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さまざまな頭痛に合わせた漢方治療

更新日:2016/12/09 公開日:2016/04/20

頭痛の種類と症状

頭痛の治療において漢方薬が改善に役立つ場合が多くあります。頭痛の症状と原因に合わせた漢方治療(東洋医学)には、どのようなものがあるのでしょうか。漢方医療専門のドクターによる監修記事で解説していきます。

頭痛には急性のものや慢性のものなど、さまざまなタイプの頭痛があります。漢方薬で頭痛を治療する場合は特に慢性的に頭痛があり、特に病気がない時に有効です。

また、頭痛と関連する身体症状から治療を進めていくことが可能です。東洋医学で考える頭痛は、基本的な概念である気・血・水によって種類をわけます。

(気力、元気)

(血液、栄養成分)

(細胞内外液などの生理的な水分)

原因別に起こる頭痛、そして漢方薬は次のようなものです。

気血水で考える頭痛

「気」が原因で起こる頭痛

  • 「気逆(きぎゃく)」による頭痛

「気」が上半身に上がった状態。更年期の原因がはっきりしない体調不良などでもしばしばみられる頭痛。

例:黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)など気をさげる漢方薬

  • 「気滞(きたい)」による頭痛

「気」がうっ滞した状態で起こる頭痛で咽喉頭部の不快感やものがつまった感じのするもの。

例:香蘇散(こうそさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)など気を巡らせる漢方薬

例:柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などの柴胡の入った漢方薬

「血」が原因で起こる頭痛

  • 「瘀血(おけつ)」による頭痛

血液が滞った状態で起こる頭痛で血のめぐりが悪いときなどに起こるもの。

例:桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

「水」が原因で起こる頭痛

  • 「水滞(すいたい)」による頭痛

体内の非循環水分が偏在した状態で起こるものでめまいや耳鳴りなどと一緒に起こりやすい傾向があります。

例:五苓散(ごれいさん)

頭痛に使う漢方薬

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

気逆の頭痛に使用する。更年期障害や便秘の強いものに使われます。冷えのぼせや特に女性に使用する機会が多いです。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

のぼせ感やイライラなどの気逆の症状がある場合に使用されます。体力も比較的ある患者によく使われます。

釣藤散(ちょうとうさん)

慢性の頭痛で、中年過ぎで癇が強く、のぼせ感や耳鳴りなど気滞の症状に使われます。

五苓散(ごれいさん)

嘔気、口渇、尿量の減少など水滞(すいたい)の症状のあるものに使われます。体力も中等度の方に向いています。特に梅雨の時期などの頭痛は水滞が原因であるケースが多く、使用頻度も季節によっても変化してくるタイプの漢方薬です。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

下肢血行障害など瘀血の症状があるものに使われます。片頭痛や腰の冷えによる痛みなどによく使われます。体力は比較的弱い方向けです。冬場にはしもやけなどに使用し、冷えからくる多くの症状に使用されます。

葛根湯(かっこんとう)

緊張型頭痛(筋収縮性頭痛)に使われ、両側性で一日中持続し、夕方に増悪、締めつけられるような痛みがあるもの。比較的体力があり、肩のこりや筋硬結や圧痛を認める場合に使用されます。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

片頭痛に用いられ、比較的体力の無い方で冷え症、反復性の激しい頭痛・片頭痛があり、肩のこり、はき気、嘔吐をともなう場合に用いられます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

精神疲労が蓄積し、不安神経症状(いらいら・不眠)をともない、精神的訴えが強く、心因性の頭痛と言われるものに使われます。精神的ストレスからくる頭痛などに用いられます。

最後に

頭痛の原因は東洋医学的には上記のように解釈されますが、頭痛の背後に大きな病気が隠れているかもしれませんので、医師と相談のうえ、精査をしておくことをおすすめいたします。

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