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機能性ディスペプシアは主に何が原因?ストレスのせい?

更新日:2016/12/09 公開日:2016/10/24

機能性ディスペプシアの基礎知識

機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)は、物理的な異常がないにもかかわらず、みぞおちや胃腸などに慢性的な症状が現れます。ここでは、機能性ディスペプシアの原因について、ドクター監修の記事で解説します。

機能性ディスペプシア(機能性胃腸症)は、内視鏡検査をしても胃潰瘍やがん、ポリープといった物理的異常が確認されない病気です。しかし、胃腸などに慢性的な痛み、もたれの症状が現れることから、早い段階で原因を判明させ、適切な治療を行う必要があります。ここでは機能性ディスペプシアの原因について、詳しくみていきましょう。

機能性ディスペプシアに考えられる原因

機能性ディスペプシアの病態は複雑で、原因を割り出すのは難しいとされています。現時点では、消化管の運動機能異常、内臓知覚過敏、ストレスが原因で起こると考えられています。

消化管の運動機能異常

機能性ディスペプシア発症の原因としてよく知られているのが、口腔・咽頭(いんとう)・食道・胃・小腸・大腸といった消化管の運動機能異常です。一般的な症状をみてみましょう。

・胃排出遅延(いはいしゅつちえん)

胃が食物を消化するのに過度の時間がかかります。食後に胃内の食物を排出する力が落ち、食後のもたれ感などの症状につながります。

・適応性弛緩反応障害(てきおうせいしかんはんのうしょうがい)

すぐに満腹感が出てしまう、という症状が現れます。食事をとった後に胃が拡張せず、食物の取り入れがそれ以上できなくなることが、早期飽満感につながっています。

・胃電気活動異常(いでんきかつどういじょう)

胃の収縮力が弱まるため、消化不良を起こすことがあります。

機能性ディスペプシアの人に、胃運動機能低下の改善に効果的な薬を処方した例があります。しかし、機能性ディスペプシアの人には、期待されたほど効果が高くない、という結果が出ました。この例から、消化管の運動機能異常だけが原因というわけではないと考えられます。

内臓知覚過敏

機能性ディスペプシアでは、食後に胃内の食物を排出する力が落ち、胃内に食物が長時間残ってしまいます。そのため、胃壁が伸ばされると同時に、食物による化学的刺激にさらされます。さらに、適応性弛緩反応障害があることから、胃の内圧が上昇し、胃壁が過剰に伸ばされることになります。これにより知覚過敏が起こり、低刺激での早期飽満感や、腹部の不快感や痛みなどにつながると考えられます。

ストレス

機能性ディスペプシアの人が医療機関を受診したときに、パニック症候群と同程度の社会的ストレスを受けていた例が報告されています。また、胃の不調を訴えた人が、検査で物理的異常がないとわかったとたんに、胃の症状がなくなることもあります。これは、受診前の心理状態として、うつ的な要素や不安感が強いことをさします。強いストレスや慢性的なストレスは、胃腸の機能に影響をおよぼすことがあります。原因の中でストレスが大きな位置を占めている場合は、抗不安薬での効果が得られる可能性があるでしょう。

きちんとした診断・治療を受けることが肝心

機能性ディスペプシアの発症が何を原因とするかは、現在のところ明確にはわかっていません。可能性として、心理的ストレスと身体的ストレス、長時間の緊張状態によって、胃の運動機能低下などの症状が引き起こされていると考えられます。原因がはっきりと確定しづらい病気であるからこそ、医療機関できちんと診断を受け、医師の指導のもと治療を受けることが大事になってきます。

診断について詳しくは、こちらをご覧ください。

『症状が慢性的なら機能性ディスペプシア?総合的な診断が必要』

治療について詳しくは、こちらをご覧ください。

『機能性ディスペプシアに有効な治療方法とは?』