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脱水の症状が出る前に予防!知っておきたい前脱水

更新日:2018/04/02 公開日:2016/04/24

脱水症状の基礎知識

脱水症の予防は、早めの対応が大切。脱水症状になる前の段階は「前脱水」と呼ばれます。ここでは、この前脱水のサインや高齢者に前脱水が多い理由、脱水症に進行させないための予防法について説明します。

前脱水とは

脱水症状は認められないけれど、身体の中では体液が減少している状態を「前脱水」と言います。前脱水は約1~2%の水分が失われた状態であり、脱水症状が出にくく本人も気づかないことが特徴です。気づかないうちに前脱水が進行し、水分が約3%以上失われると脱水症状が起こってきますので注意が必要です。

前脱水のサイン

前脱水の症状はわかりにくいですが、のどや口の乾きや尿の色が濃くなることで気づくことができます。また、食欲の減少、身体がだるい、頭がぼんやりするといった夏バテや二日酔いに似た体調不良も、前脱水のサインであることがあります。

高齢者は前脱水を起こしやすい

身体の水分量は年代によって変化します。成人の水分量が体重の60%に対して、高齢者では50%に減少しています。もともと体内の水分量が少ない高齢者は前脱水を起こしやすいといえます。また、高齢者はのどの渇きを感じにくくなっており、さらに温度感受性の低下、病気や薬の作用、暑さに対する耐性の低下などにより、脱水症状に気づきにくい状態に置かれています。身体の水分を失ったまま対策せずに放置しておくと、短時間で前脱水から脱水症に進行する危険があります。

高齢者の前脱水サイン

高齢者が前脱水になると、食欲不振、トイレの回数が減る、便秘、暑くても汗がでない、元気がない、昼寝が増えるなどの変化がでます。本人は前脱水に気づくことが少ないですので、周りの人がサインに気づくことが大切です。

前脱水の段階での脱水症予防法

前脱水の状態では、身体に水分が足りなくなりつつありますので、早めに水分補給を行うことが大切です。また、水分だけでなく失われた電解質も一緒に摂取しましょう。

経口補水液がベスト

水分や電解質を吸収するのは主に腸ですが、そこで吸収されやすい割合(ナトリウム:ブドウ糖=1:1)があります。この割合で調整されたものが「経口補水液」(ORS)です。水分と電解質が体内に素早く吸収されるようにナトリウムとブドウ糖の濃度が調節されていますので、水分補給に最も適しています。

経口補水液には適切な電解質の割合で調整された市販品があります。ドラッグストアはもちろん、コンビニやスーパーでも置いてあるところがあります。

また、市販品が手に入れられない場合の代用品として、経口補水液を自作することもできます[1]。

  1. 1Lの水を用意する
  2. 食塩1~2g、砂糖大さじ2~4杯(20~40g)を入れる
  3. よく溶かせば完成

スポーツドリンクは糖分に注意

スポーツドリンクも経口補水液と同様に電解質やブドウ糖は配合されている飲み物です。通常の状態~健康な人の軽い脱水症状くらいなら、スポーツドリンクでの水分補給でも十分です。

スポーツドリンクと経口補水液との違いは、一般的に電解質濃度が低く、糖質の濃度が高いということです。電解質が含まれているという点はよいですが、糖分が多いので注意が必要です。例えば、糖尿病のある人には勧められません。

また、梅昆布茶やみそ汁なども塩分や電解質が含まれているので、脱水時の水分補給として使えます。

水分だけを補給するのはよくない

水だけしかない場合は、塩飴、梅干し、オレンジ、レモンなどの塩分・糖分が補給できるものと一緒に飲むようにしましょう。水だけだと、体内のナトリウム濃度を薄めてしまい、けいれんを起こしやすくなります。また、水分だけ補給しても、浸透圧の関係で体外に排出されてしまい、あまり水分を補給したことになりません。

参考文献

  1. [1]日本救急医学会. "熱中症診療ガイドライン2015" 日本救急医学会.

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