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筋肉痛の原因は?早く治す方法や予防法について

更新日:2016/12/16 公開日:2016/03/28

筋肉痛の基礎知識

筋肉痛について、ドクター監修のもと、解説しています。等尺性や等張性という、痛みが起こりやすくなる運動の種類や筋肉痛が長く続く際の注意点、治し方や筋肉痛のときによい食事、筋肉痛にならないための予防法もまとめています。

運動で普段使っていない筋肉を使ったり、筋肉を酷使しすぎたりすると翌日・翌々日に筋肉痛が起こります。筋肉痛の程度には個人差がありますが、筋肉痛を起こしやすい部位や起こしやすい運動があります。

筋肉痛とは

筋肉痛とは運動をすることによって起こる筋肉の痛みのことです。一般的に筋肉痛は運動をした数時間後から翌日・翌々日に起こることから「遅発性(ちはつせい)筋肉痛」といわれています。

筋肉痛の程度は個人差もありますが、運動の種類、運動強度、年齢、運動に対する慣れなどさまざまな要因によって決まるとされています。

筋肉痛の原因

筋肉痛の原因は、医学的には解明されていません。現在は、運動をすることによって筋線維が傷つき、炎症を起こすという説が有力です。

筋線維が傷つき炎症を起こすと、そこからブラジキニンやプロスラグランジンなど痛みの原因となる物質が出てきます。これらの物質が信号となって脊髄から脳に伝わり、筋肉痛を引き起こすといわれています。

筋肉痛はなぜ時間が経ってからでてくるのか

運動をした当日ではなく、翌日くらいから筋肉痛がでてきます。これは、運動によって傷ついた筋線維に炎症が起き、そこでできたブラジキニンなどの発痛物質が筋膜を刺激します。そこから刺激が伝わって痛みを感じるまでに時間差があるからと考えられています。

あまり使っていない筋肉は、毛細血管が十分に巡っていません。炎症反応が起こり、発痛物質がでてくるまで時間がかかるため、筋肉痛になるまで時間がかかると考えられています。歳を取ると筋肉痛が出るまでに時間がかかったり、痛みが強くなっていったりするとよくいわれますが、現在では年齢による時間差はないとする研究報告もあります。

筋肉痛になりやすい運動、なりやすい部位

運動にも筋肉痛になりやすい運動、なりやすい部位があります。

運動は主に、アイソメトリック運動と呼ばれている等尺性(とうしゃくせい)運動とアイソトニック運動と呼ばれる等張性(とうちょうせい)運動に分けることができます。

等尺性(とうしゃくせい)運動(アイソメトリック運動)

握力計を握る、背筋力計を引っ張るといったような運動です。関節の動きはなく、筋肉が伸びたり縮んだりする動きがありません。

等張性(とうちょうせい)運動(アイソトニック運動)

ランニングや、バーベルなど筋肉がその長さを変えて一定の張力を出す運動です。

さらに、等張性(アイソトニック)運動は、短縮性(たんしゅくせい)運動と伸張性(しんちょうせい)運動に分類することができます。

・短縮性(コンセントリック)運動

縮みながら力を発揮するもので、バーベルを持ち上げたり、階段を上ったりするときの運動です。

・伸張性(エキセントリック)運動

伸びながら力を発揮するもので、バーベルをゆっくり下ろしたり、階段を下りたりするときの運動です。

筋肉痛を起こしやすいのは伸張性(エキセントリック)運動

これらの運動のうち、筋肉痛を起こしやすいのは、筋肉が引き伸ばされながら力を出すことで、筋線維の損傷がもっとも激しくなる伸張性(エキセントリック)運動です。伸張性運動には、バーベルをゆっくり下ろす運動の他に、下り坂のランニング走行といったいわゆる「ブレーキング動作」がこれに該当します。

筋肉痛が起きた後は筋肉が少し強くなる?

筋肉痛と超回復の関係

運動や筋力トレーニングで筋肉に負荷をかけると、筋線維に小さな傷ができ、そこが炎症を起こします。炎症が起きると痛みを生じさせる物質が生産され、それが伝わることで筋肉痛が起こったとわかるようになります。そして、この傷ついた筋線維はやがて修復され、それまでよりも少しだけ太く強くなります。この修復されて筋肉が強くなる過程を「超回復(ちょうかいふく)」と言います。

こうしたことを繰り返していくことで、筋肥大(筋肉の量が増え、太く大きくなる)していき、より丈夫で力強い筋肉になっていきます。

運動をした後、超回復の状態に戻るまでの時間は、トレーニングの強度や密度、個人差によって違いますが、最低でも48時間は必要とされています。

また、筋肉の場所・種類によっても違い、大きな筋肉群だと72時間くらいかかる場合もあります。

筋トレをしたら2日間は休息

効率よい筋力トレーニング・筋力アップは、超回復をしてから行うことが望ましく、1つの筋肉をトレーニングしたら、丸2日は完全休養したほうが効率的です。筋線維が傷ついている状態でトレーニングばかり行っても筋肥大は起こりにくいためです。オーバーワークとなり、かえって筋肥大の妨げにもなってしまいます。

