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クロムを過剰摂取するとどうなる?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(5)クロム

必須ミネラルのひとつであるクロムは、サプリメントなどによって過剰摂取してしまうと、健康被害を招く恐れがあります。具体的にどういった症状が起こるのか、栄養学専門医師の監修の記事で詳しく解説します。

クロムは体に必要な必須ミネラルですが、過剰摂取は健康に悪影響を及ぼすことがあります。クロムの過剰摂取が起こる要因や引き起こされる症状についてまとめました。

日常生活で過剰摂取の心配は少ない

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、クロムの耐用上限量に関しては、論文などによる検証が十分に行えないことから、記載されていません。クロムは小腸でも吸収率が著しく低く、2~3%程度であることから、日常の一般的な食生活で過剰摂取は起こりにくいとされています。食事からクロムの過剰摂取となることはまずないと考えてよいでしょう。

サプリメントでの過剰摂取に注意

それでは、クロムの過剰摂取はどういった要因で起こるのでしょうか。

クロムの過剰摂取が考えられるのは、サプリメントでの摂取です。「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、成人の1日の食事接種基準は10µg(=マイクログラム)です。しかし、サプリメントの中には、記載されている用法が、推奨されている摂取量を上回っているものがあります。

クロムの食事接種基準を大幅に超えて、1日600~1000 µgもの量のサプリメントを長期間にわたって、継続的に摂り続けると、体に変調をきたす恐れがあります。マルチミネラルのサプリメントにクロムが含まれていることもありますので、注意が必要です。

クロムの過剰摂取では、吐き気や下痢、頭痛、不眠などの睡眠障害、肝臓障害が起きることがありますので注意しましょう。

クロムの欠乏・過剰摂取を判断する方法

クロムが体の中での最適な状態になっているかを調べる優れた判定法は、いまのところありません。クロムが溜まってしまっていても、血中クロム濃度には必ずしも反映されないのです。そのため血中クロム濃度の測定はクロムの欠乏・過剰摂取の指標としては不適切なのです。ちなみに、過剰摂取かどうかを知りたい場合、尿から排出されるクロムの濃度が高いことが優れた指標となります。

6価クロムの摂取への注意

クロムの中でも、6価クロムは人工的につくられた物質で酸化力が強く、人体に有害で危険性が高いものです。食品として摂取することはありません。

6価クロムは、クロムメッキというかたちで、工場などの産業現場で扱われています。6価クロムが体内に入ると呼吸障害を起こすことがあります。3価クロムよりも吸収率が高く、発がん性もあるため、6価クロムの取り扱いには注意が必要です。3価クロムは低毒性ですが、6価クロムの毒性は高いです。6価クロムを扱う職業についている方の健康問題や、産業保健上の問題となることがあります。

クロムはダイエット効果も期待できますが、過剰摂取によって健康を害しては元も子もありませんので、適量を守るようにしましょう。

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