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赤ちゃんの臍ヘルニアについて

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/25

臍ヘルニアの基礎知識

赤ちゃんの臍ヘルニアの原因はなにで、自然治癒する確率はどのくらいなのでしょうか。また、診断方法や治療法、気になる手術や術後の経過について、ドクター監修のもとご紹介します。

赤ちゃんの5~10人に1人の割合で起こるといわれている臍ヘルニア。その原因や治療について見ていきましょう。

赤ちゃんの臍(さい)ヘルニアの原因

赤ちゃんとお母さんを繋いでいた臍帯(さいたい=へその緒)の下にある筋肉が、完全に閉じていない臍輪閉鎖不全(さいりんへいさふぜん)が臍ヘルニアの原因です。臍輪閉鎖不全は、へその真下にある筋肉が、へその緒が繋がっていた時の名残で隙間が開いている状態のことです。

この状態で赤ちゃんが泣いたり、いきんだりすることで腹圧が上昇し、筋肉の隙間から腸や腹膜が押し出されて、飛び出してしまうのが臍ヘルニアであり、余った皮膚が飛び出す「デベソ」とは少し違います。

お母さんのお腹の中にいる時は、へその緒から栄養分を吸収していたので、へその緒は赤ちゃんのお腹を貫いています。出産後、へその緒が不要になったら筋膜が成長し、穴を塞ぐようになっていますが、きちんと塞がりきっていないと、腹圧が上昇したときに臍ヘルニアが起きてしまいます。

赤ちゃんの臍ヘルニアは自然に治る?

赤ちゃんの臍ヘルニアは、乳幼児期に自然に治ることが多いので、2歳くらいまでは手術はせず、経過観察するケースがほとんどです。筋肉が発育してくる1歳の誕生日を迎える頃には、95%以上の臍ヘルニアは自然治癒すると言われています。一方で、2歳を過ぎても治らない臍ヘルニアは自然治癒が難しいと考えられていて、手術をするケースが多いといわれています。

成人の臍ヘルニアと異なり、ヘルニアに腸がはまり込む腸内嵌頓(ちょうないかんとん)や非常にきつくはまり込むことで血流が絶たれてしまうことはまれなので、比較的安心して経過観察することができます。

赤ちゃんの臍ヘルニアの診断

基本は触診によって診断し、特に問題がなければ経過観察となります。成人と異なり、赤ちゃんの臍ヘルニアは指で圧迫すると、飛び出した腸管は簡単に元に戻すことできるので、「デベソ」ではなく臍ヘルニアであると確定することができます。

2歳くらいまでは基本的には経過観察となりますが、痛みがある場合は、ヘルニアが癒着していたり、可能性は低いものの腸内嵌頓を起こしていることもあるので、できる限り早く受診することが必要です。

赤ちゃんの臍ヘルニアの治療法

しばらく経過観察しても臍ヘルニアが自然に治癒しない場合や、痛みがある場合は、治療が必要になります。昔はコインをガーゼに包んで抑えたりする治療がよく行われていましたが、テープかぶれなどの問題があるので現在ではほとんど行われなくなっています。場合によっては手術を行うこともあります

手術について

手術の目的はヘルニアの原因となっている筋肉の隙間を閉じることです。手術法は傷がへその中だけに残る「臍内法」が選択されることが多いのですが、症状やへその形状に合わせて傷がへその外にまで及ぶ「臍外法」を医師が選択することもあります。

また、子供は手術中じっとできないので、全身麻酔が選択されることが多いでしょう。2歳を過ぎて自然治癒は難しいとはいっても、嵌頓になる確率は低いと考えられていますが、外見の問題を考慮して、小さいうちに手術を行うことが多くなっています。

赤ちゃんの臍ヘルニアにおける手術の成功率と再発リスク

成功率が非常に高い比較的安全な手術です。臍内法の場合、傷が残るといってもへその中だけなので、ほとんど目立ちません。ただし、術後の再発防止のため、1週間くらいはガーゼや綿球をへそに詰めて固定する必要があります。

再発する可能性は低く、翌日からは日常生活を送れます。ただし、可能性は低いものの、加齢や妊娠、体重増加などによって再発することもあります。

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