スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

腎不全の人は注意!「腎性貧血」とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/03/28

貧血の基礎知識

腎性貧血は腎不全の方に起こりやすい貧血の一種です。通常の貧血と違い、腎不全により赤血球をつくりだすホルモン「エリスロポエチン」の分泌が減少することで起こる原因や症状、発症時の治療法についてドクター監修の記事で解説します。

腎不全の人に起こりやすい腎性貧血の原因や治療方法などを解説します。

腎性貧血が起きるメカニズムとは

血液中のヘモグロビンが減少し、体に酸素が行き渡らなくなる状態を一般的な貧血といいますが、腎性貧血とは腎臓に起因する貧血をいいます。

腎性貧血は腎臓から分泌されるホルモンのうち、赤血球の生成を促進するエリスロポエチンというホルモンが、腎臓の機能の低下によって分泌が減ることで起こります。エリスロポエチンが減少すると、骨髄への赤血球の生成を促す刺激が弱まり、赤血球の産生能力が低下するのです。

腎不全の人に起こりやすい

エリスロポエチンは、腎臓でつくられ体内に分泌されていますが、腎不全が進行すると、エリスロポエチンの分泌量が減少していくため、赤血球が不足して腎性貧血が起こりやすいのです。腎不全によって血液透析を受けている場合には、透析不足によって尿毒素の除去が不十分で赤血球の寿命が短くなることによっても起こる場合もあり、透析回路に残った血液を十分に返血できないことも貧血の原因となります。

腎性貧血で起きる症状とは

腎性貧血では、動悸(どうき)や息切れ、めまいや立ちくらみ、全身の倦怠感、皮膚や唇の蒼白といった一般的な貧血の症状が現れます。しかし、貧血は徐々に進行するため、症状に気がつかないこともあります。腎性貧血は心臓への負担となり、貧血によって末期心不全に進行することもありますので、腎不全にかかっている人は注意が必要です。

腎性貧血の治療方法

腎性貧血の治療は、エリスロポエチンの分泌不足を補い、赤血球の生成を促すために、赤血球造血刺激因子製剤を月に1~2回ほど、皮下注射によって投与します。鉄剤だけを補給しても改善はしませんが、鉄分が不足すると薬剤の効き目が低下するため、鉄剤は補助的に使われています。血圧の上昇や頭痛といった副作用が現れた場合には、医師に相談しましょう。

血液の生成が行われやすいようにするためには、タンパク質や鉄分、ビタミンの摂取が欠かせず、栄養バランスのとれた食事を摂取することも大切です。しかし、腎不全の人は腎臓にも負担をかけない食事とする必要があるため、薬剤による治療とともに、医師による食事指導も行われます。