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骨折で手術が必要になるケースと、主な手術の方法・種類

更新日:2019/08/26 公開日:2016/09/30

骨折の診断・治療

骨折の治療法には、ギプスなどで固定する保存療法と手術療法があります。手術にはリスクがともなうものの、早く回復できるメリットもあります。骨折で手術が必要になるケースと手術方法や種類について、ドクター監修の記事で解説します。

骨折の治療法には、ギプスなどで固定する保存療法と手術療法があります。年齢や骨折の程度によっては、手術をせずに治癒することも可能ですが、高齢者の場合や、開放骨折といった重症の場合には、手術が必要です。骨折で手術をするケースと、主な手術方法や種類について見ていきましょう。

保存療法、ギプスと超音波

これまで、骨折には骨折部分をギプスで固定する方法を用いて1か月程度かけて治療していました。さらに、骨癒合は得られても関節拘縮が生じ、関節の可動域を回復させるためにそこから1~2か月のリハビリが必要で、完全に骨癒合するまで(ほぼ完治するまで)2~3か月を必要としていました。

一方、超音波治療は骨癒合後の機能回復(可動域改善)のためのリハビリが不要で、全治までの期間が40%程度短縮できる治療法です。

手術療法

手術をするメリットは、骨折した部位を正常な位置に戻して固定できるため、早くから運動や歩行を始められることにあります。手術にともなう感染症などのリスクはあるものの、治療後すぐにリハビリを行えるので、関節や筋肉が固まったり、衰えたりするのを防げるほか、回復も早まります。手術に適したケースは下記の通りです。

手術療法に適したケース

  • 膝蓋骨骨折(しつがいこつこっせつ)や肘頭骨折(ちゅうとうこっせつ)などで、自身の筋力で骨折した部位が離れてしまう場合
  • 骨端部骨折やずれのある関節内骨折の場合
  • 開放骨折や粉砕骨折の場合
  • 血管に損傷があり、手術が必要な骨折の場合
  • 骨癒合不全など、不十分な整復によって正常に骨が繋がらない場合
  • 大腿骨骨幹部骨折(だいたいこつこっかんぶこっせつ)や股関節の骨折など、明らかに手術をした方がよい場合
  • 精神障害などで、長期間寝たきりの姿勢で安静にしているのが難しい場合
  • 長期間寝たきりでいると、他の合併症を併発する可能性がある高齢者の骨折の場合
  • 転移性腫瘍などによる病的な骨折の場合
  • 全身に外傷が多発している骨折の場合

手術の方法・種類

手術の方法には下記のような種類があります。

固定手術

固定手術の方法には、内固定と創外固定があります。

・内固定

手術によって体内に固定材を入れ、骨折部を連結固定する方法です。たとえば、関節骨折で後遺症として関節炎が残らないように、関節の位置をできる限り正常な位置に戻すときなどに行います。AO法といわれる手法が一般的で、安定して固定できれば、ギプスなどの外固定を併用しなくても、早いうちにリハビリを行うことが可能です。内固定手術では、整復と固定を同時に行うのが一般的です。固定材には主に金属製のものが使われ、その形状によって手術法が異なります。

・創外固定

手術によって、骨折した骨にキルシュナー鋼線やスクリューを刺して、体外で固定する方法です。感染症を起こすリスクが高い開放骨折や、高度粉砕骨折などに用いられます。創外固定器には多くの種類があり、目的に応じて使い分けられています。

人工関節置換術(関節形成術)

股関節にある大腿骨の上端部や、肩関節の一部である上腕骨の損傷が大きい場合に行われます。

骨移植

骨と骨の間の隙間が空きすぎている場合や、通常よりも治りが遅い遅延癒合、そのままでは治る可能性の低い骨癒合不全の場合などに、骨移植が行われます。移植する骨には、骨盤などから採取したものが用いられます。

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