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ヨウ素が不足したらどうなる?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/07/26

ミネラルの種類(8)ヨウ素

ヨウ素は、甲状腺ホルモンの材料として欠かすことのできないミネラルです。体の機能を正常に保つために、ヨウ素はどのぐらいの量が必要なのでしょうか。また、もし不足した場合にはどうなるのか、栄養療法専門医師の監修の記事で解説します。

日本人は海産物を摂ることが多いため、ヨウ素不足になることがほとんどないといわれていますが、どのぐらいの量を摂っているのでしょうか。ヨウ素の摂取量や必要量、また、ヨウ素不足のリスクなどについて解説します。

日本人ではあまり不足することがない

ヨウ素は、海水に多く海藻や海産物に豊富に含まれています。こうした食品を食べる習慣のある日本人は、ヨウ素不足が問題になることはほとんどありません。日本人のヨウ素摂取量は、国民健康・栄養調査の調査項目に入っていないためデータはありませんが、 食事から1日平均1,000~3,000μg[マイクログラム]摂っていると推定されています。世界的に見ると、ヨウ素を含む食品を摂る機会が少ない地域も多くあります。1993年にユニセフとWHOが合同で発表した資料によると、世界総人口のほぼ3割に当たる約16億人がヨード欠乏症と推測されています。

ヨウ素の一日の摂取量の目安

1日に必要なヨウ素の量はどのぐらいでしょうか。日本人の食事摂取基準2015年版によると、18歳以上の成人男女の1日に必要な推奨量は130μgとなっています。目安として、たとえば、わかめ1食10gとすると190μgとなります。つまり、みそ汁などで海藻を自然に摂り入れていれば、無理なくヨウ素一日分の推奨量を摂取できるのです。

ヨウ素が不足するとどうなるの?

主な甲状腺ホルモンには、トリヨードサイロニンとサイロキシンがあります。化学構造で見るとそれぞれに、3つと4つのヨウ素がついています。このため、ヨウ素が不足すると、これらの甲状腺ホルモンを作ることができなくなってしまいます。

甲状腺ホルモンは、脳が甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌して、甲状腺を刺激することで分泌されます。ヨウ素不足では十分な甲状腺ホルモン(T3、T4)が作れないため、過剰に甲状腺が刺激され続けることになります。そのため、甲状腺肥大や、甲状腺腫(せんしゅ)ができるなどして甲状腺機能が低下します。甲状腺腫は、首が腫れ、呼吸を制限し、眼球突出を引き起こす甲状腺肥大が特徴的です。成人の場合には治療により回復しますが、胎児や新生児の場合には、先天性の甲状腺機能低下症であるクレチン症を発症し、精神や成長に遅れが出る可能性があるため、ヨウ素不足に対する予防が重要なのです。

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