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貧血の種類(4)再生不良性貧血

更新日:2017/02/13 公開日:2016/03/30

貧血の種類

貧血の1種である再生不良性貧血について、ドクター監修のもと解説します。ひとくちに貧血と言っても、その種類はいろいろあります。再生不良性貧血とは、何が原因で起き、どのような症状が出るのでしょうか。

貧血の原因は、単なる鉄分不足だけではありません。ここでは、病気によって起こる貧血の1つである再生不良性貧血について解説します。

再生不良性貧血とは

血液がつくられている骨髄には、血液のもととなる「造血幹細胞」が存在しています。しかし、この細胞が減ってしまい、赤血球だけでなく、白血球や血小板、またそれらのどれもが減ってしまうことで再生不良貧血が起こります。

身体を細菌などから守る白血球の減少により免疫力が落ち、病気のリスクが高まります。また、血小板が減少することから、出血した血も固まりにくくなります。

再生不良性貧血は難病指定されている

再生不良性貧血は難病に指定されている病気のひとつです。

再生不良性貧血は、100万人当たりわずか6人というまれな疾患で、20代と60~70代が罹患しやすいといわれています。症状によってステージ1~5に分類され、できるだけ早期に治療を行うことが必要です。

再生不良性貧血の主な症状

通常の貧血症状である動悸、息切れ、疲労感などに加えて、皮下出血、歯肉の出血、鼻血など出血の傾向がみられることが大きな特徴です。皮下出血の傾向がみられるというのは、たとえばアザができやすくなるということです。

なぜ出血しやすくなるなどの症状が出るのか

赤血球は呼吸で取り入れた酸素を身体に運ぶ役目。白血球は細菌などから身体をガードし、血小板は出血を止める働きをします。さらに、白血球には好中球(こうちゅうきゅう)、リンパ球、単球などの種類があり、なかでも好中球は身体の免疫機能を維持するうえでとても重要な存在です。

再生不良性貧血の初期段階では、貧血の症状と血小板の減少がみられることが多く、白血球の数はあまり変わらないことが多いといわれています。しかし、症状が進むことで、白血球の一種である好中球が減少してしまいます。それにより免疫力が落ち、熱や咳、気管支炎、肺炎などの感染症にかかりやすくなるケースもあります。さらに、血を止める血小板が減少することで、内出血などによるアザができやすく、ちょっとしたことで出血しやすくなるのです。進行が遅い場合は自覚症状がないことも多く、検査などでわかる場合もあります。

再生不良性貧血の主な原因

再生不良性貧血は遺伝子の異常によって起こる先天性の場合と、なんらかの原因で起こる後天性の場合があります。先天性の再生不良性貧血は珍しく、「ファンコニー貧血」と呼ばれます。これは遺伝子の異常によって起こることがわかっています。

後天性再生不良性貧血は、薬剤や放射線、免疫力低下による感染症が引き金になるものなど原因の特定ができる場合もありますが、90%以上は原因が特定できない特発性と呼ばれるものです。

再生不良性貧血の検査

再生不良性貧血の場合、まず血液検査で汎血球減少が認められます。このような場合、骨髄穿刺(こつずいせんし)によって骨髄から血液を採取して検査したり、骨髄生検を行ったりします。また、MRI検査を行い、骨髄の密度が明らかに低下しているとなると、再生不良性貧血と判断されます。

骨髄異形成症候群との見極めが難しいケースもあります。そのようなときは、複数回の検査を経て診断となる場合があります。

再生不良性貧血の治療法

再生不良性貧血で汎血球減少が進行すると、一般的に免疫抑制療法というリンパ球の働きを抑える治療法が行われます。重症になってくると、同種骨髄移植がとられる場合もあります。40歳未満では白血球の型が同じ血縁者からの移植が推奨されていますが、骨髄バンクへ登録されているドナーによる移植が行われる場合もあります。

再生不良性貧血のまとめ

再生不良性貧血は、90%以上が原因を特定できない、難病指定の病気です。通常の貧血の症状である動悸や息切れ、疲労感のほか、あざができやすくなったり出血しやすくなるといった症状が出ます。できるだけ早期の治療が必要になります。