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大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)骨折に必要なリハビリ

更新日:2017/08/22 公開日:2016/09/30

足の骨折

大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)骨折が起こると、歩行が困難になります。高齢者が寝たきりにならないようするには、手術後のリハビリテーションが重要です。大腿骨頚部骨折に必要なリハビリについて、ドクター監修の記事で解説します。

大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ)骨折における手術には、受傷前の歩行能力を取り戻す目的があります。この骨折は特に高齢者に多いので、寝たきりにならないように注意する必要があります。大腿骨頚部骨折の術後に注意すべき点と、どのようなリハビリテーションが必要なのかを見ていきましょう。

大腿骨頚部骨折の術後における注意点

大腿骨頚部骨折の手術にあたって、高齢者や入院期間が長い人、受傷前から歩行能力が低い人、認知症の人、心臓に病気がある人などは十分注意が必要です。しかし、全身の状態が手術に耐え得ると医師が判断した場合のみ手術が行われるので、手術中に死亡する人はほとんどいません。術後には、精神障害、肺炎、循環器の病気といった合併症がかなり高い頻度で発生します。入院中の人が術後早期に死亡したケースでは、肺炎を合併する割合がもっとも多いとされています。大腿骨頚部骨折は、脳血管障害、認知症と並んで、高齢者が寝たきりになりやすい原因として知られています。大腿骨頚部骨折の術後は、リハビリテーションが重要な課題となります。

大腿骨頚部骨折のリハビリテーション

大腿骨頚部骨折の治療後は、早い時期から起立と歩行を目指した訓練が必要となります。手術翌日からベッド上で坐位訓練が行われるのが一般的です。

通常のリハビリテーション

大腿骨頚部骨折に限らず、下肢骨折の術後に行うリハビリテーションは以下の順番で進められるのが通常です。

  1. ベッド上で坐位を保持する訓練
  2. 車いすへの移乗
  3. 立位保持訓練
  4. 平行棒歩行訓練
  5. 歩行器歩行訓練
  6. 松葉杖歩行訓練
  7. 4点式杖訓練

これらの訓練に平行して、骨折した骨に隣接する関節を動かす訓練や、筋力トレーニングが行われます。

歩行能力の回復には、年齢と、受傷までにどの程度歩行能力があったかが大きく影響します。つまり受傷前によく歩けていた人ほど、回復しやすいということです。ただ、すべての人が受傷前と同じ歩行能力を取り戻せるわけではありません。受傷前に屋外活動を一人で行うことができた人であっても、半年から1年かけて元通りに近い歩行能力を獲得できる人は、全体の50%程度だといわれています。本人の回復の意志と、リハビリテーションに対する努力に加え、家族の励ましがとても重要といえるでしょう。

大腿骨頚部骨折と骨粗鬆症(こつそしょうしょう)治療の関連性

一度大腿骨頚部骨折が起こると、次は反対側の脚にも骨折が起こるリスクが高いといわれています。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)がベースにある高齢者に大腿骨頚部骨折が起こった場合、リハビリテーションによる機能回復と同時に、骨粗鬆症の治療も必要と考えられます。骨粗鬆症の治療法としては、骨密度を上げる薬物治療が中心となります。もちろん、骨折のリスクは骨密度の低下だけではありません。転倒のしやすさをはじめ、さまざまなリスクが考えられます。骨粗鬆症に対する薬物療法がどの程度まで反対側の骨折を予防するのに有効かという点に関しては、今後の研究課題とされています。

参考文献

  1. [1]渡部欣忍. "大腿骨頚部骨折と大腿骨転子部骨折" 日本骨折治療学会ホームページ. https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip25.html(参照2017-08-22)

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