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病期別の糖尿病網膜症の症状について

更新日:2016/12/09 公開日:2016/06/17

糖尿病がもたらす糖尿病網膜症の症状や治療法について

糖尿病網膜症の病期は単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症の3期に分類できます。ここでは病期別に糖尿病網膜症の症状について、ドクター監修のもと詳しく解説します。

糖尿病網膜症の症状を病期別に説明します。糖尿病網膜症の病期は単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症の3期に分類されます。

単純網膜症(初期) 症状はほとんどない

初期の糖尿病網膜症は、高血糖にともなって網膜内の血流が低下している段階で、自覚症状はほとんどありません。しかし、網膜の血管を検査してみると、小さな出血(点状出血、斑状出血)やコブのようなもの(毛細血管瘤)、血流が悪くなっている部分には細胞が変化した軟性白斑ができ始めているのがわかります。また、血管からタンパク質や脂肪が漏れでることによって、網膜に硬性白斑とよばれるシミのようなものがみられる場合もあります。

単純網膜症の段階では、血糖値のコントロールによって症状を改善することが可能です。また、網膜循環改善薬を内服することによって症状の進行を抑えます。

前増殖網膜症(中期) 症状はないことが多いが、目のかすみがあらわれる場合もある

前増殖網膜症は、単純網膜症が進行した段階です。網膜の毛細血管の血流低下によってできた軟性白斑が初期段階よりも大幅に増え、毛細血管の蛇行(曲がりくねって流れること)やつまり、静脈の腫れがみられるようになります。点や斑状にみられた出血は、線状と変化し(線状出血)、網膜のむくみもあらわれます。

前増殖網膜症の段階でも、自覚症状はあらわれないことが多いです。自覚症状があらわれた場合でも、視界がわずかにかすむ程度や、眼鏡の度が合わなくなる程度の軽い症状で気がつかないことの方が多いといわれています。網膜症の進行を抑えるために、レーザー照射が行われます。

増殖網膜症(末期) 視力低下や飛蚊症

網膜が酸素不足に陥ると、酸素を補うために新しい血管(新生血管)が発生しはじめます。しかし、この新生血管は脆く破れやすいものです。血管壁が破れると、硝子体に出血し、視界にゴミのようなちらつきがあらわれる飛蚊症や、出血量が多い場合には急激に視力低下が起こります。出血によって視野の欠けや視界が赤くなることもあり、進行すると網膜へ光が届かなくなり、失明してしまいます。

また、出血の後にはかさぶたのような増殖膜組織ができます。この増殖膜組織が網膜を引っ張るために起こる網膜剥離や、新生血管によって眼圧が上がる新生血管緑内障も失明の原因となります。

増殖網膜症の段階まで進んでしまった場合でも、手術などで症状を止めることは可能です。もちろん、どの病期においても血糖コントロールを怠ってはいけません。

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