シャンプーのCMなどで、よく耳にする「キューティクル」。美しい髪に欠かせないものだということは、なんとなくわかっていても、具体的にどういうものなのかは知らないという人も多いかもしれません。そこで、今回は、髪のキューティクルについてお話していきます。
キューティクルとは?
髪は、「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という3層構造になっており、一番外側にあるのがキューティクルです。キューティクルは、わずか0.005mmほどの薄い層ですが、硬いタンパク質を主成分としており、毛髪全体の重さの10〜15%を占めています。
キューティクルは髪の毛の健康を保つ
キューティクルは、透明で硬い細胞が、魚のうろこのように何枚も重なり合ってできています。そして、水や薬剤の浸透を妨ぐ力を持ち、外的刺激から髪の内部を守ったり、髪の内部の水分やタンパク質が失われるのを防いだりするバリアとして機能しています。
また、キューティクルを形づくる細胞の表面には、脂質成分が存在するので、1枚1枚の細胞がきれいに整って並んでいると、手触りがよく、ツヤのある髪になります。つまり、キューティクルは、髪の健康や美しさを保つ役割を持っているのです。
キューティクルの弱点「摩擦」
キューティクルには、摩擦に弱いという弱点があります。無理なブラッシングをしたり、シャンプーの際にゴシゴシこすったりすると、壊れたり、はがれたりしてしまいます。また、ドライヤーの熱、紫外線、カラーリング剤・パーマ液も、キューティクルが傷つく要因です。
キューティクルがダメージを受けると、髪はもろくなって、水分保持力も落ちることがあります。そうすると、手触り・ツヤの低下、パサつき、枝毛、切れ毛などが起こります。
キューティクルのケアはダメージ予防が大切
髪には、自己修復機能がないので、一旦キューティクルがはがれてしまうと、もう元に戻ることはありません。ですから、髪の美しさや健康を保つためには、キューティクルのダメージを予防することが大切です。
トリートメントを正しく行う
トリートメントは、髪が濡れたままでは浸透しづらいので、タオルなどで水分を拭き取ってからつけるようにしましょう。また、トリートメントをしている最中に、シャワーキャップや蒸しタオルで髪を覆っておくと、髪の奥までトリートメントが浸透しやすくなります。
洗髪後は早く髪を乾かす
濡れた髪は、キューティクルが開いた状態になっているので、そのままでいると、髪に大きな負担がかかります。洗髪後は、ドライヤーで髪をきちんと乾かし、早くキューティクルを閉じるようにしましょう。
ドライヤーを正しく当てる
キューティクルは、髪の根元から毛先に向かってうろこ状に重なっているので、ドライヤーは、その流れに沿うように風を当てるのがポイントです。
紫外線対策
紫外線によるダメージを防ぐために、髪用の日焼け止め剤を使ったり、帽子や日傘を利用したりするなど、髪の紫外線対策を行いましょう。
髪は肌と違って自己修復することができません。健康や美しさを保つために存在しているキューティクルが剥がれ落ちないよう、普段のケアをしっかり行いましょう。
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