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過敏性腸症候群(IBS)と逆流性食道炎に関連性はある?

更新日:2017/09/14 公開日:2016/03/21

過敏性腸症候群(IBS)のよくある疑問

胸やけなどの不快な症状が起こる逆流性食道炎。過敏性腸症候群(IBS)と同様に患者数の多い消化器の病気ですが、ふたつの病気に関連性はあるのでしょうか。ドクター監修の記事で解説します。

過敏性腸症候群(IBS)と並び、かかる人の多い消化器の病気のひとつに、胃食道逆流症(GERD)があります。一般的に、「逆流性食道炎」という病名が広く知られていますが、内視鏡検査で食道に炎症が認められるものを逆流性食道炎といい、症状があるのに炎症が確認できないものは「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」と言います。つまり、逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症をすべて含む病名が、胃食道逆流症なのです。

症状があるのに検査をしても異常が認められないことがある点は、過敏性腸症候群によく似ています。ここでは、過敏性腸症候群と胃食道逆流症の関連性について解説します。

過敏性腸症候群と胃食道逆流症は併発しやすい

胃食道逆流症は、胃の内容物が食道へ逆流することで、胸やけや呑酸(どんさん;口の中まですっぱい液体が上がってくること)などの不快な症状が起こる病気です。

同じ消化器の病気である過敏性腸症候群の患者さんでは、胃食道逆流症を発症しやすいと考えられています。日本消化器学会の治療ガイドラインによると、過敏性腸症候群では、過敏性腸症候群でない場合と比べて、2倍以上胃食道逆流症を発症しやすいと推定されています。

会社の健康診断を受けた2,680人を対象に行われた日本の調査報告では、過敏性腸症候群の割合は14.2%、胃食道逆流症の割合は7.7%でした。過敏性腸症候群に胃食道逆流症を合併している割合は16.0%で、過敏性腸症候群でない人の合併率は6.4%だったことから、ふたつの病気が合併する割合は高いと言えます。

胃食道逆流症の治療で下痢が起こることも

胃食道逆流症の治療では、胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害薬(PPI)」という薬がよく使われます。プロトンポンプ阻害薬は副作用が少なく、長期にわたって服用しても安全性が高いと考えられている薬です。しかし、胃酸の分泌が抑えられると、胃酸による殺菌効果も低下してしまい、腸管感染症にかかるリスクが高まってしまいます。過敏性腸症候群は感染症をきっかけに発症することもあるので、注意が必要です。

また、まれにプロトンポンプ阻害薬の副作用で重度の下痢が起こることがあります。プロトンポンプ阻害薬の服用中になかなか治まらない下痢や腹痛が起こった場合、すぐにかかりつけ医を受診しましょう。

食生活改善やストレス解消は共通の治療法

過敏性腸症候群も胃食道逆流症も消化器の病気なので、症状の起こりやすさは食生活と強く関連しています。脂っこいものやアルコールは、両者に共通する症状悪化の要因と考えられているので、なるべく避けたほうがよいでしょう。

ストレスによって食道が過敏になることが胃食道逆流症の原因のひとつとされており、過敏性腸症候群と同様に、ストレス解消も症状の軽減につながると考えられます。

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