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窒息のつまりに対して行う気道異物除去のやり方

更新日:2016/12/09 公開日:2016/05/20

一次救命処置

のどを指で締めているような様子を見たら、それは窒息のサインかも知れません。窒息時の応急処置には、腹部突き上げ法と背部叩打法がありますが、小児や妊婦には腹部突き上げ法は行えません。

異物などがのどにつまり、窒息して息ができない。すぐにやっていいこと悪いことを知っていますか。

窒息のサインとは

お正月には、餅をのどにつまらせたという救急出動要請が増えます。また、子供の場合は飴をつまらせることが多いとされています。餅や飴に限らず食事を気道につまらせ、息ができなくなった状態を「気道異物による窒息」と言います。その際、窒息状態の人は親指と人差し指でのど元を締めるようにつかむ仕草をすることが多く、これは「窒息のサイン」「チョークサイン」と呼ばれる窒息を知らせる動作とされています。

異物による気道のつまり方が軽ければ咳込むことがありますが、声が出ずに助けを呼べないことが少なくありません。ゼーゼーと喘鳴音が出ることもあります。

反応がある場合

窒息を起こしたあと、呼び掛けに応じることができ、なんらかの反応がある場合には「腹部突き上げ法」と「背部叩打法(はいぶこうだほう)」を行います。この2つの方法は回数や順序にかかわらず、異物が除去されるか窒息している人の反応がなくなるまで続けます。その間、協力者がいる場合は119番通報です。

反応がない場合

気道に異物がつまっている人の反応がなく、ぐったりしているときには119番通報後に心肺蘇生に入ります。協力者が複数いれば、119番通報する人、AEDを取りに行く人、交代で胸骨圧迫を担当する人など、分担作業で迅速に対処することができます。重要なことは、救急隊が到着するまで胸骨圧迫を中止しないことです。

また、心肺蘇生で気道を確保する際、のどの奥に異物が見えれば取り除きますが、無意識の状態で指を口の中に入れると噛まれたり、異物を奥へ押し込んでしまう可能性があるため、指や異物を入れて探し回ることはしないでください。

腹部突き上げ法

窒息している人の背後に回り、後ろから臍の当たりで両手を組みます。その際、片手はこぶしを握り、親指を臍より上、みぞおちより下のあたりに当てます。もう片方の手でこぶしを作った手首を握り、腹部を下から突き上げるよう素早く圧迫します。

ただ、腹部突き上げ法は強い力で腹部を突き上げるため内臓を傷つける可能性があります。救急隊には、その旨伝えておく必要があります。

また、乳児や妊婦には禁忌です。日本救急医療財団による「日本版救急蘇生ガイドライン」では、一般人による気道異物除去の際、「乳児や妊婦には腹部突き上げ法は行わず、背部叩打法のみ」としています。

背部叩打法(はいぶこうだほう)

窒息している人の後ろに回り、背中の真ん中を手のひらの手首の付け根にあたる部分で力強く叩きます。ちょうど左右の肩甲骨の真ん中あたりを何度も叩きます。

小児(1歳以上、思春期以前)や妊婦が異物をつまらせたときには、この背部叩打法で対処します。