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乳糖不耐症の原因について

更新日:2018/01/10 公開日:2016/06/22

乳糖不耐症の基礎知識

乳糖不耐症になってしまう原因に関して、ドクター監修のもとご紹介します。先天性と後天性それぞれの要因の他、未熟児や成人が発症する理由についても解説しています。

乳糖不耐症の原因は、ひとことで言うと摂取した飲食物中の乳糖を上手く分解することができなかったためです。なぜ乳糖が上手く分解できないのか、さらに原因を探ると乳糖分解酵素というものが大きく関わっています。

先天性の乳糖不耐症の原因

乳糖の摂取により起こる乳糖不耐症の原因は、乳糖を上手く分解できないことによるものです。乳糖が上手く分解できない原因により、先天性のものと後天性のものに大きく分けられます。

先天性の乳糖不耐症の場合は、まれなのですが生まれつき小腸内にある乳糖分解酵素が欠損しています。その原因は、遺伝により、親から子へこの性質が受け継がれることにあります。その結果、まったく乳糖分解酵素(ラクターゼ)を作ることができない赤ちゃんが生まれてしまいます。

乳糖は、ガラクトースとブドウ糖という2つの糖が結合した二糖類で、小腸粘膜の乳糖分解酵素(ラクターゼ)によりガラクトースとブドウ糖に分解されます。

そして分解されたガラクトースとブドウ糖は、小腸から吸収されていき、生活に必要なエネルギー源などとして使われていきます。ところが、乳糖不耐症で乳糖が分解できないと、そのままの形で乳糖が大腸まで行き、腸内細菌により発酵し、炭酸ガスと脂肪酸と水ができ、腸を刺激します。

また、分解されない乳糖による腸内浸透圧の上昇で、体の中から腸管に水分が移動し、酸性便(すっぱいにおいの水っぽい便)による下痢が起こります。

腸内細菌による発酵で腸が刺激され、下痢、お腹がゴロゴロ鳴ったり、お腹が張って膨らんだりといった乳糖不耐症の症状が出てきます。

後天性の乳糖不耐症の原因

後天性の乳糖不耐症は、ウイルスなどによる感染性胃腸炎により、小腸粘膜・微絨毛が傷害され、乳糖分解酵素が上手く産生できなくなったため起こってきます。乳糖分解酵素が欠損しているのではなく、上手く産生できなくなったことから酵素活性が落ち、乳糖を十分分解できなくなります。

感染原因として多いのがロタウイルス感染による腸炎で、ロタウイルスで胃腸炎になった後、下痢が続くといった症状が出ます。細菌やウイルスによる胃腸炎の他にも、潰瘍性大腸炎やクローン病、手術による消化器官の切除後、抗生物質の使用などによって乳糖不耐症が起こることもあります。

先天性の乳糖分解酵素による乳糖不耐症と違い、乳糖分解酵素の産生を妨げている原因がなくなれば、症状が改善してきます。

未熟児(低出生体重児)の場合

一般に少なくとも34週までの早産では、まだ消化管が十分に発達していないため、乳糖分解酵素活性も低下しています。

したがって、早産による新生児・未熟児の場合も乳糖不耐症に注意をする必要があります。

成人の乳糖不耐症の原因

これは多くの日本人に見られますが、離乳して成長して行くにつれ、特別な病気や感染症にかからなくても乳糖分解酵素活性は低下していきます。乳糖分解酵素の産生が年齢とともに減っていくのは、年齢とともに、多様な食事を採るようになり、牛乳に依存する率が減るからといわれています。

よく牛乳をがぶ飲みしたりすると、お腹がゴロゴロ鳴ったり、下痢を起こしたりする人がいるのは、このためです。