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症状別・歯磨き粉の種類と役割と選び方

更新日:2017/08/02 公開日:2016/02/29

歯磨き粉の基礎知識

日頃、その役割について意識せずに使っている歯磨き粉。歯磨きをするのに歯磨き粉は本当に必要なのでしょうか。ここではドクター監修の記事で、歯磨き粉のもつ役割、および成分や形状によってどのような種類があるのか解説します。

普段、何気なく使っている「歯磨き粉」には、どのような役割があるのでしょうか。また、どのような種類があるのかについても解説します。

歯磨き粉の役割

歯磨き粉をつけずに歯ブラシのみで歯磨きを行っても、歯垢(プラーク)は除去できます。しかしながら、時間が経過すると再び歯垢が付いてきます。歯磨剤の一番の目的はその歯垢が再び形成されにくくする点にあります。また、歯にこびりついた頑固な着色を取り除く効果があるのが歯磨き粉で、厚生労働省の「歯口清掃指導の手引き」にも、「歯磨剤は歯ブラシと併用して、歯口清掃の効果を高めるための材料」と言われています。

歯磨き粉の種類

歯磨き粉は、その成分によって「化粧品」と「医薬部外品」の2種類に分けられることが日本薬事法により定められています。

化粧品

化粧品は、汚れを落とすための研磨剤や発泡剤、歯磨き粉の形状を保つ湿潤剤(しつじゅんざい)や粘結剤(ねんけつざい)、香りづけの香味剤、変質を防ぐ保存剤といった基本成分のみで作られています。

医薬部外品

医薬部外品は、基本成分に加えて、虫歯や歯周病の予防や知覚過敏を抑えるような薬用成分を含んでいます。現在、国内で市販されている歯磨き粉のおよそ90%は「医薬部外品」に該当し、そのうちの約80%にフッ化物(いわゆるフッ素)が配合されています。

また、歯磨き粉と呼んでいますが現在は粉状のものはほとんどなく、ペースト状のものが一般的になりました。これらのほかには、ジェル状、液状、液体のデンタルリンス、フォーム状といったさまざまな形状の歯磨き粉があります。

歯磨き粉で歯磨きすることによる効果

歯磨き粉に含まれる薬効成分を上手に活用することで、虫歯や歯周病の予防はもちろんのこと、歯をきれいに保ち続けることができます。歯磨き粉の具体的な効果は次のとおりです。

  • 虫歯の発生と進行の予防
  • 歯周病予防
  • 歯石予防
  • 歯の着色予防
  • 歯を白くする
  • 口内の浄化
  • 口臭予防
  • タバコのヤニ対策

お手入れの「主役」は歯ブラシや補助用具(デンタルフロス、歯間ブラシ、等)ですが、目的をもって歯磨き粉を使用することにより、頼りになる「名わき役」効果が期待できます。

歯磨き粉使用時にも気を付けるべきポイント

歯磨き粉を使うときの適量は、ペーストであれば、目的に応じ「米粒大~2㎝」程度の幅になります。歯磨きの時間は、正しいブラッシング方法で丁寧にすみずみまで磨くと3分以上はかかります。歯磨き粉をつけて磨くと、泡立ちが良く簡単に磨いても汚れがきれいに落ちているような錯覚に陥りやすいのですが、時間かけて正しく丁寧にブラッシングすることが大切です。

フッ素は虫歯に良い?

フッ素

フッ素は虫歯を予防する働きが科学的に認められている成分であり、多くの歯磨き粉に含まれています。

口の中では食事の食べカスが酸化するため、歯の表面が少しずつ溶け出します。溶けた表面には、唾液のカルシウムが表面に付着します。この際にフッ素が歯に取り込まれると、歯の表面に酸に溶かされにくい物質(フルオロアパタイト)ができ、虫歯になりにくくなります。

注意すべき歯磨き粉成分

研磨剤

多くの歯磨き粉には研磨剤(リン酸水素カルシウム)が含まれていて、コーヒーや紅茶などの色素を落とすのに役立ちます。しかし、研磨剤を使い過ぎると、研磨剤が歯の表面を削り取るために削られた部分は細い神経が露出し、知覚過敏に繋がってしまうのです。

