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過敏性腸症候群(IBS)と機能性ディスペプシア(FD)に関連性はある?

更新日:2018/05/02 公開日:2016/03/21

過敏性腸症候群(IBS)のよくある疑問

消化管の機能の異常が原因で不快な症状が現れる代表的な病気が、過敏性腸症候群(IBS)と機能性ディスペプシア(FD)です。ここでは、ドクター監修のもと、ふたつの病気の関連性について解説します。

レントゲン検査や内視鏡検査などで、体に明らかな損傷や病変が認められる病気のことを「器質的」な病気と言います。一方、症状があるのに検査では異常が認められない病気は、「機能的」な病気と言われます。内臓そのものに異常があるのではなく、内臓の機能が異常をきたし、症状が現れるのです。過敏性腸症候群(IBS)は、腸の機能的な異常によって起こる病気ですが、胃の機能的な異常によって起こるのが「機能性ディスペプシア(FD)」という病気です。

機能性の消化管の病気を代表するふたつの病気ですが、共通する特徴はあるのでしょうか。ここでは、過敏性腸症候群と機能性ディスペプシアの関連性について解説します。

機能性ディスペプシアもストレスが主な要因

機能性ディスペプシアは、食後の胃もたれやみぞおちの痛み、みぞおちが焼けるような感じ(灼熱感;しゃくねつかん)などの症状が現れる病気です。病気の原因や治療などの詳細は、『機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)ってどんな病気なの?』をご覧ください。

機能性ディスペプシアの原因には、過敏性腸症候群と共通しているものがいくつもあります。いずれの病気も、内臓神経の知覚過敏や、消化管の運動の異常、精神・心理的な問題などが症状を引き起こす原因となっています。女性の退役軍人を対象としたアメリカの研究では、対象者の38%に過敏性腸症候群が、21%に機能性ディスペプシアが認められ、これらの症状が認められた人では不安や抑うつ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)が強いことが明らかにされています。

過敏性腸症候群と機能性ディスペプシアは併発しやすい

発症の原因に共通点が多い過敏性腸症候群と機能性ディスペプシアですが、ふたつの病気を一緒に発症する人の割合はどの程度なのでしょうか。消化器学会の治療ガイドラインによると、会社の健康診断を受けた2,680人を対象にした日本の調査では、過敏性腸症候群患者で機能性ディスペプシアも発症している人の割合は24.1%とされています。この調査では、過敏性腸症候群ではない人で、機能性ディスペプシアを発症している人の割合も調べており、その割合は7.8%でした。過敏性腸症候群患者は、機能性ディスペプシアも発症しやすいと考えられます。

併発患者では並行して治療を行っていく

過敏性腸症候群と機能性ディスペプシアを併発しているケースに対して、特にどの薬が有効かという検討は、まだ行われていません。ふたつの病気が重なっていると、薬の効きやすさが変わってくるという報告もありますが、基本的には、それぞれの病気に対する標準的な治療を並行して行っていくことになります。

過敏性腸症候群の治療を受けていて、胃にも不快な症状がある場合は、機能性ディスペプシアも併発している可能性があるので、かかりつけの医師に相談してみましょう。

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