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肛門がかゆい!それは「肛門掻痒症」という病気かも?

更新日:2017.08.29
公開日:2016.12.28
ドクター画像
この記事の監修者
ただともひろ胃腸科肛門科 院長 多田智裕

肛門掻痒症は、皮膚に原因がないのにお尻がかゆくなる病気です。必要以上にかいたりこすったりすると、皮膚がボロボロになり湿疹化します。肛門掻痒症の症状と原因、治療法について、ドクター監修のもと詳しく解説します。

かゆい症状があれば肛門掻痒症かも

肛門掻痒症(こうもんそうようしょう)とは、特定の病気ではなく肛門周辺部を中心にかゆみ(掻痒)をともなう病気の総称で、原因が不明な特発性肛門掻痒症と、原因がわかっている続発性肛門掻痒症があります。肛門周囲にかゆみを感じていれば、原因が何であれそれは肛門掻痒症の可能性があります。

かゆい症状が出る原因

肛門掻痒症の原因は、痔核、直腸脱、膣炎、皮膚炎などの病気やカビ、しらみ、ぎょう虫(主に小児、まれに大人にも見られる)のほか、下着の締め付け、生理用品によるかぶれ、香辛料の摂りすぎ、下痢、シャワートイレになどよる拭きすぎや洗いすぎ、トイレットペーパーによる拭きすぎなど多種多様です。また、精神的なストレスから症状が出たり、糖尿病や肝臓・腎臓障害、更年期障害の症状として見られたりすることもあります。肛門部の皮膚に存在する知覚神経に、物理的・化学的な刺激が加わることで、かゆみが生じるのです。

肛門掻痒症の検査と治療

肛門がかゆい症状で受診すると、診察と同時に感染が疑われる場合には真菌、細菌の検査などをして原因となっていないかチェックします。そのうえで、適切な軟膏治療を患者の状況を考慮して選択します。原因となる病気によって、ステロイド軟膏、抗真菌薬軟膏、抗生剤入り軟膏、抗ヒスタミン軟膏、亜鉛華(あえんか)軟膏など、使用する薬も変わります。経過観察している間は、皮膚所見の変化が重要となりますので、画像を記録したりして、その変化を見ながら、診療を進めて完治へ向かわせることになります。

肛門掻痒症の予防

肛門掻痒症の予防には、まず、肛門を清潔に保つことを心がけてください。固いトイレットペーパーは皮膚をいためるので、柔らかい肌ざわりのものを使うようにしましょう。シャワートイレの利用もおすすめです。ただし、洗い過ぎないように気をつけてください。お風呂で使用する石けんやボディソープの成分がアレルギー症状を起こすこともあるため、きれいに洗い流すようにしてください。化学繊維の下着はむれやすいので、できるだけ風通しのよい素材(木綿など)のものを使用し、お尻や肛門をこすらないゆったりしたものにしましょう。また、香辛料やチョコレート、コーヒー、アルコールなどの刺激物はできるだけ避けるとよいでしょう。そのほかに、肛門専用のスプレー、消毒薬、ウェットティッシュなどの使用が原因となることもあるため、かゆい症状が出たら使用を控えてください。

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