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マグネシウムを食品から効果的に摂取するには

更新日:2017/04/11 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(2)マグネシウム

マグネシウムは私たちの体に欠かせない栄養素です。日頃からしっかりマグネシウムを摂取するように心がけましょう。マグネシウムを多く含む食品やその効果的な摂取方法などを、栄養療法専門医師の監修のもと紹介します。

マグネシウムは、近年、日本人の食生活の傾向として特に不足しやすい栄養素です。不足しがちなマグネシウムを効率よく摂取するためには、どのような食品を積極的に摂ればよいのでしょうか。マグネシウムが多く含まれる食品や効果的に摂取するためのポイントを確認していきます。

マグネシウムとは

マグネシウムとは、身体のほとんどすべての酵素反応の補助因子で、酵素の活性化に関わっています。

成人で健康な人の場合、体の中には、20g程度のマグネシウムが存在しており、これらのマグネシウムが酵素に働きかけることで、さまざまな面において生命の活動を維持しています。

骨の形成や高血圧予防にも マグネシウムの効果

骨に多く分布するマグネシウムは、さまざまな効果を持っています。

骨の形成

マグネシウムは骨に弾力を与え、丈夫でしなやかな骨を形成する働きを持っています。マグネシウムが不足すると、骨形成と骨吸収の両方が阻害されることになるため、骨がもろく折れやすくなってしまいます。

高血圧を防ぐ

マグネシウムには、体温や血圧を正常に保つという働きもあります。血圧の上昇を抑え、正常値を保つように働きかけてくれるため、高血圧予防にも効果的であるといわれています

イライラを抑える

マグネシウムには神経の伝達を正常にし、神経が興奮するのを抑える効果も期待できます。マグネシウム欠乏が改善すると、精神的なイライラが軽減することがあります。

マグネシウムの効果は上記のほかにもあります。詳しくは

『マグネシウムが体にもたらす効果』をご覧ください。

マグネシウムの一日の摂取基準

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」のマグネシウムの摂取基準は、成人の男性で340~370mg、成人の女性で270~290mgとなります。さらに妊婦の場合は、女性の摂取基準よりもプラス30~40mg多くなり、300~330mgが基準値になります。これは胎児と妊婦が栄養を共有するためです。

マグネシウムは全てが吸収される訳ではない

口から摂取したマグネシウムは、小腸を介して体内に吸収されます。しかし、食べた分のマグネシウムが全て栄養として吸収されるわけではありません。マグネシウムの吸収率は、健康な人で30~40パーセント前後です。半数以上は体に吸収されずに排出されることになります。

また、マグネシウムは、吸収を行う器官である小腸から空腸の間に少なくとも6時間以上とどまらないと吸収率が低くなるという報告もあります。一定時間体内にとどまっていないとしっかりと吸収されないのです。

マグネシウムを多く含んだ食材とは

マグネシウムを効率よく摂取するためには、できるだけ多くの食材からマグネシウムを取り入れることが大切です。マグネシウムの摂取推奨量をもとに、日々の食事の構成を組み立てていきましょう。

ナッツ類

ナッツ類であれば、100gあたりそれぞれ、ヒマワリの種に390mg、アーモンドに270mg、カシューナッツに240mg、ゴマには360mgのマグネシウムが含まれています。ただし100gとなるとナッツ類では相当な量になってしまいます。あくまでも食事の補助として、おやつの代わりとしてとり入れるのがよいでしょう。

藻類

藻類の場合100gあたりのマグネシウム量は、あおさ3200mg、青のり1400mg、こんぶ510mg、いわのり340mgです。水に戻すことでかさは増しますが、汁物などに入れて使えるため、マグネシウムを大量に摂取しやすい食材だと言えます。

大豆・大豆製品

豆類のマグネシウム量は100gあたりそれぞれ、きなこ240mg、木綿豆腐130

mg、ゆで大豆110

mgです。藻類と合わせて汁物にしたり、サラダにしたりするなど上手に調理して使いましょう。

魚介類

魚介類のマグネシウム量は100gあたり、干しエビ520 mg、するめ310

mg、なまこ160

mgです。ただし、干しエビなどの干し物は塩分が多いので、摂りすぎると塩分過多になってしまう可能性があります。食事にとり入れる際は大量に摂取しないように気をつけましょう。

その他

その他の食材としては、脱脂粉乳や抹茶、切干大根などもマグネシウムが多く含まれています。さらに、そばや玄米といった精製されていない食品にもマグネシウムは多いです。

マグネシウムを効率的に摂取するには

マグネシウムとカルシウムの摂取量を考えてバランスよく

マグネシウムを効果的に作用させるには、カルシウムとのバランスが大切です。

マグネシウムを多く含んだ食材だけを意識せずに、牛乳や小魚などのカルシウムを多く含んだ食品も同時に摂取するように心がけましょう。

不足しがちなマグネシウムを食材でしっかり補いながら、総合的なバランスにも留意しましょう。

アルコールが好きな方はマグネシウム摂取を意識

アルコール摂取はマグネシウムの尿中排泄を増やします。

アルコール依存状態の方は低栄養になりやすく、マグネシウムの摂取そのものも不足しています。アルコールが好きな方は、マグネシウムが含まれた食材を意識して摂取しましょう。

マグネシウムが欠乏することで起こる体の変化

マグネシウムが不足してしまうと、さまざまな不調が体にあらわれます。

初期段階における症状としては、学習能力や記憶力の低下などです。さらに、不整脈や不眠、筋肉のけいれん、疲れを感じやすくなるなどの症状が見られることもあります。

慢性的なマグネシウムの不足によって起こる症状は、だるい、手足がしびれる、ムズムズする、食欲低下、腹痛、下痢便秘など、特徴的でない症状なため、見逃されていることが多いです。

女性の場合は無月経のほか、強い月経痛や月経前症候群を感じやすくなるなどの症状にもつながることがあります。さらに長期的には、心臓病、脳卒中、高血圧、神経炎、2型糖尿病、がんなどの病気のリスクを高くしてしまう恐れがあります。

マグネシウム不足については

『マグネシウム不足は体の不調を招く』で詳しく解説していますので、ご覧ください。

マグネシウムの過剰摂取が体にどう影響するのか

通常の食材でのリスクは少ないですが、サプリメントや製剤で大量にマグネシウムを摂取すると「高マグネシウム血症」になる可能性が高まります。高マグネシウム血症とは、血中のマグネシウム濃度が4.9ml/dl以上になることです。症状としては、吐き気や立ちくらみ、倦怠感、下痢などを感じるようになり、濃度が18.2ml/dlを超えると心停止や昏睡状態に陥ることもあります。

健康な方が食品から摂取するのであれば、多めにマグネシウムを摂取しても問題ありません。ただし、腎機能が弱まっている場合や高齢者、サプリメントや製剤を使用している場合は取り扱いに注意が必要です。

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