スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

乳糖不耐症の治療について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/22

乳糖不耐症の検査・治療法

乳糖不耐症の場合は乳糖が含まれる食品を避け、気を配る必要があります。ドクター監修の記事で、そんな乳糖不耐症と似た症状がでるミルクアレルギーとの違いや治療方法に関して解説します。

乳糖不耐症の治療の基本は、乳糖が含まれている食品を避けることになります。赤ちゃんの場合は、母乳・ミルクに変わるものとして、特殊ミルクなどの利用が有用な手段です。

また、乳製品であっても、乳糖が少なくなっているものもありますので、こうしたものを選択していくのもポイントです。

乳糖を含む食品を避ける

乳糖不耐症の治療は、原因となっている乳糖を含んだ食品を摂らないようにしたり、制限したりすることが重要です。

後天性の乳糖不耐症であれば、原因となっている胃腸炎の症状が治まり、腸管の組織が正常化すれば、やがて乳糖不耐症も治っていきます。しかし、先天性の乳糖不耐症の場合、乳糖分解酵素自体が欠損してしまっているのですが、今のところ体に乳糖分解酵素を作り出させる薬はありません。

したがって、食事中の乳糖の量を減らすか、完全に除いてしまうことが基本的な対応となります。避けたり、量を減らしたりする必要がある乳糖を含む食品には、母乳・牛乳・ヨーグルト・チーズなどがあります。母乳やミルクの摂取を控え、乳糖を分解してある食品、乳糖を含まない特殊ミルクを利用するといった工夫が必要です。

乳糖不耐症は、乳糖を飲ませた場合に血糖が上がらずに、便の中に糖が排泄されることで診断ができます。摂取された乳糖がブドウ糖とガラクトースに分解できないため、血糖が上がらず、乳糖の形のまま便として排泄されます。診断では、腸粘膜を採取して乳糖分解酵素の活性を調べることもできますが、乳糖を含まない特殊ミルクを利用することで症状が改善するかどうかで十分判断できるでしょう。

乳糖不耐症と似たものに、ミルクアレルギーがありますが、乳糖不耐症は食物不耐症であり、アレルギーとは違います。乳糖不耐症の場合は、乳糖を分解したミルクを利用した場合、症状は起きませんが、ミルクアレルギーの場合は、抗原となるタンパク質がある限り、症状が出ます。

ミルクアレルギーの人が使用できるアレルギー用ミルクも、牛乳の代わりに大豆乳を使っているので、乳糖を含まず、乳糖不耐症の人も利用できます。乳糖を含む食品を避けることは、症状を抑えるばかりでなく、出ている症状が乳糖不耐症によるものかどうかを判断するうえでも有用です。

栄養補給には乳糖をあまり含まないチーズやヨーグルトを

乳糖不耐症の治療として、乳糖を含む食品を完全に断つという方法がありますが、乳製品はカルシウムや良質なタンパク質を豊富に含む貴重な栄養源になっています。

赤ちゃんの場合は、母乳が主食になっていて、多くの栄養を母乳・ミルクから摂っているため、乳糖をあらかじめ分解した特殊ミルクの利用が有用です。

乳糖があらかじめ分解されているという視点で考えると、ハードチーズ(ゴーダチーズ、チェダーチーズ、スイスチーズ、パルメザンチーズなど)や乳糖が少なめのヨーグルトがおすすめです。

その他、乳酸菌飲料とされる飲み物は乳が原料ですが、乳酸菌により乳糖の一部が分解されているため、乳糖不耐症の症状が出にくくなっています。

乳糖不耐症の治療に用いられる薬

乳糖不耐症に対しては、胃および腸内で、乳糖をグルコースとガラクトースに加水分解するガラクトシダーゼを有効成分とする乳糖分解酵素薬が開発されています。

乳糖分解酵素薬は、先天性および後天性の乳糖不耐症により起こる消化不良の改善に用いられています。

特に感染にともなって起こる一過性の乳糖不耐症に対して乳糖分解酵素を補充するという形で用いられることがあります。しかし、薬は一時的な補充および症状の改善が目的であり、治療の基本は、乳糖を多く含む食品を避けたり、症状を起こしにくい乳製品を選択したりしていくことになります。