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手根管症候群の手術について

更新日:2018/06/07 公開日:2016/05/20

手根管症候群の検査・治療法

手根管症候群の手術の特徴について、ドクター監修の記事でお伝えします。現在主流となっている内視鏡を用いた手術法は、日帰りで受けることも可能です。しかし、手術による合併症が起こる可能性もあるので注意しましょう。

手根管(しゅこんかん)症候群の手術の特徴をお伝えします。

手根管症候群の治療の流れと手術の種類

手のひらの付け根のなかにある骨と靭帯に囲まれた手根管を通っている正中神経が圧迫されることで、人差し指や中指などにしびれや痛み、麻痺が起こる手根管(しゅこんかん)症候群。その治療はまず消炎鎮痛剤の内服や湿布薬、装具療法や手根管内への薬剤注入などの保存療法が行われますが、改善が見られない場合は手術療法が用いられます。

手術療法は靭帯を切って正中神経の圧迫を取除くことを目的に行われますが、従来から行われてきた手根管開放術のほか、内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術、鏡視を行わず直接確認しながらの小皮切の開放術などがあります。

手根管開放術

手のひらの皮膚を大きく切開して行うため傷跡や痛みが残りやすいなどの懸念がありますが、内視鏡が使えない症例や手根管症候群が再発した場合など、他の方法が選択できない場合はこちらが採用されます。

鏡視下手根管開放術

より小さな切開で、内視鏡を用いて行うため、社会復帰が早いとの意見があります。しかし、正中神経の損傷に十分注意して行われる必要があります。

内視鏡手術が主流

手根管症候群の手術は近年、内視鏡手術が行われることが多くなってきました。局所麻酔をしてから手首と手のひらをそれぞれ2cmほど切開し、細いカメラとメスを挿入します。そして、内視鏡で観察しながら靭帯を切開する手術です。手根管内の圧迫を解消して正中神経を楽にするため、手根管解放術と呼ばれています。

ただし、腫瘤や破格筋(本来ないところにできている筋肉)などを切除する必要があるケースでは、このような内視鏡手術では対応できません。手のひらの皮膚を切開して、医師の目で直接確認しながら靭帯を切開する手術で、腫瘤や破格筋などを切除します。場合によっては、内視鏡手術と切開法を組み合わせて行うこともあります。

内視鏡手術は多くなってきていますが、すべての施設で実施されているわけではありません。内視鏡手術を希望される場合は、事前に担当医に確認しましょう。

内視鏡手術は日帰り手術も可能

内視鏡手術は傷が小さくてすむため、出血も少なく、短時間で手術できるのがメリットと言えるでしょう。術後の痛みも比較的軽く、日常生活や仕事への復帰も切開する場合と比べて早いのが特徴です。また、手術は20分ほどと短い時間で行えるため、日帰りで手術を受けることが可能です。

切開法でも経験豊富な専門の医師によって行われるのであれば、短時間でできることもあります。日帰りで受けることができる可能性もあるので、事前に確認してみるとよいでしょう。

手根管手術を受けた後は、プールや温泉、ガーデニングなど水に触れることは禁止されます。しかし、日常生活はある程度普通に送ることができるでしょう。術後7〜10日ほどで抜糸をする流れとなります。

手根管症候群の手術による合併症

手根管症候群の手術によって、ごくまれに合併症が起こることがあります。手術によってできた傷から菌が入って化膿してしまう感染症や、指神経や腱、動脈を損傷する神経損傷が起こりやすいといわれています。また、切開法では手のひらの皮膚を縦方向に切開するため、術後に手を広げた際に痛みが出たり、ケロイド状になったりすることもあります。

めったにないケースですが、手術を受けても再発する可能性もゼロではありません。重篤な合併症を防ぐためにも、手根管症候群など手の手術を専門に行っている医師が在籍している病院を選ぶとよいでしょう。

手根管症候群において手術の重要性

保存療法では納得できない場合や症状が重たい場合は手術が奨められるケースがあります。手根管症候群の手術は、通常であれば大きなリスクをともなうこともありません。医師に提案された場合は積極的に手術を受けましょう。