合成界面活性剤

合成界面活性剤は歯磨き粉の泡立ちを良くする働きがあります。ですが、その泡立ちの良さは唾液を減らすことにも繋がります。唾液がなくなると口の中が乾燥して細菌が増え、舌表面に残った食べカスも酸化するため、かえって口臭や虫歯が起こりやすくなってしまいます。

泡立ちや香りなどの使用感で歯磨き粉を選ぶと、口臭予防に逆効果となってしまうことがあることを知っておきましょう。

薬用成分が入っているものを選ぶ

歯磨き粉は、大きく分けると、「医薬部外品」と「化粧品扱い」のものがあります。医薬部外品とは、薬用成分を配合したもののことです。歯周病を予防・改善するために歯磨き粉を使うなら、医薬部外品と記載されたものを選ぶようにしましょう。

歯磨き粉に配合されている薬用成分にはさまざまなものがあり、その効果も多岐に渡ります。歯周病に効果がある薬用成分には、次のようなものがあるので、チューブや外箱に記載されている表示をきちんと確認し、目的に合った製品を選びましょう。

デキストラナーゼ(酵素)
歯垢(プラーク)を分解する作用があり、歯垢を除去したり、歯垢の付着を防いだりする。
塩化ナトリウム
収れん作用で、歯周病と口臭を予防する。
酢酸トコフェロール(ビタミンE)
歯茎の血行を促進し、歯周病と口臭を予防する。
塩化セチルピリジニウム(CPC)、トリクロサン
殺菌作用で、歯肉炎と口臭を予防する。
モノフルオロリン酸ナトリウム
再石灰化を促進したり、歯質を強化する。

研磨剤は入ってないほうがよい

多くの歯磨き粉にはタバコのヤニや茶渋など、歯の表面についた色素を落とすための「研磨剤」が配合されています。しかし、研磨剤を使い過ぎると歯の表面を削り取ってしまうので、かえって歯垢がこびりつきやすくなる可能性があります。できれば研磨剤が入っていないものを選びましょう。研磨剤とは、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどのことです。また、歯の色素の沈着が気になるなら、研磨剤の入った歯磨き粉を使うよりも、歯科医で歯のクリーニング(PMTC)を受けることをオススメします。

知覚過敏ケアにおける歯磨き粉の選び方・使い方

市販の製品でも、知覚過敏用の歯磨き剤が販売されています。これらは、硝酸カリウム(カリウムイオン)という成分が含まれていて、歯の神経の周囲にバリアを張ることで、痛みが伝わるのを阻害し、知覚過敏の症状を軽減します。

歯磨き粉によっては着色を落としホワイトニング効果が期待できる歯磨剤がありますが、物によっては歯磨剤が荒く、使用頻度が多すぎると知覚過敏を起こしやすくなる危険もあります。

比較的軽症の知覚過敏の場合は、しばらく歯磨き粉の使用を控えたり、研磨剤の入っていない歯磨き粉を使用して症状を緩和してもいいでしょう。

歯磨きのタイミングいつ?

歯磨きのタイミングは、食後「すぐおこなう」説と「1時間ほど時間を置いてからおこなう」説の2つあります。それぞれ根拠はありますが、「時間を置く説」の場合は食後の酸性度が唾液により中和されてからおこなうという目的があり。「すぐおこなう説」の場合はそもそも酸性にしないということが目的になります。

歯磨き粉に味と香りがあるのはなぜ?

歯磨き粉は「口の中の汚れを落とす」、「歯と歯茎の健康を保つ」といった役割と同様に、口の中をスッキリさせるという役割も担っています。このため、従来から歯磨き粉にはハッカなどを香味に加えて爽快感を出す工夫がなされています。また、歯磨き粉の成分の中には独特の味や匂いがするものもあり、香味剤でつけられた味や香りによってそれらが緩和されて使いやすくなるという効果もあります。

口の中の汚れを落としてスッキリさせる歯磨き粉は、非常にたくさんの種類が市販されています。ご自身の用途や好みに合った歯磨き粉を選べば、日々の歯磨きをしっかりサポートしてくれることでしょう。

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