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塩分の摂り過ぎで高まるリスクとは

更新日:2016/10/19 公開日:2016/10/18

減塩の基礎知識

塩分の過剰摂取によってどのようなリスクが高まるのか、管理栄養士監修の記事で解説します。また、塩分を摂り過ぎているときに現れる体のサインも知っておきましょう。日本人は特に塩分の摂り過ぎには注意が必要です。

塩分を過剰に摂取すると、さまざまな弊害が起こります。塩分を摂り過ぎた際の体のサインを見逃さずに、過剰摂取に気をつけましょう。

塩分の摂り過ぎで高まるリスク

塩分の過剰摂取の影響は、次のように全身に現れます。

高血圧

塩分を過剰に摂取すると、血液中のナトリウム濃度が高まります。すると、体は血管の外の細胞にある水分を血管の中に引き込んで、血液中のナトリウム濃度を一定に保とうとします。それによって血管内を流れる血液量が増加し、高血圧が起こります。高血圧になると血管壁に圧がかかり、それに対応すべく壁が厚くなることで動脈硬化が進行し、血管の弾力性も失われるため、心血管疾患や脳血管疾患を発症しやすくなります。

腎機能の低下

過剰に摂取したナトリウムを排出する際に、腎臓に負担がかかります。腎臓の機能が低下すると腎不全を引き起こす可能性が高まります。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

ナトリウムを過剰に摂取すると、尿からカルシウムが排出されてしまいます。塩分の摂取が増えると体内で酸が増え、骨量の減少が進行する可能性があることもわかってきました。

胃がん

胃の中で塩分濃度が高まると粘膜がダメージを受けて、胃炎を起こしやすくなります。発がん性物質の影響を受けやすくなるので、胃がんになるリスクが高まると考えられています。また、胃がん発症と深い関係のあるヘリコバクター・ピロリ菌にも感染しやすくなります。

塩分摂り過ぎのサイン

次のような症状が現れたら、塩分を摂り過ぎている可能性があります。

血圧が上がる

血液中の塩分濃度を下げるために、体が血管内に水分を多く取り込もうとします。そのため、血液量が増えて血圧が高くなります。

のどが渇く

血液中の塩分濃度が高まると、中枢神経にその情報が伝わります。そうすると、水分を摂らせて血液中の塩分濃度を下げようと、のどの渇きを感じるようになります。

むくみ

水分を多く取り込もうとすると、ため込んだ水分が細胞から溢れます。細胞の周りに水分がたまり、むくみとなって現れる仕組みになっています。

日本人は塩分摂取量が多い

厚生労働省が示す「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、ナトリウムの摂取目安量は、食塩相当量にすると1日に成人男性で8.0g、成人女性で7.0g未満とされています。ところが、実際の平均摂取量は、男性11.1g、女性9.4gという調査結果(平成25年国民栄養調査)が出ています。日本人の塩分摂取量は年々減少してきてはいるものの、世界的に見るとまだまだ多いのが現状です。日本人はもともと塩分の多い食事を好む傾向があるうえに、近年では塩分の多い加工食品や外食をする機会が増えたことも、塩分摂取が過剰になる理由と考えられています。

塩分は過剰に摂取しないことが大切

塩分の過剰摂取によりさまざまなリスクが高まりますが、適度な塩分は体に必要です。減塩を気にし過ぎるあまり、塩分が不足してはいけません。それもまた、体の不調を引き起こす原因となります。塩分を摂取しないのではなく、過剰に摂取しないという意識を持ちましょう。特に日本人は、塩分摂取の7割ほどを調味料類から摂っているといわれています。調味料をかけ過ぎない、使い過ぎない、というところから食生活を変えていきましょう。日本食の良さを大切に守りつつ、薄味に慣れていくとよいでしょう。