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ヨウ素とは

更新日:2016/12/09 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(8)ヨウ素

ヨウ素はミネラルのひとつで、ヨードとも呼ばれます。体内では甲状腺ホルモンの成分となり、身体の機能を正常に保つために必要不可欠な栄養素です。ここでは、ヨウ素の具体的な働きや摂取量、ヨウ素が多く含まれる食品などを栄養療法専門医師の監修の記事でまとめて解説します。

ヨウ素は海藻に豊富に含まれるミネラルで、日本人の食生活にはなじみ深く、とても身近な栄養素です。体の正常な機能維持のために重要な役割をもちますが、摂取量には注意が必要となります。ここでは、ヨウ素の具体的な働きや摂取量などをまとめています。

ヨウ素とは

ヨウ素は「ヨード」とも呼ばれるミネラルのひとつです。体内にわずかしか存在しない栄養素ですが、重要な役割を担っています。

ヨウ素は、エネルギー産生、神経機能、毛髪・皮膚の発育にかかわる100以上の酵素系にも存在しています。

ヨウ素の70~80%が存在するのが甲状腺です。甲状腺でつくられる甲状腺ホルモンは、全身の臓器に作用して、エネルギーの代謝や、脳、神経、骨格の発達に関係しており、身体の機能を正常に保つために重要なホルモンです。ヨウ素は、この甲状腺ホルモンの構成成分となります。

ヨウ素の働き・効果

ヨウ素は体内では合成することができず、食事からとり入れられます。食事からとり入れられたヨウ素は胃や腸で吸収されたのち、甲状腺にとり込まれて甲状腺ホルモンの成分として使用されます。ヨウ素は甲状腺を剌激して代謝速度を調節する甲状腺ホルモン、すなわちサイロキシン、トリヨードサイロニンを産生します。甲状腺ホルモンは身体のほとんどの組織に作用するホルモンで、基礎代謝や心臓の働き、血圧の調整、脳の発育などにも関係しています。

ヨウ素の詳しい働き・効果については『ヨウ素の効果とは』をご覧ください。

ヨウ素が多く含まれる食品

米国では食塩にヨウ素を添加する政策がとられて以来、ヨウ素サプリメントは一般に不要で、たいていの人には推奨されていません。ヨウ素を多く含む食品の代表的なものがコンブ、ワカメなどの海藻類です。日本は海に囲まれ、日常的に昆布を使っただしや、海産物を多く食べる習慣があるため、ヨウ素不足が問題となることはありません。むしろ、ヨウ素を含んだ食品の摂り過ぎで甲状腺の機能に障害が出るなどの例が報告されています。

通常、ヨウ素を過剰に摂りすぎても尿として排出されますが、長期にわたって過剰に摂りすぎると、甲状腺ホルモンをつくる甲状腺の機能が障害される危険性があります。同じく、不足しても甲状腺機能に障害をもたらすため、ヨウ素は厚生労働省によって1日の摂取基準が定められています。

ヨウ素は、海草(特に昆布)、魚介類、ヨウ素添加食塩、海水塩、卵、にんにく、大根葉、クレソンに含まれ、完全菜食主義者や乳製品、魚を食べない人は、ヨウ素不足に留意しましょう。

ヨウ素が不足した場合の影響については『ヨウ素が不足したらどうなる?』を、ヨウ素の過剰摂取による影響については『ヨウ素の過剰摂取は身体によくない?』で詳しく解説しています。

食品以外にもある生活の中のヨウ素

ヨウ素は海藻などの食品のほか、医薬品としても私たちの生活に関わっています。ヨウ素には、細菌やウイルス、結核菌や真菌に対して強い殺菌効果があり、うがい薬や、傷を負ったときや手術のときに使う皮膚の消毒薬の成分として使用されています。

また、レントゲン検査の際に用いられる造影剤にもヨウ素が使われているものがあります。ヨウ素の甲状腺に集まるという特性を利用したアイソトープ検査・治療では放射性ヨウ素の入ったカプセルを服用するため、1~2週間食品からのヨウ素の摂取を制限する必要があります。

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