スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

ポリフェノールってどんなもの?

更新日:2018/03/06 公開日:2016/03/28

ポリフェノールの種類

赤ワインやお茶などで知られているポリフェノール。健康に良いともいわれていますが、その理由はどこにあるのでしょうか。ドクター監修のもと、ポリフェノールがもつ働きや健康への効果、ポリフェノールの種類などについて解説します。

ポリフェノールってどんなもの?

ポリフェノールは、化学構造的にはベンゼン環に2個以上の水酸基(-OH)を持つ有機化合物の総称で、多価フェノールともいいます。植物に含まれる色素や渋み・苦味の成分です。赤ブドウの皮に含まれるアントシアニン(アントシアニジン類)と玉葱に含まれるケルセチンなどのフラボノイド類、緑茶のカテキン類、大豆のイソフラボン類などがあります。

これらの成分は、がんや生活習慣病の発症要因とされている活性酸素を打ち消す力があると報告されたことで、健康増進成分として関心が高まっています。

ポリフェノールが健康によいといわれる理由

ポリフェノールが健康によいとされているのも、活性酵素を除去する「抗酸化作用」が大きく関係しています。

そもそも活性酸素となんでしょうか? 私達の体は、生命維持に必要なエネルギーを得るため酸素を必要とします。酸素の一部は、体の中での様々な生命維持の代謝過程において活性酸素を作り出します。活性酸素は細胞に損傷を与える有害なものですが、体内には活性酸素を打ち消すカタラーゼやスーパーオキシドディスムターゼ、ペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素が各組織に存在します。細胞内の酵素で分解しきれない余分な活性酸素は癌や生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因となります。

この活性酸素を打ち消すポリフェノールの抗酸化作用などの健康増進に関する研究はたくさんあり、最近ポリフェノールの慢性疾患に関する予防効果について複数の論文を比較研究したレビュー文献がでています[1]。

これによると、それぞれのポリフェノールの効能については問題ないものの、ヒトの慢性疾患に対する単一のポリフェノールの明確な効果については研究不足と結論付けています。つまり現時点では様々なポリフェノールを取り入れることでより健康効果が高いと考えるべきです。現在までの研究のほとんどのデータは、単一のポリフェノールではなく、様々な植物化学物質の組み合わせが健康上の利益を担うことを示唆しています。サプリメントに頼るだけでなく、食事からも様々なポリフェノールを取り入れましょう。

そのほかにも天然ポリフェノールは、抗炎症剤、抗腫瘍剤、免疫調整などに良いとされています。詳しくは『ポリフェノールに健康効果があるといわれる理由』をご覧ください。

代表的なポリフェノールについて

自然界には5,000種類以上のポリフェノールが存在するといわれています。ポリフェノールの大分類のひとつとして、フラボノイドがあげられます。詳しくは『フラボノイドっていったい何?ポリフェノールの分類』をご覧ください。

ここでは、ポリフェノールの細かな分類の中でも代表的なものを紹介します。

アントシアニン

フラボノイドの一種で、カシスやブルーベリーをはじめとする青紫色をした色素のこと。目の健康に関する効果が期待できるとされています。詳しくは『アントシアニンとは?多く含む食品と期待できる効果』をご覧ください。

レスベラトロール

ブドウなどに多く含まれるポリフェノールで、美容面だけでなく健康面への効果も期待されています。動物実験では、2型糖尿病、肥満、冠状動脈性心疾患、メタボリックシンドロームなどの効果が言われています。しかし、毒性の評価がまだ十分に出来ていないとの議論があり、ヒト慢性疾患への予防薬・治療薬としての研究はまだ不十分です[2]。一方、ヒトの前立腺がんの放射線療法における増感剤(放射線の治療効果を高める)として有効という研究結果もあり、今後の研究の進展次第では、レスベラトールは健康面での役割が期待できそうです[3]。

ケルセチン

タマネギ、リンゴ、および茶などに含まれる食物由来のフラボノイドケルセチンは、複数の文献を比較検討したレビュー文献によると、様々な癌細胞の増殖を阻害して、この化合物が抗癌治療に役立つと考えられています[4]。この作用の正確なメカニズムは完全には理解されていませんが、異なる細胞内シグナル伝達カスケードを調節するだけでなく、酸化防止剤および/または酸化防止剤としての働きが関係するようです。その他の作用については『ケルセチンとは?多く含む食品と期待できる効果』をご覧ください。

カテキン

紅茶や緑茶などで知られている苦み成分で、フラボノイドの一種。抗酸化作用のほか、抗菌作用ももっています。詳しくは『カテキンとは?多く含む食品と期待できる効果』をご覧ください。

参考文献

  1. [1]Costa C et al.Current evidence on the effect of dietary polyphenols intake on chronic diseases.Food Chem Toxicol. 2017 Dec;110:286-299.
  2. [2]Borriello A et al.Resveratrol: from basic studies to bedside.Cancer Treat Res. 2014;159:167-84.
  3. [3]Fang Y et al.Resveratrol enhances radiation sensitivity in prostate cancer by inhibiting cell proliferation and promoting cell senescence and apoptosis.Cancer Sci. 2012;103(6):1090-8.
  4. [4]Sak K. Site-specific anticancer effects of dietary flavonoid quercetin.Nutr Cancer. 2014;66(2):177-93.

今すぐ読みたい