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性行為のあとに少量の出血が!考えられる原因とは?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/08/23

不正出血の基礎知識

性行為の後に出血(不正出血)することが続く場合、なんらかの病気が隠れている可能性が考えられます。ここでは、ドクター監修のもと、性交後の出血の原因となる病気の種類や症状、治療法について、わかりやすく解説します。

性交後の少量の出血を、接触出血といいます。乱暴な性交をしたときなどには、膣の壁に傷がつき、血管が切れて出血することもありますが、子宮膣部や子宮頸管に病気があると、普通の性交後でも接触出血が起こることがあります。ここでは、接触出血の原因となる病気の種類や症状、治療法などについて、詳しく解説します。

子宮膣部びらんは接触出血の原因になる

性交後の接触出血の原因の1つに、子宮膣部びらんという病気があります。子宮膣部とは、子宮の下端が膣腔に突出した部分のことです。びらんは通常、組織の上皮が欠損し、ただれた状態のことを指しますが、子宮膣部びらんでは、実際にただれが起こっているわけではありません。子宮膣部の表面を覆う粘膜が薄くなっており、下の組織が赤く透けてびらんのように見えるため、「びらん」という名が付いています。

子宮膣部びらんが生じるしくみには、女性ホルモン(エストロゲン)が深く関わっていると考えられています。そのため、小児期や閉経期の女性ではほとんどみられず、女性ホルモンの分泌が盛んな思春期や成熟期の女性に多くみられます。生理がある女性では60~70%に子宮膣部びらんがあるといわれており、生理的な変化の一種であるため、ほとんどの場合は治療の必要はありません。

しかし、粘膜が薄い部分は細菌などの感染が起こりやすく、機械的・化学的な刺激にも弱いため、びらんの範囲が広い場合や、炎症をともなう場合には、性交後の接触出血やおりものの増加などの症状が現れます。このような場合には、膣部洗浄や抗菌薬の投与などの治療が推奨されます。ほとんどの場合、薬による治療で症状はなくなりますが、効果が得られない場合には、凍結療法や炭酸ガスレーザー療法などの治療を行うこともあります。

子宮頸管のポリープや炎症も出血の原因に

子宮膣部びらんの他に、子宮頸管のポリープや炎症が接触出血の原因になることもあります。子宮頸管とは、子宮内部の空洞になった部分と膣とをつなぐ部分です。子宮頸管の粘膜の一部が増殖し、膣の方に向かって垂れ下がるものを、子宮頸管ポリープといいます。どの年代の女性でも起こりうる病気ですが、特に40~50歳代の女性に多いといわれています。

子宮頸管ポリープがあると、おりものの増加とともに少量の不正出血や性交時の出血などの症状が現れます。ポリープは、入院せずに外来で切除することが可能です。ポリープがあっても無症状のことも多いといわれていますが、無症状の場合でも、ポリープがある場合は切除するほうがよいでしょう。

子宮頸管の粘膜に炎症が起こる病気を、子宮頸管炎といいます。子宮頸管は、その入り口に感染に弱い子宮膣部びらんが存在することなどから、細菌の感染が起こりやすい部位です。感染の原因菌には、淋菌(りんきん)やクラミジア、大腸菌などがあり、まれにヘルペスウイルスが原因となることもあります。子宮頸管炎を起こすと、ネバネバした黄白色のおりものや性交痛、性交時の出血などの症状が現れます。抗菌薬の内服などの治療でよくなることがほとんどですが、炎症が激しく、下腹部痛や発熱をともなう場合には、入院し抗菌薬の点滴投与が必要になることもあります。

接触出血は放置せずに、婦人科へ

子宮膣部びらんや子宮頸管ポリープは、子宮頸がんと見分けがつかないこともあるため、がんかどうかを判別するために細胞診や組織診を行うことが重要です。また、子宮頸管炎は放置してしまうと感染が卵管や子宮などの骨盤内の臓器に広がり、不妊症や子宮外妊娠(異所性妊娠)の原因になることもあります。性交後の出血が続く場合は、それが少量の出血だとしても、早めに婦人科を受診するようにしましょう。