部位別・超回復までの時間の目安

超回復の時間の目安としては、お腹の中心の筋肉である腹直筋(ふくちょくきん)やふくらはぎと呼ばれている下腿三頭筋(かたいさんとうきん)で24時間、力こぶの筋肉の上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)で36時間ほどといわれています。二の腕にあたる上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)・肩の三角筋・背中の大きな筋肉広背筋・大胸筋・ももの前側の筋肉、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)などでは72時間くらいかかるといわれています。

筋肉痛の治し方

筋肉痛は、そのまま様子を見ていれば運動後3~7日程度で治ってきます。また、具体的にどのような方法がよいのでしょうか。

冷やした後で温める

筋肉痛による痛みがひどい場合、まずは冷やして炎症を鎮めましょう。痛みが落ちついたら、温めて回復を促します。そのためには、マッサージや入浴が有効です。

運動直後に良質な栄養を摂る

運動後、超回復時におすすめの食事は、タンパク質・糖質・ビタミン・ミネラルをしっかりと摂ることができる食事です。

タンパク質は、傷ついた筋肉を修復するのに使われますし、糖質は運動で消費されたエネルギーを補うための筋肉の分解を抑えるのに役立ちます。ビタミン・ミネラルは汗などにより失われたり、エネルギー効率をよくするため体で消費されたりしているので、補うことが大切です。

具体的な食材としては、良質なタンパク質補給として豆乳や乳飲料、糖質(炭水化物)の補給には、おにぎりや餅・パンなどがあり、バナナや、ビタミンが多い柑橘類などもおすすめです。

また、同じ運動、同じ食事をしても、食事をとるタイミングによって、増加する筋肉量に差が生じるといわれています。運動直後に食事から栄養補給した場合は、運動後2時間してから食事で栄養補給した場合よりも、筋肉量が増えているという研究報告があります。

筋肉量をアップするという目的であれば、運動をした直後に、今回ご紹介した栄養素をメインとしてしっかりと食べるとよいでしょう。

1週間以上続く筋肉痛は整形外科へ

セルフケアを行ってから1週間以上経っても痛みやこわばりが取れない場合は、まれにリウマチ性多発筋痛などの病気である可能性があります。痛みが激しく、動かすのもつらい場合は、筋肉痛ではなくケガ・肉離れや骨折の可能性も考えられます。筋肉痛以外のことも想定して整形外科を受診するようにしましょう。

また、運動をしたわけではないのに筋肉痛のような痛みがある場合も同様に医師の診察を受けましょう。

筋肉痛の予防

筋肉痛にならないためには、どうすればよいのでしょうか。

筋肉痛を予防する運動前後のストレッチ

運動前のストレッチは、血行をよくして筋肉を柔らかくします。こうして伸縮性を高めることで、筋肉痛の原因となる炎症を起こしにくくするだけでなく、ケガの防止にもつながります。

運動前では、立ったまま関節の曲げ伸ばしをしたり、筋肉や腱を引き伸ばしたりするようにストレッチするとよいでしょう。さらに、実際の運動に近い動きを取り入れた柔軟性を向上させる動的ストレッチやラジオ体操を行うのも有用です。

運動後は、運動前のストレッチが動的ストレッチなのに対し、筋肉を伸ばすような姿勢で数秒間保持するといった静的ストレッチもおすすめです。

ストレッチは反動をつけずにゆっくり行うことがポイントです。無理をせず痛みを感じない程度で行い、これから使う筋肉や、使った筋肉を中心にストレッチングしていきます。

筋肉痛予防で、ストレッチ以外でできること

ストレッチ以外でも、運動前のウォームアップ、運動後のクールダウン、栄養成分の補給など筋肉痛の予防に工夫できることはいろいろとあります。

運動後のクールダウン、そしてストレッチを行ったあと、筋肉が熱を持っている場合は冷やすようにします。

また、日頃からバランスのよい食事をするようにします。そして、運動前には、筋肉の修復に必要なタンパク質・アミノ酸や、筋肉のエネルギー効率を高めるビタミンB群やミネラルをしっかりと補給しておくことが大切です。特に運動すると汗をかき、筋肉の活動に大切な水分やビタミン・ミネラルが失われます。水分もしっかりこまめに補給することは筋肉痛を予防する意味でも重要なポイントです。

普段からの運動習慣で筋肉痛を予防しよう

筋肉痛は普段使っていない筋肉を使ったりすると起こるものです。普段から運動習慣をつけ、筋肉を鍛え、筋線維を太く丈夫にしておくことが筋肉痛の予防につながります。

筋肉痛の予防には、ストレッチによって筋肉をほぐし、血行をよくしておくことも大切です。したがって、運動の前後にはしっかりとストレッチやクールダウンを行いましょう。