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咳やくしゃみで折れる?肋骨骨折で受診すべき病院と治療

更新日:2016/12/09 公開日:2016/09/30

体幹の骨折

胸部の怪我で一番多いのが肋骨の骨折です。交通事故などで大きな力が加わったときはもちろん、咳やくしゃみをしただけで肋骨が折れることもあります。肋骨骨折の症状や受診すべき病院、治療法について、ドクター監修の記事で解説します。

肋骨は左右12対の骨で、かご状に胸郭を形づくっています。胸郭には心臓と肺という重要な臓器が収まり、また肝臓、脾臓、腎臓の一部も肋骨によって保護されています。肋骨の骨折は交通事故や高所からの転落などが原因で起こりますが、ゴルフのスイングで身体をひねったり、咳やくしゃみで発生することもあります。本記事では、肋骨を骨折した場合の症状や、受診すべき病院や治療法を見ていきます。

肋骨骨折の原因と症状

全骨折の10~20%を占めるほど発生頻度が高いのが、肋骨の骨折です。12対の中でも、特に第3~第10肋骨が折れやすい骨です。一般に、骨に弾性がある年少者には起こりにくく、骨のもろい高齢者に起こりやすい骨折です。軽い力が加わっただけでも骨折が発生してしまう可能性があるので、日常生活でも食卓や浴槽の角などに胸部をぶつけたときや、風邪で咳き込んだ拍子などに骨折することがあります。高齢者が肋骨を骨折した場合は疼痛(とうつう)のせいで痰(たん)を出しにくくなり、肺炎の併発につながりやすいので、十分注意が必要です。

また、交通事故や転落で大きな力が直接加わると、複数の肋骨が折れて肺に刺さったり、心臓や血管を損傷することがあります。このような状態を併発すると、命にかかわる事態にもなりかねません。複数の肋骨それぞれ2か所以上で骨折が起きた場合には、正常な呼吸運動と逆の動きが現れることがあります。息を吸うときに陥没し、息を吐くときに突出するこの症状は動揺胸郭と呼ばれ、病院での適切な呼吸管理が必要となります。

肋骨骨折の症状としては、骨折した部分の疼痛(とうつう)や圧痛、皮下出血や腫れ、骨折箇所を軽く押したときに生じる骨のきしみ音などがあげられます。呼吸とともに痛みが強まるので、深呼吸や咳、くしゃみがしにくくなります。

肋骨骨折で受診すべき病院

肋骨骨折は、胸部の触診とX線検査により診断されます。ただし、肺の影と重なったり、肋骨同士が重なったりすることによって、X線で骨折が判明しにくいこともあります。特に、肋軟骨という肋骨前方部分での骨折は、X線では確認することができません。できる限り詳しい診断や検査が必要になるので、肋骨骨折が疑われる場合は、整形外科の受診をおすすめします。風邪によるくしゃみや咳で肋骨を骨折する可能性もあるので、内科を受診してもあばらの痛みが治まらないようであれば、肋骨骨折を疑ってみるべきでしょう。

肋骨骨折の治療法と経過

肺や心臓、血管の損傷をともなわない単純な肋骨骨折なら、ほとんどの場合、手術が行われることはありません。肋骨の骨折はギプスでの固定はできないため、痛みの程度によって、内服薬、湿布、バンドで固定する治療を行います。

肋骨骨折の治療法

肋骨が完全に折れている場合や、ひびが入った状態、X線で骨折がはっきりしない打撲の場合でも、治療法はほぼ同じです。痛みが軽めであれば、消炎鎮痛剤の内服と湿布で治療を行います。痛みがやや強ければ、バストバンドやテープによる圧迫固定を追加し経過観察を行います。これらの治療法で肋骨骨折の多くは数週間で治ります。痛みが治まるまでは、激しい運動を避け、バランスのよい食事を心がけましょう。体力回復のための栄養の補給にはサプリメントの摂取も効果的ですが、すでに骨粗鬆症(こつそしょうしょう)で通院している方は、必ず医師に相談してください。

肋骨骨折の応急処置

肋骨を骨折すると、呼吸するときに強く痛みを感じます。痛みをやわらげるためには、患部に厚手のタオルなどを当てて軽く押さえるとよいでしょう。一方、あまりにも痛みがひどい場合には内臓を損傷している可能性もあるので、早めに医師の診察を受けることをおすすめします。骨折は骨にヒビが入った状態も含まれますので、骨折の疑いがあれば必ず医療機関を受診しましょう。

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