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減塩で期待できる効果と減塩の必要性

更新日:2016/10/20 公開日:2016/10/18

減塩の基礎知識

減塩の必要性と実践するためのポイントを、管理栄養士監修の記事でお伝えします。塩分はわたしたちの体に欠かせないものですが、過剰摂取すると重大な病気を引き起こす可能性があります。塩分とわたしたちの体の関係を理解しましょう。

健康のために減塩がよいと知っていても、具体的な減塩の効果や方法を理解していないという人もいるかもしれません。減塩が必要とされる理由を改めて学びましょう。

減塩とは

減塩とは、食料品に含まれる塩分を従来の基準よりも少なくすること、もしくは摂取する塩分を制限することをいいます。1960年代に米国で行われた研究により、食塩摂取量と高血圧の発症に深い関係があることがわかったことから、減塩ブームが始まりました。日本でも同様に、食塩摂取量は高血圧の発症率に影響を及ぼしているという調査結果が出ており、減塩の意識が高まりました。

塩分の重要性

ここでいう塩分とは、味覚で感じるものではなく、塩素とナトリウムが結合した塩化ナトリウムのことです。天然塩には約75%、精製塩には約99%の割合で塩化ナトリウムが含まれています。ナトリウムは人間の体に欠かせない成分で、体の機能を調節して生命活動を維持する働きがあります。細胞を正常に機能させるためにはナトリウムが必要不可欠です。ナトリウムが不足すると、食欲減退や脱水、めまいなどの症状が現れ、重症化すると昏睡状態に陥ることがあります。ただし、極端に塩分を制限しない限りは、ナトリウムが不足することはないと考えてよいでしょう。

ナトリウムを摂取し過ぎると

ナトリウムは過剰に摂取すると、血管や心臓に悪影響を及ぼすので注意が必要です。心血管病の原因となる高血圧を発症する可能性が高まります。高血圧には塩分の影響を受けやすい食塩感受性高血圧と、塩分の摂取とは関係ない食塩非感受性高血圧があり、日本人のおよそ4割が食塩感受性高血圧といわれています。詳しくは、『塩分の摂りすぎで血圧が高くなるしくみ』をご覧ください。

ただし、食塩非感受性高血圧であったとしても、減塩は心がけた方がよいでしょう。塩分はコレステロールを高めて血栓をできやすくします。塩分の過剰摂取は、高血圧をともなう心血管病や脳卒中、腎臓病を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。その他、腎不全や胃がん、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、尿路結石のリスクを高めることもわかっています。詳しくは、『塩分の摂り過ぎで高まるリスクとは』をご覧ください。

減塩が必要とされている理由

厚生労働省では、高血圧予防の観点から、1日のナトリウム摂取量(食塩相当量)は男性8.0g未満、女性7.0g未満を推奨していますが、日本では成人の1日の塩分摂取量は男性11.1g、女性9.4gという調査結果が出ており、日本人は基準をはるかに超える量の塩分を摂取していることが明らかになっています。従来の日本食の味付けの特徴が塩分過剰摂取を招いているだけでなく、近年では加工食品摂取の増加が日本人の塩分過剰摂取に拍車をかけているとされています。詳しくは、『現代の日本人の塩分摂取量と、目標とすべき塩分摂取量の目安』をご覧ください。

減塩のポイント

日常の食生活で、何グラム減塩するといった目標を立てて実行するのは容易ではありません。減塩するためには、現実的に行える目標を立てるのがポイントです。外食やインスタント食品、加工食品の摂取を減らす、調理時には調味料の量を意識して減らすなどの工夫をしてみてはいかがでしょうか。調理には、ナトリウム含有量が少なく、ナトリウムを排泄する効果のあるカリウムが豊富な天然塩を用いるとよいでしょう。詳しくは、『減塩食をおいしくするための調理の工夫』をご覧ください。

減塩に関するさまざまな見解

近年、減塩の必要性やその効果についてさまざまな説が発表されています。中には、減塩することだけで直接的に心血管病の発症を抑えるかどうかは定かではない、という研究結果も発表されています。一方で、ナトリウムの過剰摂取は高血圧を招き、減塩によって血圧が下がること、ナトリウムの過剰摂取による悪影響は血管系だけにとどまらないという研究結果も多く、広く支持されています。