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下痢(げり)に効果的な漢方薬

更新日:2017/05/11 公開日:2016/04/28

下痢の症状・原因・対処法

急な下痢や日常的に起こる慢性的な下痢、これらに対して漢方薬は効果があるのでしょうか?東洋医学での考え方、おすすめの漢方薬を漢方専門医の監修のもとご紹介します。

「急性」と「慢性」の下痢の違い

下痢(げり)には、急性の下痢と慢性の下痢があります。急性の下痢は感染症の場合が多く、十分な輸液と抗菌薬の投与が重要です。慢性の下痢には、大腸がんや潰瘍性大腸炎、クローン病などの器質的疾患によるものがあります。その他に機能性の下痢(腹痛や腹部不快感をともなわない軟便(泥状便)や水様便を特徴とする持続的または反復性の症候群のこと)も頻度が高いです。

下痢の漢方治療

急性の下痢では水分調節を行う漢方薬や人参配合の漢方薬を使用するケースが多いです。慢性の下痢では温めるタイプの漢方薬を使用します。また、胃や腸管切除後の下痢には漢方薬の効果が期待できるという報告もあります。

黄連湯(おうれんとう)

急性の下痢で体力は普通程度の方に使用します。胃を温めて、のぼせを改善する作用をもつ漢方薬です。上腹部痛や悪心嘔吐があり、胸苦しさ、食欲不振、口臭をともなう場合に使用します。

六君子湯(りっくんしとう)

急性の下痢で比較的体力の低下した方に使用します。下痢だけでなく、食欲不振などの上腹部の不定愁訴によく使われます。食後の眠気や全身の倦怠感、手足の冷え、感情不安定などをともなう場合にも使用します。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

急性または慢性の下痢で体力は普通の方に使用します。嘔吐から下痢(水滞症状)を取り除きます。心窩部の抵抗、圧痛などがあり悪心、嘔吐、食欲不振を訴える場合や不安、不眠などの精神神経症状をともなう場合に使用します。

真武湯(しんぶとう)

慢性の下痢で虚弱な方に使用します。特徴は配合生薬の附子(ぶし)による強い温熱作用により水分の正常排泄を促す。また、過剰な水分を取り除く茯苓(ぶくりょう)と朮(じゅつ)、痛みを和らげる芍薬(しゃくやく)、健胃(けんい)の目的で生姜(しょうきょう)が配合されている。全身の倦怠感や末梢以外の四肢や身体の冷え、痛みがある場合に使用します。

人参湯(にんじんとう)

慢性の下痢で比較的体力の無い方に使用します。配合生薬の人参には気を上げてみぞおちのつかえを取り除く効果があります。下痢などの胃腸機能の低下、手足の冷え、薄い唾液が口中にたまる、などの症状も考慮して使用します。

啓脾湯(けいひとう)

慢性の下痢で、やせて顔色が悪く、食欲も無い方に処方されます。胃腸の働きをよくして消化を助け、下痢をおさえます。過敏性腸症候群や、機能性胃腸症など、長く続く下痢に有効です。

桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)

慢性の下痢で、比較的体力のある方に使用します。腹痛やしぶり腹(便意をもよおすのに排便がない、または便意はあっても少量しか出ないのに頻回に便意をもよおす状態)に有効です。

柴苓湯(さいれいとう)

急性・慢性の下痢で、体力がある普通の方に使用します。この漢方薬は小柴胡湯(しょうさいことう)と五苓散(ごれいさん)を合わせたもので水分代謝異常をともなう免疫系疾患やステロイド剤の副作用軽減などを目的に広く使われています。胸脇苦満(きょうきょうくまん:心窩部から季肋部にかけて重圧感を自覚し、他覚的な抵抗を認める状態のこと)があり、尿量減少、浮腫などの症状をともなう場合に使用します。

五苓散(ごれいさん)

のどが渇いて水を飲みたがるが飲むとすぐ吐いてしまうが、また水を飲みたがる。こんな時は五苓散がよく効きます。小児の嘔吐下痢症(感染性胃腸炎)によく使われます。

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