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高齢者が脱水症状を起こしやすい理由

更新日:2018/06/05 公開日:2016/04/24

脱水症状の基礎知識

高齢者が脱水症状を起こしやすい原因や特徴、認知症の方に起こりやすい脱水症状の原因について、ドクター監修の記事で解説します。

なぜ高齢者は、脱水症状を起こしやすいのでしょうか。

高齢者の脱水症状の原因

人の身体に含まれる水と電解質の多くは筋肉に貯蔵されますが、加齢にともない筋肉の量は低下していきます。高齢者は、もともと持っている水分量が少ないことから、脱水を起こしやすいといえます。さらに、高齢者には、身体機能の低下や薬による影響など、脱水症になりやすい、さまざまな原因がありますので、以下で紹介します[1]。

腎臓機能の低下

腎臓は食べ物を消化した後に、老廃物を尿として体外に排出する役割があります。しかし、加齢にともない腎臓機能が低下してくると、たくさんの尿が必要となるため、身体の水分が失われやすくなります。

感覚機能の低下

高齢になると感覚機能が低下して、身体の水分が不足してきても、のどの渇きを感じにくくなります。水分補給が不十分となり脱水症状につながります。

薬による影響

加齢により代謝機能が低下することで、身体は薬の影響を受けやすくなります。特に高血圧や慢性心不全の治療薬などの利尿剤を服用している方は、尿の量や回数が増えることにより、水分が失われます。

食欲不振・自ら水分を控える

食欲不振による食事や水分摂取量の減少。誤嚥(ごえん)、失禁、夜中にトイレに起きることを気にして、自ら水分摂取を控えることも脱水症状につながる原因になります。

高齢者に多い脱水症状の特徴

脱水とは、体内の水分とナトリウムなどの電解質(塩分)が減少した状態を言い、症状は低張性脱水、等張性脱水、高張性脱水の3つに分類されます。高齢者は水分とナトリウムなどのバランスは保たれたまま、両方を失う等張性脱水(混合性脱水)が多く、そういった際、不適切な水分補給を行うと電解質異常を悪化させてしまうこともあります。

ナトリウムが多く失われる低張性脱水では、のどや口の渇きを感じにくく、本人や周囲も気づかないうちに脱水症状が進行してしまいます。高齢者の脱水は重症化すると、意識レベルの低下や体調の急変で、生命の危険につながることがあります。

認知症の人は脱水に注意

毎日繰り返される呼吸や消化、体温の調整は自律神経の働きで保たれていますが、認知症になると脳の活動が低下してしまうため、自律神経の働きも悪くなります。判断力が低下すると、温度に対する感度も悪くなり暑さが気にならなくなることもあります。

エアコンを適切な室温に設定することや、自ら水分補給することが困難となり、脱水症状が現れても自覚できないことがありますので、周囲の人は水分摂取量や体調の変化に注意してあげましょう。

参考文献

  1. [1]全国高齢者ケア研究会. "介護の知識 50 高齢者の脱水について" 全国高齢者ケア研究会.
    http://izumidateruo.cocolog-nifty.com/blog/files/tekisuto1.pdf(参照2018-06-05)

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