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壊疽性口内炎(えそせいこうないえん)とは

更新日:2017/04/14 公開日:2016/07/26

口内炎・口腔粘膜疾患の種類

急速に患部が黒っぽく腐敗して悪臭を放ち、悪化すると顔面までも崩れ落ちてしまうこともあるおそろしい病気「壊疽性口内炎」。ここではドクター監修のもと、水癌とも呼ばれる壊疽性口内炎について、その概要や症状などを解説します。

「壊疽」とは、身体の一部が腐敗して黒っぽくなり、悪臭を放っている状態を言います。壊疽性口内炎(えそせいこうないえん)は、歯肉炎から始まった炎症がわずかな期間で壊死してしまう重症の口内炎の一種です。

水癌ともいわれる壊疽性口内炎

壊疽性口内炎は、水癌(すいがん)とも呼ばれる重度の口内炎です。日本ではあまり聞き慣れない名前ですが、患者数は世界中で14万人から18万人いるともいわれ、その大半は西アフリカのニジェール共和国が占め、続いて近隣のアフリカ諸国やアジアや南米でも一部で発症しています。

栄養失調の状態で発症する壊疽性口内炎

低栄養が続いた状態で身体の免疫力が低下し、紡錘菌(ぼうすいきん)、スピロヘータといった口の中にいつも存在している常在菌に感染することによって発症すると考えられています。

壊疽性口内炎の症状

壊疽性口内炎は、もっとも重度の口内炎で、潰瘍と壊死(組織の一部が死ぬ状態)をともないます。最初は歯と歯の間や歯茎の縁に歯肉炎の症状が現れます。次第に歯茎や唇がただれ始めて潰瘍ができ、「急性壊死性潰瘍性歯肉炎」の状態となります。症状が進んで壊疽性口内炎になると出血や猛烈な痛み、強い口臭がみられ、高熱や頭痛を訴えるようになります。組織の壊死は発症からわずか72時間以内に始まります。

壊死の範囲は、口の中の粘膜のみならず顔の皮膚や筋肉、骨にまで広がり、唇、鼻、目といった部分が腐敗臭をともなって崩れ落ちてしまうこともあります。

壊疽性口内炎になりやすい人って?

壊疽性口内炎になるのは、ほとんどが開発発途上国などの栄養状態のよくない子供です。必要なビタミンが欠乏して栄養不良を起こし、免疫力が極端に低下することが原因と考えられます。また、肺炎、流行性感冒、腸チフス、麻疹、赤痢なども壊疽性口内炎に関連があるといわれていますが、全身の状態が安定し、口の中が清潔に保たれていれば心配ないとされています。

治療法と予後について

壊疽性口内炎については、先にも紹介したとおり日本で発症するケースはまれであるため、「壊疽性口内炎」の治療法や治療の後の過ごし方に関する注意点についての情報は少ないのが現状です。ただし、一般的な口内炎の原因も体の抵抗力が極端に低下することです。治療法としては体調管理(疲労・睡眠不足・ストレスの管理)をすること、口の中を清潔に保つことなどがあります。壊疽性口内炎を予防するためには、まずはこれらに取り組んでみましょう。