんと合っているかどうかチェックすることができます。

  • 詰め物や金属の入っている歯の間で糸が引っかかる
  • 糸が入らない、入ってもすぐに切れる
  • デンタルフロスを出し入れすると糸がバラける

これらに該当するようであれば、詰め物やかぶせ物が歯に合っていない状態であることも考えられます。歯科で一度診てもらうといいでしょう。詰め物やかぶせ物の不具合を早期に発見することで、治療した部分に虫歯が再発する「二次カリエス」の予防にもつながります。デンタルフロスを習慣的に使うことで、さまざまな口内トラブルの予防や早期発見につながるのです。

デンタルフロスの使用頻度

デンタルフロスは1日1回の使用で十分です。というのも、虫歯や口臭の原因となる歯垢(プラーク)は歯に付いてから2~3日で固まるので、それまでに除去すればよいからです。2~3日の間、歯垢(プラーク)をそのままにしておくと食べかすや細菌が集まって歯石に代わり、歯磨きでの除去が難しくなります。

ただし、デンタルフロスは多くても毎食後の歯磨きとあわせて1日3回までにしましょう。使いすぎると、歯垢(プラーク)や食べかすを取り除くだけでなく、歯の表面を傷つけるおそれがあります。歯にしみるような痛みを感じたら、回数を減らすようにしてください。

デンタルフロスを使うタイミング

一般的に、デンタルフロスは歯ブラシで歯を磨いた後に使います。歯ブラシを使う前にデンタルフロスで汚れを取り除くと、ブラッシングによって再び歯に付かないようにできるという考え方もあります。しかし、歯ブラシを上手に扱わないとフロッシング後の歯の間に汚れを詰めてしまいやすく、再度フロスを使用しなければならない可能性がありますので、あまりおすすめできません。

1日数回の歯磨きの中では、就寝前にデンタルフロスを使うと効果が一層高まります。起きている間は、口の中で唾がよく出て歯垢(プラーク)がつくのを防いでくれていますが、就寝中はあまり唾が出ないため、歯垢(プラーク)が付いて細菌が増殖しやすい傾向にあるためです。

デンタルフロスは習慣化すべきか

デンタルフロスは歯ブラシでのケアとあわせて習慣化したほうがよく、少なくとも2日に1度はデンタルフロスを使うことをおすすめします。それ以上の間隔を空けると、歯に付着した歯垢(プラーク)が歯石に変わり、歯磨きでは落とすことが難しくなるからです。

使い始めは一通りフロッシングを行うのに15分以上かかることもありますが、徐々に慣れてくると2~3分で終わらせることができるようになります。まずは、5分以内にフロッシングを完了することを目安に頑張ってみましょう。1日1回、就寝前に5分以内を目安として、デンタルフロスを取り入れてみてはいかがでしょう。

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