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SGLT2阻害薬とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/20

糖尿病に使われる治療薬(飲み薬)について

糖尿病の治療薬の中でも、新しく開発されたのが「SGLT2阻害薬」。体内にある糖を尿で排出させる作用が期待できるSGLT2阻害薬は、肥満傾向の患者に向いている治療薬です。ここではSGLT2阻害薬の作用や副作用についてドクター監修の記事で解説します。

糖尿病の薬物療法に用いられる「SGLT2阻害薬」について見ていきましょう。

SGLT2阻害薬の目的

SGLT2阻害薬は、2014年に登場した新しい薬です。従来の糖尿病の飲み薬は、血糖値を下げる作用を持つ「インスリン」の分泌量を増やしたり、インスリンを効きやすくしたりすることで、血糖値を下げていました。しかし、SGLT2阻害薬の場合は、血液中のブドウ糖(血糖)を尿中に排出させることで、血糖値を下げるのです。

SGLT2阻害薬の特徴

全身をめぐって、各組織から二酸化炭素や老廃物を回収した血液は、腎臓を通過する際に、ろ過されて不要物が取り除かれます。血中のブドウ糖も、このときに一旦取り除かれますが、本来は体のエネルギー源になる重要なものなので、「尿細管」という場所で再吸収され、そのほとんどが血液に戻されています。

しかし、糖尿病になると、尿に糖が混ざって出る(「尿糖」が出る)ようになります。これは、血糖があまりにも多すぎて、再吸収が追いつかないことで起こる現象ですが、高血糖の緩和には、多少なりとも役立っています。そこで、ブドウ糖の再吸収を防ぎ、そのまま尿糖として排出させようというのがSGLT2阻害薬なのです。

SGLT2阻害薬の「SGLT2」とは、尿細管でブドウ糖の約90%を再吸収している物質で、糖尿病があると、SGLT2が増え、健康な人よりも、再吸収されるブドウ糖の量が多くなります。SGLT2阻害薬は、このSGLT2の働きを阻害することで、尿糖を増やし、血糖値を下げます。

肥満傾向の患者に向いている

SGLT2阻害薬の作用は、インスリン分泌に頼ったものではないので、「低血糖」を起こす心配が少ないといわれています。また、肥満は糖尿病の危険因子のひとつですが、SGLT2阻害薬を服用すると、エネルギー源になるブドウ糖が排出されて、長期的には体重減少効果があるため、肥満傾向の糖尿病患者に有益です。

服用時のポイント

ほとんどのSGLT2阻害薬は、1日に1回、朝食の前か後のどちらかに服用します。

SGLT2阻害薬の副作用

SGLT2阻害薬は、新しい薬なので、どんな副作用があるのか、まだよくわかっていませんが、尿の量や回数が増えたり、それに伴って脱水症状をもたらしたりする可能性があります。また、腎機能が低下している人だと、十分な効果が得られないこともわかっています。さらに、尿糖が増えることで、「尿路感染症」や「性感染症」などにかかるリスクが増えるとされています。

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