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口内炎の治療で使われる漢方薬

更新日:2018/05/15 公開日:2016/06/30

口内炎の治し方・治療方法

口内炎の治療における漢方薬は、一般の治療と同時に身体の調子を整える目的で活用します。口内炎の原因がさまざまあるように、治療と併用される漢方薬にも、たくさんの種類があります。漢方専門医の監修のもと解説していきます。

主に口の中にできる口内炎は、さまざまな原因によって引き起こるため、一般的に身近な症状といえます。ここでは、口内炎の治療における漢方薬の役割についてみてきましょう。

口内炎の原因

口内炎は、口の中や周辺の口腔粘膜に起こる炎症、その総称を指します。口内炎ができる原因はさまざまなことが考えられます。

  • ウイルスなど微生物感染
  • ベーチェット病などの全身疾患の部分的な症状
  • 物理的な刺激(ケガや不良な入れ歯の使用によるものなど)
  • 化学的な刺激(薬物アレルギーなど)
  • 体調の変化によるもの(ストレスや疲労など)
  • 栄養学的問題

口内炎の治療

一般的な治療は、口内炎を発生させる原因を除去することが目的で行われます。

微生物が原因の場合には、その微生物に有効な抗菌薬、真菌薬、抗ウイルス薬の軟膏類や内服薬を投与します。

義歯などの物理的刺激が原因の場合には、歯科治療が基本となります。悪化している口腔環境の改善、清潔さの保持なども重要な処置です。歯石、歯垢除去後、口の中を洗浄・消毒する含嗽剤(がんそうざい)を投与します。

漢方薬による口内炎の治療

口内炎の治療においてすぐに漢方薬が使用されることはなく、原因治療と同時並行して、清熱剤(せいねつざい)や補剤(ほざい)が使用されるケースが多いです。

この清熱剤や補剤とは、簡単にいうと身体の調子を整えるものです。清熱剤が使用されるケースは慢性疾患や疲労による体力の消耗、栄養状態の悪化、水分不足による口内の乾燥によるものに使用します。

補剤を使用するケースは体質虚弱、消化器機能の弱い人が、睡眠不足や偏食、ストレス、感冒の後に発症する場合に使用します。

口内炎治療に使用される漢方薬

茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)

上腹部から胸部にかけての膨満感、不快感を訴え、便秘、黄疸、口渇をともなう場合、比較的体力のある方に処方します。

茵蔯蒿という生薬には利尿作用や消炎作用があります。効能効果にもある通り、口内炎、特に尿量減少や便秘が特徴と言えます。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

消炎作用、解熱作用など熱を持った症状を取り除く漢方薬で、出血傾向のある口内炎やほてりによく効きます。

比較的体力のあり、イライラ傾向とのぼせのある方に使用します。気分がイライラして落ち着かず、胃や胸の辺りにモヤモヤとつかえるような症状を持った方に向いています。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

慢性の下痢に悩む方、体力は普通の方に使用します。嘔吐から下痢(水滞症状)を取り除きます。

みぞおち辺りの抵抗や圧痛などがあり、悪心、嘔吐、食欲不振を訴える場合。また、不安、不眠などの精神神経症状をともなう場合に使用します。

黄連湯(おうれんとう)

急性の下痢症状に対し、体力は普通の方に使用します。胃を温めて、のぼせを改善する作用をもつ漢方薬です。

上腹部痛や悪心嘔吐があり、胸苦しさ、食欲不振、口臭をともなう場合に使用します。

温清飲(うんせいいん)

のぼせなどの上半身の症状と血行障害などからくる足の冷えを治す漢方薬で、体力は普通の方に使用します。

また、不安、不眠の精神症状と出血傾向、発熱、熱感、激しい掻痒感があり、分泌物の少ない慢性の皮膚症状をともなう場合に使用します。皮膚が浅黒く、肌荒れしている場合に用います。

血の不足を改善する四物湯(しもつとう)という漢方薬と清熱作用をもつ黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を併せた漢方薬です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

咳、微熱、動悸などの症状など、主に胃腸虚弱な方に体力回復剤として使われます。

全身倦怠感(特に四肢)や食欲不振、気力の低下、顔色不良、飲食は温かいものを好み、比較的体力のない方に使用します。

六君子湯(りっくんしとう)

急性の下痢で比較的体力の低下した方に使用します。下痢だけでなく、食欲不振などの上腹部の不定愁訴に良く使われます。

食後の眠気や全身倦怠感、手足の冷え、感情不安定などをともなう場合にも使用します。

まとめ

症状等の漢方医学的な問診に加えて望診、脈診、舌診、腹診などを行い、その方の体質にあった漢方薬が選択されます。 口内炎の漢方治療をするときには、食養生、十分な睡眠、ストレス軽減が大切です。栄養面では、鉄、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンC、葉酸をきちんと摂取するように心がけましょう。血液検査も行い、医師から適切な助言を受けると良いでしょう。

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