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チアゾリジン薬とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/20

糖尿病に使われる治療薬(飲み薬)について

糖尿病の飲み薬には、作用の仕方によって、さまざまなタイプのものがあります。そのひとつに、インスリンの効きをよくすることで血糖値を下げる「チアゾリジン薬」があります。チアゾリジン薬の特徴や副作用について、ドクター監修の記事で解説します。

糖尿病の薬物療法に用いられる「チアゾリジン薬」について見ていきましょう。

チアゾリジン薬の目的

糖尿病は、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が慢性的に高くなる病気ですが、その原因は、血液中のブドウ糖(血糖)を肝臓や筋肉、脂肪組織に取り込ませて、血糖値を下げる働きをする「インスリン」の作用不全にあります。

インスリンの作用不全は、すい臓からのインスリンの分泌量が少なくなることや、インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性が増す)ことによって起こります。

糖尿病の飲み薬には、さまざまな種類のものがありますが、「チアゾリジン薬」は、インスリン抵抗性を改善することで、血糖値の上昇を抑えるタイプの薬です。

チアゾリジン薬の特徴

チアゾリジン薬は、主に脂肪組織に働きかけて、脂肪細胞から分泌されるインスリンを効きにくくする物質を減少させ、インスリンに対する感受性をよくします。

糖尿病の飲み薬の中には、食後の血糖値の上昇を抑えるタイプのものもありますが、チアゾリジン薬は、1日の血糖値を全体的に下げるのが特徴です。

服用時のポイント

チアゾリジン薬は、1日に1回、朝食の前または後に服用します。

チアゾリジン薬の副作用

チアゾリジン薬の主な副作用は、むくみ、体重増加です。むくみが起きるのは、体内に水分が貯まりやすくなるのが原因です。体内の水分が増えるということは、血液の量が増えることを意味し、心臓の負担が大きくなります。このため、心不全のある人は、チアゾリジン薬を服用できません。

単独の服用では、低血糖を起こす心配がほとんどありません。ただし他の薬と併用している場合には注意が必要です。低血糖などの詳しい情報は、『スルホニル尿素薬(SU薬)とは』の記事をご覧ください。

また、体重増加は薬の作用で分化が促進された脂肪細胞が、過食や運動不足で肥大してしまうことや、むくみが原因で起こります。肥満は糖尿病の危険因子の1つなので、チアゾリジン薬を利用する際は、食事療法や運動療法をしっかり行い、体重管理を行うことが重要です。

また、肝機能障害をきたすこともあるので、定期的に肝機能検査をし、異常がみられたら、服用を中止することが大切です。

チアゾリジン薬は、骨粗鬆症や膀胱がんのリスクを高めるといわれることがありますが、その危険性は少ないようです。心配な人は、念のため医師に相談するとよいでしょう。

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