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ビグアナイド薬とは

更新日:2018/06/22 公開日:2016/05/20

糖尿病に使われる治療薬(飲み薬)について

糖尿病の飲み薬は、作用の仕方によって、いくつかのタイプに分類できますが、「ビグアナイド薬」は、インスリンの効きをよくする(インスリン抵抗性を改善する)タイプの薬です。ここではビグアナイド薬の特徴や副作用についてドクター監修の記事で解説します。

糖尿病の薬物療法に用いられる「ビグアナイド薬」について見ていきましょう。

ビグアナイド薬の目的

肝臓では、空腹時にエネルギーを供給するために、乳酸やアミノ酸など、ブドウ糖以外の物質からブドウ糖をつくって放出する「新糖生」が行われています。すい臓から分泌されるホルモンの「インスリン」には、この新糖生が過剰にならないように抑制する作用があります。ところが、糖尿病の人は、インスリンの分泌量が低下していたり、インスリンの効きが悪くなっていたりするので、新糖生が抑えらず空腹時でも血糖値が高くなってしまうのです。

「ビグアナイド薬」の主な作用は、肝臓での新糖生を抑制し、ブドウ糖の放出を防ぐことです。また、腸からのブドウ糖の吸収を抑えたり、筋肉や脂肪組織におけるインスリンの感受性を高め、血液中のブドウ糖を取り込みやすくしたりするなど、複数の作用で血糖値を下げます。

ビグアナイド薬の特徴

糖尿病の飲み薬の中には、食後の血糖値の上昇を抑えるタイプのものもありますが、ビグアナイド薬は、1日の血糖値を全体的に下げるのが特徴です。このようなタイプの薬は、他にも「スルホニル尿素薬」などがありますが、スルホニル尿素薬は、すい臓を刺激して、インスリンの分泌量そのものを増やすので、ビグアナイド薬とは作用の仕方が全く異なります。

服用時のポイント

ビグアナイド薬には、1日に2回服用するものと、1日に3回服用するものがあります。どちらも食前か食後に服用します。

ビグアナイド薬の副作用

単独服用では、低血糖になる心配は少ないでしょう。しかし、他の薬と併用した場合は、注意が必要です。

ビグアナイド薬には、下痢や食欲不振など、軽度の胃腸障害が現れやすい傾向にあります。特に多い量の薬を一度に飲んだ場合、より起きやすいことがわかっています。そのため徐々に薬を増やしていくことがあります。

肝機能、腎機能が低下している人や高齢者は、「乳酸アシドーシス」という状態を起こしやすいので、ビグアナイド薬の使用がすすめられていません。乳酸アシドーシスとは、血液中に乳酸が蓄積した結果、本来なら弱酸性の血液が酸性に傾いてしまうことです。そのままにしていると、昏睡状態に陥って命を落とすこともある危険な副作用です。

乳酸アシドーシスになると、まずは吐き気や嘔吐、腹痛、下痢、筋肉痛、筋肉のけいれんなどの症状が現れ、進行すると過呼吸、脱水、低血圧などが現れるようになります。こうした異変を感じたら、すぐに病院を受診しましょう。

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