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風邪のときにおすすめの漢方とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/03/26

風邪の予防・ホームケア

風邪をひいた際、漢方を使用して症状をやわらげる方法もあります。漢方には風邪に対する特有の考え方があり、症状に合わせて服用する漢方も異なります。ドクター監修のもと、風邪のときにおすすめの漢方をご紹介します。

風邪をひいたときのおすすめの漢方について解説します。

漢方での風邪の考え方

風邪薬は「風邪の症状を緩和する」目的で使用されますが、漢方は症状の緩和に加え、人間が本来持っている「自然治癒力を高める手助け」をする目的があります。

一般に風邪の漢方治療では、病気の進行段階と症状によって方剤を使い分けていきます。

進行段階とは、初期(急性期)・中期(亜急性期)・回復期と大きく分けて3段階で症状も発熱・悪寒から食欲不振・嘔気・微熱へ移っていきます。ここでは風邪の初期の方剤、各症状別の方剤を紹介致します。

解熱剤と漢方薬

風邪の漢方薬は体温を上昇させて免疫力を高め発汗を促し、結果的に解熱させていくものです。悪寒は、筋肉を震わせることで体温を上げようとするために起こります。それに対して西洋薬の風邪薬は放熱型の解熱剤です。安易な解熱剤の使用や併用は控えましょう。

風邪の漢方処方

風邪の初期治療として

・桂枝湯(けいしとう)

風邪の初期に用いられる漢方です。桂枝(けいし)・芍薬(しゃくやく)・甘草(かんぞう)・大棗(たいそう)・生姜(しょうきょう)からなり、胃腸の弱い、「のぼせ」や「汗の出ている」かぜに適しています。体を温めるので、寒い時に使います。

・葛根湯(かっこんとう)

風邪の初期に用いられる漢方です。汗をかいておらず肩こりや首のこり、頭痛があり、胃腸が比較的丈夫な人向けです。葛根(かっこん)・麻黄(まおう)・桂枝(けいし)・芍薬(しゃくやく)・甘草(かんぞう)・生姜(しょうきょう)・大棗(たいそう)から構成されています。

・麻黄湯(まおうとう)

風邪の初期で関節痛や赤い顔、咳が特徴的な方向けです。麻黄(まおう)・桂枝(けいし)・杏仁(きょうにん)・甘草(かんぞう)から成り、インフルエンザにも最近では使用されています。体を温める作用が強いので寒い時に使用します。

・香蘇散(こうそさん)

風邪の初期で、体がゾクゾクする悪寒、発熱、頭痛および首筋にこわばりがあれば葛根湯は良く効きますが、胃腸が丈夫で、比較的ガッチリした体格の人に対して使う薬です。生理機能が低下している高齢者や虚証の人には葛根湯を使うのはふさわしくありません。それは、葛根湯に含まれている麻黄の主成分であるエフェドリンが交感神経を興奮させる作用があるためで動悸や血圧上昇などの恐れがあります。また、まれに胃痛、下痢などの消化器障害を起こす恐れもあり、高齢者の場合は、排尿障害も注意する必要があります。胃腸が弱く、麻黄が入っている葛根湯が使えないとき、やや神経質な方に使います。香附子(こうぶし)、蘇葉(そよう)、陳皮(ちんぴ)などの香りのよい生薬が入っています。軽い発散作用のある漢方で、軽い発熱があるときにおすすめです。

くしゃみ

・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

麻黄(まおう)・附子(ぶし)・細辛(さいしん)からなり、体を温める効果が強い薬です。特に体が冷えてくしゃみをしている場合に有効です。

咽頭痛

・麦門冬湯(ばくもんどうとう)

麦門冬(ばくもんどう)・半夏(はんげ)・人参(にんじん)・粳米(こうべい)・甘草(かんぞう)・大棗(たいそう)からなり、発赤がなく乾燥している時(カラカラ・イガイガ)に使います。

・甘草湯(かんぞうとう)

甘草(かんぞう)からなり、のどが痛く発赤がない場合に使われます。

・桔梗湯(ききょうとう)

桔梗(ききょう)・甘草(かんぞう)からなり、発赤が強い場合に用います。

・小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)

小柴胡湯は柴胡(さいこ)・黄芩(おうごん)・人参(にんじん)・甘草(かんぞう)・半夏(はんげ)・大棗(たいそう)・生姜(しょうきょう)からなります。そこに桔梗(ききょう)と石膏(せっこう)を加えたものです。発赤や唾液を飲み込むのも痛い、もしくは扁桃膿瘍まで進行している場合に用います。

鼻水

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

麻黄(まおう)・桂枝(けいし)・甘草(かんぞう)・芍薬(しゃくやく)・五味子(ごみし)・乾姜(かんきょう)・細辛(さいしん)・半夏(はんげ)から構成されています。水様性鼻汁・鼻水へのファーストチョイスです。また、西洋薬と異なり眠くなりにくいのも特徴です。感冒だけでなくアレルギー性鼻炎(花粉症)にも幅広く使われています。

鼻閉

・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)

黄芩(おうごん)・辛夷(しんい)・知母(ちも)・麦門冬(ばくもんどう)・枇杷葉(びわよう)・百合(ゆり)・升麻(しょうま)・石膏(せっこう)からなり、痰がからむ場合や膿性の鼻汁がある場合に使用します。

・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

前述の葛根湯に川芎(せんきゅう)、辛夷(しんい)を足したもので頭痛や肩こりに加え、鼻閉や背中の強張りが強い場合に使用します。

咳の症状は風邪の症状が少し進行した状態です。透明の痰、鼻水、後鼻漏で咳が出る場合は小青竜湯、黄色い痰や黄色の鼻汁と色が付いてくると辛夷清肺湯、空咳・無痰、嗄声には麦門冬湯が使用されます。

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

半夏(はんげ)・茯苓(ぶくりょう)・厚朴(こうぼく)・蘇葉(そよう)・生姜(しょうきょう)からなり、神経性の咳に有効です。

・五虎湯(ごことう)

石膏(せっこう)・麻黄(まおう)・杏仁(きょうにん)・桑白皮(そうはくひ)・甘草(かんぞう)からなり、熱性の強い場合に使用されます。

風邪の中期

・小柴胡湯(しょうさいことう)

咳のところでも紹介した処方ですが、風邪が進行してきて微熱・食欲不振・悪心がある場合に使われます。

風邪の回復期

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

黄耆(おうぎ)・人参(にんじん)・白朮(びゃくじゅつ)・当帰(とうき)・柴胡(さいこ)・大棗(たいそう)・陳皮(ちんぴ)・甘草(かんぞう)・升麻(しょうま)・生姜(しょうきょう)・蒼朮(そうじゅつ)・乾姜(かんきょう)からなります。免疫力を高める作用があり、特に人参・黄耆を配合している事が特徴です。風邪の回復期や風邪そのものを引きにくくする体作りのために使用します。

漢方を使用する際の注意点

漢方薬を選ぶ際には、漢方の専門医師や専門家に相談をすることをおすすめします。処方されている薬がある場合には、主治医の了承を得たうえで漢方薬を服用しましょう。

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