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雇い入れ時健康診断とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/03/25

検診・健診の基礎知識

企業は、新しく雇い入れを行う時に健康診断をしなければなりません。健康診断では、どのような検査が行われ、その結果はどう使われるのか、結果が悪い時にどうなるのか。新社会人の不安に、ドクター監修で解説します。

雇い入れ時に行われる健康診断の受け方などを解説します。

新しい職場で働く前に行う健康診断

新しい職場で働く場合、働く前または就職直後に健康診断を受けなければなりません。これは、労働安全衛生法に定められているものです。会社は労働者を雇い入れる際に、健康診断を行わなければならないとされ、健康診断項目も省略できません。もちろん、雇用される側も拒めないことになっています。

この健康診断は、社員だけではなく、パートタイマーやアルバイトであっても、以下の要件のいずれにも該当する場合は実施しなければなりません。

(1)期間の定めのない者や、契約期間が1年以上である者、契約の更新により1年以上使用されることが予定されている者、すでに1年以上引き続き使用されている者

(2)1週間の労働時間数が、その事業場の通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3以上である者

雇い入れ時健康診断の費用については、法で事業者側の負担とされています。また、3か月以内に健康診断を受診している場合は、実施済みの健診項目については、省略することができます。会社はこの検診結果も参考にして、仕事内容や配置を行いますが、検査結果を基に雇用を取り消すなど不利益を生じさせてはいけないことになっています。

どんな検査があるのでしょう

雇い入れ時健康診断の検査項目は以下の通りとなります。

(1)既往歴および業務歴の調査

(2)自覚症状および他覚症状の有無の検査

(3)身長、体重、視力および聴力の検査、腹囲の測定

(4)胸部エックス線検査

(5)血圧の測定

(6)尿検査(尿中の糖および蛋白の有無の検査)

(7)貧血検査(赤血球数、血色素量)

(8)肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)

(9)血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)

(10)血糖検査

(11)心電図検査

特に1の「既往歴および業務歴の調査」は、雇い入れ時までの疾病歴や、雇い入れの際までに従事したことのある主要な業務について調査するものです。この項目と2の「自覚症状および他覚症状の有無の検査」をあわせて、その労働者に予定している業務に必要とされる身体特性を把握するための検査とされています。

悪い結果が出たら働けなくなる?

この雇い入れ時健康診断の結果が悪かった場合、どうなるのかについて説明をしていきます。

まず、法律ではこの健康診断結果によって、雇用取り消しなどの不利益を生じさせてはならないことになっています。また、入社後になんらかの疾病を発症したときに、事業主の責任が問われる場合があります。業務上で生じた疾病であれば、雇用主の責任が生じるからです。この時に、雇い入れ健康診断の結果が重要になります。

会社は、健康診断の結果について、医師の意見をききながら、必要があると認めるときは、その労働者の実情を考慮して、作業時間の短縮や就業場所の変更など、適切な措置を講ずる必要があります。

雇用決定以前に、採用のための健康診断が求められる場合がありますが、内定または雇用が決定する以前の健康診断と、雇い入れ時健康診断は全く異なるものです。職種や業務内容によっては、ある程度の身体状態を目安に採用を判断することもあると思いますが、就職差別になるケースも懸念されているようです。