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黄色のおりものや茶色の不正出血の原因は、性器の炎症?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/08/23

不正出血のよくある疑問

不正出血には、生理のような真っ赤な出血から茶色の出血まで、さまざまなものがあります。ここでは、ドクター監修のもと、おりものの異常や不正出血などの症状が現れる性器の炎症性の病気について、わかりやすく解説します。

生理以外で性器から出血するものを、不正出血と呼びます。不正出血には、流産などの妊娠に関するものから、膣や子宮の病気によるもの、性ホルモンの分泌の乱れによるものまで、さまざまな原因が存在します。特に、閉経後や分娩後の女性では性器の状態が変化し、炎症性の病気による不正出血が起こりやすくなります。ここでは、おりものの異常や不正出血などを生じる性器の炎症性の病気について、わかりやすく解説します。

おりものの異常があるなら、炎症が疑われる

不正出血は多くの場合、性ホルモンの異常によって起こる機能性子宮出血であるといわれています。特に、性機能が未熟な若い女性や性機能が低下する更年期の女性に多くみられます。機能性子宮出血の場合、ホルモン療法や排卵誘発を行うこともありますが、出血が少量の場合は治療をせず、経過観察することもあります。なお、機能性子宮出血については『生理以外で鮮血が!性ホルモンの乱れによる不正出血とは』『排卵日の前に不正出血が起こる理由とは?』で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

一方、頻度は高くないものの、不正出血が膣や子宮の病気による場合もあります。特に、不正出血とともにおりものの量や色の異常が現れる場合や、性交後に出血する場合は、性器の炎症が原因の可能性があります。出血が膣からの場合は萎縮性膣炎(老人性膣炎)、子宮頸部からの場合は子宮頸管炎、子宮体部からの場合は子宮内膜炎などの病気が考えられます。なお、子宮頸管炎については『性行為のあとに少量の出血が!考えられる原因とは?』で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。

萎縮性膣炎は閉経後の女性に多い

萎縮性膣炎は、閉経後の女性に多くみられる病気です。これは、閉経にともない、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が低下するためです。

エストロゲンは膣粘膜に働きかけ、グリコーゲンという物質の産生・蓄積を促します。グリコーゲンはブドウ糖に分解され、このブドウ糖が膣内に常在する乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)によって乳酸に変えられます。この乳酸が膣内を酸性に保ち、病原菌の繁殖を抑えます。このように、膣には自浄作用が備わっており、エストロゲンはその作用の維持に重要な役割を担っています。

そのため、エストロゲンが減少すると膣の自浄作用が衰え、病原菌が繁殖しやすくなり、萎縮性膣炎を起こしやすくなります。エストロゲンが減少すると膣粘膜が薄くなるため、萎縮性膣炎では痛みやかゆみなどの症状に加え、黄色のおりものや血液の混じったおりもの、出血が起こりやすくなります。膣錠の投与などの治療を行えば、多くは1~2週間程度でよくなります。

分娩後や流産後は子宮内膜炎を起こしやすい

生理のある女性では、月経周期によって子宮内膜が脱落と再生をくり返すため、細菌が侵入し、感染症が起こることはほとんどありません。しかし、分娩後や流産後ではこのような子宮の変化がなく、子宮口が開いているため、膣から細菌が侵入することによる子宮内膜炎が起こりやすくなります。

多くの場合、おりものの増加や不正出血などとともに、下腹部痛や発熱がみられます。軽症であれば飲み薬の抗菌薬の投与で治りますが、症状が重い場合は入院による抗菌薬の点滴投与が必要です。このような症状が現れたら、なるべく早く婦人科を受診しましょう。