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高齢者が脱水症状を起こさないための予防ポイント

更新日:2017/03/24 公開日:2016/04/24

脱水症状の予防・対処法

高齢者の脱水症状は、いったいどのようにすれば予防できるのでしょうか。その方法について、ドクター監修のもと解説します。また、脱水症状の自覚が少ない高齢者の脱水症状のサインについても詳しく説明します。

高齢者は、体温調節機能が衰え、のどの渇きを感じにくくなることがあるため、自分で脱水症状に気づけず、脱水症状を悪化させてしまう危険があります。高齢者の脱水症状を防ぐためにどのようなことに気をつければよいでしょうか。

高齢者の脱水予防法

人の体は1日に約2500mlの水分を失っています。汗や呼吸、排泄とともに排出された量の水分は、補給しなければ脱水を起こします。身体の水分量は年代によって変わりますが、成人の水分量が60%なのに対し、高齢者は50%に減少します。そのため、身体の水分量がもともと少ない高齢者は、脱水症状になりやすいので意識して水分を補給することが大切です。食事に含まれる水分以外では、1日に約1500ml以上の水分摂取が必要です。

水分を補給するタイミング

水分補給のポイントは、食事1回にコップ1杯程度(150~200ml)の水分を飲むことです。

また、寝る前、起床時、入浴前後、運動前、運動中、運動後、飲酒後には、必ず補給するとよいでしょう。冷たい飲み物を一気に500ml以上飲むことや、お酒の飲み過ぎは禁物です。大量に汗をかいたり、発熱、嘔吐、下痢がおきた場合は、水やお茶では不十分です。経口補水液などでナトリウムなどの電解質の補充もおこないましょう。

心臓や腎臓の持病があり、医師から水分摂取量の制限を受けている場合は、病状の悪化を防ぐために水分制限を守ることも大切です。かかりつけ医に相談し、適切な水分補給をおこないましょう。

高齢者は室内でも注意を

夏の炎天下では、熱中症を引き起こしてしまうことは容易に想像ができますが、高齢者は室内でも注意が必要です。室温の高さは脱水症のリスクを高めます。夏にエアコンの設定温度が28度以上になっている場合は、暑さを我慢せず設定温度を下げましょう。直射日光が当たり、風通しの悪い室内で長時間過ごすことも脱水症の原因になります。日ごろから服装や室内の環境に注意することが大切です。

また、冬でも暖房によって室内が乾燥することもあります。空気が乾燥し、皮膚や呼吸から失われる水分が増えるのです。高齢者は1年を通して脱水に注意するようにしましょう。

また、高齢者に多い認知症の人の場合には、脳の活動が低下することにより、自律神経の働きが悪くなり、人間に備わっている体温調節の機能が正常に働かなくなり、気温の変化を感じにくくなります。そのため、周りの方のケアがないと、脱水症状を起こしていることに気付かないケースもあるので、認知症持ちの高齢者に対しては、ちょっとした体調の変化に気を配り、脱水症状を防ぐようこころがけましょう。

その他、高齢者が脱水症状をおこしやすい理由としては、『高齢者が脱水症状を起こしやすい理由』をご参照ください。

高齢者の脱水のサイン

高齢者の脱水症は気づかずに放置され、症状が悪化する恐れがあります。体の変化を見逃さず早めに水分補給することが大切です。脱水症の初期症状には次のようなサインがあらわれます。

  • 食欲がない
  • 口の中や唇の乾燥
  • 痰が絡んだ咳がある
  • 活動性の低下、なんとなく元気がない
  • わきの下などの皮膚が乾燥している
  • 微熱がある(高齢者は平熱が低いので注意が必要。普段の平熱と比較する)
  • 手の甲の皮膚を持ちあげて放すと、すぐに戻らずシワができたままになる

高齢者の脱水症の初期症状は、風邪と間違われることがあります。症状が進行すると、元気がなく眠気がみられ、せん妄(意識障害)や何度も同じことを口にする「うわごと」をいうことがあります。この場合は、認知症の症状と誤解されることもあります。体のサインに注意して、こまめな水分補給で脱水症を予防しましょう。