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骨折の治療の基本(3)リハビリ-リハビリの目的と内容

更新日:2016/12/09 公開日:2016/09/30

骨折の診断・治療

骨折すると動きが制限されるため、関節が固まって動かしづらくなったり、筋肉が萎縮したりします。それを防ぐためにも、なるべく早めにリハビリを始めることが大切です。リハビリの目的と内容について、ドクター監修の記事で解説します。

骨折すると動きが制限されるため、関節が固まって動かしづらくなったり、筋肉が衰えて萎縮したりします。それを防ぐためにも、なるべく早めにリハビリを始めることが大切です。本記事では、リハビリの種類やそれぞれの目的を解説します。

リハビリの目的

リハビリの目的は、骨折の処置をした後にできるだけ早く関節を動かし、筋力を使う訓練をすることで、運動機能を骨折前の状態に戻すことにあります。特に、脊椎や下半身の骨折の場合、長期間安静にする必要があるため、骨折していない腕や脚なども筋力が落ちて、曲げたり伸ばしたりしづらくなります。理学療法士の指導のもと、早期に正しくリハビリすれば、関節が固まったり筋肉が萎縮したりするのを防げます。最近では、早くリハビリを始めるために、ギプスなどで固定するよりも手術療法を取る場合が増えています。手術によってプレートやボルトなどで強く内固定することで、骨折部が安定して、早い段階から動かしたり体重をかけたりすることが可能になります。

リハビリの内容

リハビリは、理学療法士の指導のもと、運動療法などが行われます。訓練の種類には、動かすことで関節が固まるのを防ぐ関節可動域訓練、筋力の衰えを防ぐ筋力強化訓練の他、歩行訓練、全身調整訓練、移乗訓練などが行われます。

関節可動域訓練

関節を動かさずにいると関節が固まってしまい、動かせる範囲が狭まります。それを防ぐために、両腕両脚を動かす関節可動域訓練を行います。訓練法には、能動運動、自動介助運動、受動運動の3タイプがあります。能動運動は、自分で腕や脚を動かせる場合に行います。自動介助運動は、療法士に補助されれば筋肉や関節を動かせる場合に行います。筋力が低下して自分では全く動かせない場合や、筋肉が強く萎縮して骨がずれる可能性がある場合には、療法士が両腕両脚などを動かす受動運動が行われます。

筋肉強化運動

骨折によって筋力が衰えるのを防ぐために、筋肉強化運動を行います。徐々に抵抗を増やしていき、筋力がついてきたらストレッチバンドを使用した運動や、重力に抵抗するウエイトトレーニングなどを行います。

歩行訓練

補助のありなしにかかわらず、自力で歩けるようになることがリハビリの目標です。歩行訓練は、まず平行棒を使って始めます。その後、歩行器、松葉づえ、ステッキなどの補助器具を使って歩く訓練を行います。水平な場所を歩けるようになったら、出っ張った障害物を越える訓練や、階段の上り下りの訓練に移行します。階段を使う場合は、転倒などを避けるため、上りは骨折していない脚から、下りは骨折している脚から踏みだすようにします。

全身調整訓練、移乗訓練

お年寄りなどが骨折によって長期間寝たきりの状態になった場合は、上記訓練に加えて全身の筋肉を動かす訓練が行われます。また、ベッドから椅子へ、椅子から立った姿勢へ、ベッドや椅子からトイレへ、自力で安全に移れるように移乗訓練をします。移動には、片足か両脚で体重を支えることができ、バランスを取れることが大切です。また、補助器具を使っても構いません。移乗訓練は、入院生活を終えて自宅に戻るためにも必要な訓練です。自力で移動できない場合は、24時間介護が必要になることもあります。

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